今は千葉県民のこにゃくう家。
2011年までは神奈川県海老名市に住んでいました。
駅前には、車も疎らな駐車場とムダに広い空き地!
でも朝夕には富士山がくっきり拝める!
そんなカントリータウンだった海老名市。
久しぶりに訪れた2016年9月の海老名駅前です。
駅前に巨大ショッピングセンター、ららぽーとなんかができちゃって!
これはもう、ワタクシの知っている 彼 海老名ではない。
この辺、見渡す限りの農道と空き地だったよなあ・・・
と、
アカ抜けてオシャレに変わってしまった旧友に
納得がいかない風のこにゃくうさん。
そんな、にわかオシャレな海老名・・・あ、失礼、ww
えっと、
新進気鋭のお洒落タウン・海老名に
これまた新しいタイプのお店が出来たそうだから行ってみようよ、と
オットが言うので
本日の訪問です。
こちらのお店。
神奈川県海老名に1857年から続く酒蔵、「泉橋酒造」が直営する
2016年7月にオープンしました。
HPで
『酒造りは米作りから、の信念のもと、全国でも珍しい「栽培醸造蔵」として海老名市をはじめ近隣地区で酒米栽培から精米・醸造まで一貫して行っています』
と謳う、
酒造りへの真摯な姿勢が評判を呼んでいる、泉橋酒造さんです。
もともと海老名の民には「我が町の酒」として人気でしたが
近年、その知名度は全国区になりました。
そしてこの度いよいよ、
自作の酒と食事のコラボが楽しめる飲食店オープン、という
新境地に打って出たわけです。
・料理はコースのみの6000円と8000円(税別)
・8000円コースは要予約、5日前まで
・単品の飲み物もありますが
料理に合せた、泉橋酒造の日本酒コースが2000円と3000円(税別)
・・・どうです?
海老名 くんだり で強気な設定でしょう?w
BGM はささやかにJAZZが流れて
お店のインテリアもスタッフのユニフォームもすべてスタイリッシュです。
日本酒のお店だっていってるのにw
ワタクシ、やっぱり最初はビール。
まずはハートランド(600円)いってから。
予約したのは6000円の食事コースと2000円の日本酒コース
合計で1人8000円(税別)
・・・では、いってみよー。
料理に先立って
秋とんぼ 楽風舞を燗で。
<其の壱>いくら茶碗蒸し
フツウに茶碗蒸し&いくら。
特筆するのは焦がした山田錦をしのばせてある茶碗蒸しであること。
香ばしい米の香りがいいですね!
きくらげが加わり、伊豆半島の山葵を添えて。
茶碗蒸しにペアリングする酒は
<神力の生もと純米酒> 桃色黒とんぼ。通称ももクロw
<其の弐>ぶどうとトマトと自家製リコッタチーズの秋彩サラダ
ぶどう(巨峰)とブルーベリーは凍らせてある。
トマトはスープ状でベースになっており
リコッタチーズと厚木牧歌牧場のチーズをトッピング。
あら。
海老名(くんだり)でオシャレなことw
おしゃれなサラダには
<とんぼスパークリング> 微発泡の純米にごり酒。
シャンパーニュと同じ、瓶内二次発酵です。
グラスもシャンパングラスに注がれました。
<其の参> 蔵元佳肴盛り合わせ と称した炊合せ
新丸十の蜜柑煮 茄子と四角豆の和蘭煮
里芋の柚子香煮 たたき牛蒡の旨味噌煮
落花生の醤油浸し しろ鯛の棒寿司
枝豆乾煎り
枝豆って茹でずに煎るのも香ばしくて乙なんだね
この落花生は海老名で採れた物よね
いづみ橋の味噌と酒粕を使ったたたき牛蒡かー。
・・・などと、器がステキで
会話も弾むひと皿でした。
<いづみ橋 恵の青ラベル>
が、併せて注がれました。
これは、泉橋酒造の主力商品なんだけど
このお酒が昔から苦手なんだなー。
完全に好みの問題だと思うのだけどね。
<其の四>さんま黄金煮&新菊と菊花のみぞれ酢浸し
ボディに傷ひとつなく煮あげてある秋刀魚。
ピッカピカじゃないですかっ。
器のデザインと一体化していて美しいわ。
梅干しと生姜で煮てあるのですが
ワタはもちろん、骨も食べられました。
骨が苦手で秋刀魚ぎらいなムスメも骨まで完食。
秋刀魚にあわせる酒は
<秋とんぼ 山廃純米 山田錦>
酸味が強め。それがこっくり煮込んだ秋刀魚の味に合う!
料理と酒のペアリングでは、今日一番の組み合わせだと感じた。
この秋とんぼ 山廃 を最初は冷酒で
次に燗で出してくれたのだが、
燗にするとまたひと味変化して、ますます秋刀魚に寄り添う酒になる。
(画像は燗酒が冷めにくいようにする盃のスタンド)
<其の五> 秋さば 純米酢〆
やさしいきずしの〆具合。
添えてある薬味がきれいです。
(茗荷 すりおろし胡瓜 辛味大根 自家製梅肉 わさび)
鯖の酢〆には
純米酒 望地河原
元海老名住民だった自分には「望地」という地名が懐かしい。
相模川に沿った道路を北上するドライブは頻繁だったからね。
あの近く、田名の田んぼでこの山田錦を作っているそうだ。
ここで お口直しが入る。
ブルーベリーとトマトのソルベ
<其の六> 丹沢高原豚 のど軟骨の粕みそ煮
餌に添加物を使わず、生育時に魚粉を召し上がってもらった豚さん。
のど軟骨は相当硬いものらしく、
超長時間煮込んだそうです。
いづみ橋の酒粕と麹味噌を使って。
おかげで,硬いという骨がまるでプラスチック片のような軟さ。
(食べ物で例えろ自分w)
軟骨の粕&味噌煮には
黒とんぼ 生酛 (きもと)つくり
<其の七> 栗ごはん しじみ汁 香の物
御飯の栗とさつま芋は当然海老名産。
お食事なので、さすがにお酒はもう出ませんw
<其の八> 無花果 蜂蜜&砂糖煮
りんご 梅酒漬け
海老名の梨 いちご酒漬け
お料理は相当おいしい。
海老名の農作物をいろいろ紹介してくれていて楽しい。
駅前だけを見ていると分からないかもしれませんが
海老名全域にはたくさんの農家がありまして
地元野菜・果物が豊富な町なんです。
(つまり、かなり田舎っぽいw)
このレベルの料理を出せる和食屋さんは都内に行けば山ほどあるけど 海老名市内では1軒しかワタシは知らない。
駅前開発が進んで
他所から海老名に越してくる新住民がバンバン増えている今、
こーいうお料理を食べたい住民層も増えてきているだろう。
いいことだ!
でも、キホン、海老名の民の大多数はコンサバですw
6千円か8千円のコースのみ!の店に
海老名の民の足は向くのかな?
店の立地は駅近くなので
他所から電車に乗って食べに来てくれるお客様を増やすことが大事よね。
お酒のペアリングコース
2000円で約400ml、3000円で約600ml。
日本酒を日頃から愛飲していない人だと
3000円コースは多いと思うので注意が必要です。
(日本酒の単品オーダーも可能。ノンアルコールドリンクも有りマス)
いづみ橋の酒質が大好きな人には
たまらない店だと思います。
泉橋酒造は人気酒蔵ですからね。
逆に、そのいづみ橋縛りが辛くなる人には向かないでしょう。
・・・ということで
リピはないかもな、と
すっかりおしゃれになった海老名駅を見上げて
思うこにゃくうさんでした。