14.美山荘(京都市左京区)★お夕食編
【 前の記事よりつづき 】
2015年11月20日(金)
京都・美山荘への旅のおはなし。
18時30分。
夕食のお時間になりました。
宿泊棟の「離れ」から
お食事をいただく、お向かいの「母屋」へ外を歩いて移動。
ひゃー♪
チェックインの際に予めご案内いただいていたのですが
我ら2人のお食事場所は、
このように、朝顔の襖絵が美しいお座敷でございました。
襖絵の意匠にもハッとするけど
(たぶん・・・徳力富吉郎氏の襖絵かも)
襖の引手が~
ステキな細工だ~
(#^。^#)
銀杏朴葉みそ&蕪のあちゃら漬
(あちゃら漬:唐辛子を加えた柚子こぼし漬)
この座敷での食事は畳&お座布団。
畳に置かれた折敷で頂戴します。
足を折っての食事が苦手な方は
前もってお宿に相談されておいた方がよろしいかと。
翡翠色の大粒ぎんなんがゴロゴロ入っている。
鮮やかな黄緑色のぎんなんは味が濃い!
「一献」は若女将からの振る舞い酒です。
ありがたや~。
このかわいらしいウサギちゃんの酒器で注がれました。
中のお酒は弥栄鶴(やさかつる)
酒バカのオットに「どこのお酒?」と訊ねたら
京都府の日本海側。丹後半島の酒蔵だよ、とのこと。
「向付」と「汁」
割れ山椒の器に入っていたのは
「鯉のお造り」と「共皮」
洗いじゃない鯉って初めて食べました。
鯉は、入荷して2週間は池に入れておいて宿の水に慣らすのだそうです。
「水で身の味が変わるのです」とのこと。
「共皮」は鯉の皮を揚げたもの。
へー。
鯉の皮って、おいしいく食べられる食材だったのね!
安納芋を種に、白みそ仕立ての汁椀。
色の組み合わせも、辛子が添えてある味のバランスも最高。
黒の椀の中に白い汁が静かにトロリ。
甘い汁が、ほんのり辛くもある。
こうなると日本酒が止まらない我ら。
次のお酒、お願いいたしまーす。
奈良 今西清兵衛商店 の春鹿 極味。
またまた美しい酒器で登場。
だってさ、こんなに美しい八寸が現れたら飲まずには食べられないデショw
手前左:菱(ひし)の実 野趣感じる食材、ぽっくり、ほっくり。栗のような食感。
以後、反時計回りに
真っ赤な 二十日大根の中に柿ゆべしが仕込まれていた。
川海老 花背の川で採れた物を素揚げで。
海老の下に茹でた生落花生が潜んでいます。
紫芋とさつま芋を、舞う枯葉に見立てたチップス。
地玉子みそ漬
栃餅こんにゃく 食感がしっかりした蒟蒻に栃餅あられをまぶして揚げてある。
ポップコーンのような稲穂に隠れてしまっているのは
鮎の風干し
ワタクシ、もっとも気に入ったのが栃餅こんにゃく!
アフォみたいに盛り上がりつつ八寸を平らげた我らに
ベストのタイミングで次の 強肴 が運ばれてくる。
焼き松茸&かぼす
秋の最強食材だわ。
お取り分けくださった焼松茸。
香る!しっかと香る松茸~ ( ̄・・ ̄)
共に炙られた松葉からも野のカオリが立ちのぼる。
スミマセン、また違うお酒を・・・
兵庫 日本盛の総花 くださいませ~
をを。
今度はぐっと落ち着いた酒器が登場。
こうなると、酒器のデザインが楽しみで次々頼んじゃう酒バカ夫婦。
「お凌ぎです」 とかわいい籠をお持ちくださった。
籠に絡むのはむかごの弦ですね。
さては、中はむかご御飯?
「秋おこわでございます」
竹皮で包まれて、まるで山からの贈り物のよう。
山の幸がアレコレ仕込まれて楽しいおこわ。
むかご、百合根、くるみ、椎茸、実山椒、しめじ
キタ、コレ。
土瓶むし♪
中は、なーにっかな?
ひゅう♪
もう一品、松茸がいただける。
鰻が大きく、豪快に入っている^^
松茸もいっぱい入っててウレシイな。
日本酒わんこは、ここで最初の弥栄鶴(やさかつる) に戻ることに。
パスしたい日本酒はさて置き、選ぶ銘柄が無くなっちゃったから。
美山荘さんは、あまり日本酒には力を入れない方針なのだろうか?
料理の高レベルに見合うほどの日本酒ラインナップに充実させてくださるとうれしいのだが。
お料理が極上なだけにもったいない気がしました。
今度の酒器は極彩色。
いいね~^^
焼物 子持ち鮎の杉板焼
杉板でサンドイッチして焼いたのですね。
柑橘類のカオリの幽庵焼です。
ほっくり、濃厚な卵をもつ鮎に、杉の香りが移っている。
香りがプラスされたことで、鮎がいっそう美味に。
我らの日本酒がひと回りしてしまったことが調理場に伝わったのかなー?
若女将が「コチラのお酒はいかがでしょう?」
とメニュー外の日本酒をお持ちくださった。
弥栄鶴と同じ、竹野酒造の「笑顔百薬」 300ml 瓶。
おススメありがとうございます、いただきまーす。
300mlで5千円!って案内されたけどw
お料理が美味しいのにお酒が不足だと魅力半減だから呑むよー。
炊合 きのこ鍋
舞茸、ねずみ茸、しめじ、平茸、天然のなめ茸、そして大根。
お取り分け下さいます。
いろいろなきのこが、大振りに入っていてうれしいなあ。
なめ茸がいい味、イイぬめりを出してる!
最後に蓮根団子を乗せて。
こーいう、カリッとした物が添えられると一層楽しい食感になるね。
鍋のつゆは昆布と鰹だし。
きのこを多種類いれることで、一層ダシを抽出させているのでしょう。
粉山椒は自家製なのかもね。
荒めでイイ香りだったから。
御飯 山牛蒡とお揚げさん の土鍋で炊いた御飯。
満腹だけど、美味しいので土鍋一杯を食べられちゃったw
きのこ鍋と山牛蒡の御飯の間だけで
先程の日本酒、「笑顔百薬」を2本飲んじゃったわよ。
サケスキー夫婦はコスパ悪くてしょーがねー(笑)
水菓子 代白柿こがし飴
柿の表面をカラメリゼしてます。
上にちょこっと乗っている緑の実?はサルナシ。
代白柿は渋柿の渋を抜いたもの。
テロッテロなのが特徴の柿です。
秋の京都に来ると食べる機会がありますが他所では見たことが無い。
最後に栃餅とお薄を頂戴して3時間のお夕食は終了。
(甘味に興味が薄いので画像撮り忘れてたw)
どのお料理も驚きとおいしさと美しさがあって期待通りの満足度。
サーブしてくれる方、若女将、厨房との連携もすばらしいものでした。
眠るのが惜しいけど、明日の朝食を楽しみにしよう。
おやすみなさーい。
【 つづく 】
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