オットは萩市とその周辺の世界遺産物件が見たいという。ワタシはその隣県、島根で自分のルーツ探しをしたい。・・・そういう目的の旅行の記録です。 2017年5月13日(土)
東萩駅前のホテルを早朝に出発です。「大板山たたら製鉄遺跡」を目指して。
全体に地味目な萩の世界遺産群ですけど、このスポットは群を抜いて地味といえましょうw すっげー山の中にあるんですよ、コレ。萩市内から車で40分も走りましたもの。
しかもAM 7:00よ!他の見学者は皆無だし、ガイドさんも居る時間じゃないわ。勝手に見て周ります。
うわ~
熊出そう・・・
もはや建造物はありません。かつて建物があった場所にその礎石が残っているだけです。
各々に説明プレートが付いているのでそれを読んで、おのれの想像力をフル回転するのみ!です。
あー。これ、大きいからメインの作業小屋だったのね、と。
そもそも、たたらって知ってます?ワタシはもののけ姫でしか見たことないですよ。
古代から江戸期、場所によっては大正期まで日本で行われていた、砂鉄から鉄を生成する施設です。ここ、大板山では江戸中期から幕末まで行われていました。
(※画像は砂鉄洗い場跡。土砂混じりの砂鉄を水で洗って砂鉄純度を高める作業場)
たたら作業は大量の木を燃料にするので、山中であるのが必須条件。
また、たたら作業には大量の人の手が必要だったそうで、ひとつの村規模のたたら作業集団がこの山中で共同生活をしていた、というのです。
ここの場所の山奥さ具合を思うと「へ~!」って感心します。
(※画像は元小屋跡。作業員(人足)の生活を支える事務所って感じ?)
大量の木が燃料として必要故に、数十年の作業で山の木を伐りつくしてしまう。
そうなると、次の山を目指して集団で移住する・・・という暮らしを代々続けていた人達。
(※元小屋跡を見下ろす場所に置かれたガラス板越しに眺めると元小屋のありし日の姿がイメージできる。これ、面白いネ)
明治に入って西洋の製鉄テクニックが持ち込まれるまで、たたら一族がそんな暮らしをしながら日本の鉄器全般を造っていたのか~、と非常に想像力をかき立てられるスポットでした。
たたらは中国地方に集中してある。関東人のワタシは全く知識がなかったなぁ。
(※画像は、真ん中に砂鉄を鉄に変身させる製鉄炉。両脇の背の高い物体はふいご)
萩の世界遺産めぐりはこれで終了。次は島根県に移動してワタクシ、こにゃくうのルーツ探し開始です。浜田市にGO! この後の探索で、自分の先祖のひとりがたたらに関わる家の出身だったと知ることになります。
≪ 蛇足 ≫
大板山たたら製鉄遺跡に行ったのをきっかけに「たたら」に俄然、興味が湧いたオットとワタシ。
ちょうど「たたら侍」という映画が封切りになったのでふたりで観に行ってみた。
たたらのセットは圧倒的なリアリティ。遺跡を見学しただけでは伝わらない空気感が味わえ、凄い!のひと言。このセットの費用を想像すると・・・LDH事務所の財力を感じるわw
ただし、演技派の脇役名優たちが魅せる場面を構築するも、脚本とLDHサイドの役者がクズすぎて映画としてはゴミでしたわw
製作した映画がコケてもびくともしないLDHってすごいわw
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