オットは萩市とその周辺の世界遺産物件が見たいという。
ワタシはそのお隣県、島根で自分のルーツ探しをしたい。
・・・そういう目的の旅行の記録です。
2017年5月14日(日)
島根県・有福温泉の旅館ぬしやをチェックアウト後、温泉街にちょこっと寄ってみようと。
この谷あいが有福温泉。朝9:00ですから静かです。でもどこか、静かとはちょっと違う・・・てか、寂寥?^^;
1300年の歴史がある温泉街で、江戸中期から昭和の高度成長期くらいまでは賑やかだったのかもしれません。
※今回泊まったぬしやとどっちにするか最後まで悩んだ旅館樋口。この旅行の後、2017年11月に経営破綻していた
こちら「三階旅館」
江戸末期に殿様の別荘だった屋敷が、維新後に旅館になって今でも営業中。
時代に呑まれない、そんな旅館もあります。
このお宅も建築様式から想像するに、元旅館だったのだろうと思われます。
でも人の気配がありません。そんな「元旅館」が奥地にいっぱい並んでいます。
今現在、有福温泉で営業中の宿泊施設は4軒だけです。
今回、ワタクシの先祖の足跡探しで島根に来たのですけど、
2018年5月25日記事で訪れた「跡市町」はここ、有福温泉に近いんです。その距離2.7㎞。
江戸中期のご先祖様は絶対、有福温泉に来ていたと思います。
むしろ来ない選択肢は無いでしょ?この近さだもん。
その頃の有福温泉は賑やかだったのかなー?それとも静かな湯治場だったのかなー?
でも、湧出する温泉の質は変わっていないのだと思う。
中心部に外湯があるので入浴したいと思います。この有福温泉街のランドマーク的存在です。
御前湯(ごぜんゆ)昭和4年築の共同浴場です。今では「レトロだね」なんて言っちゃいますけど
当時は最先端のデザインだったのでしょーね。
うひょ~♪かっこいい古さ!八角形のブースが凝っているじゃないですか。
この中にいらしたレトロなおばあちゃんに400円をお支払。
広くて掃除が行き届いた脱衣所。80年以上も手を入れ続けて愛用されている様子が伝わります。
御前湯コチラ。中央から源泉が惜しみなく注がれ、コバルトブルーの浴槽は神様からの贈り物ように神々しい。そして超熱い湯温。熱湯スキには堪りません!
脱衣所の成分表に46.8度の表示があったので、浴槽は44度くらいかなー(こにゃくう体感温度による)
湯に浸かった時の湯触りが独特。肌が キシキシ って成る~(驚)
世に美人の湯、お肌に良いとされる温泉はいっぱいあるけど、ここまで鉱物の溶解液に浸かっている感ある温泉ってあったか?久しぶりに大ヒットの温泉に出会いました。
(この源泉に比べると旅館ぬしやのお湯は残念ながら薄くて力がない)
実は、この時ひとりの女性が入浴中でした。他人が居る時は撮影はしないのですが
「たぶん、もう二度と来られないのだろうなぁ」と思うと、この素晴らしい外湯を記憶していたくなり、入浴中の女性に声を掛けてお願いしてみた。
広島から朝イチでここに来たという女性。この御前湯が大好きで、入りたくなると車を駆ってひとり来る、という温泉好きさんでした。
「羽田から飛行機で来たんですか?撮っていいですよ~」ありがとうございます!
「今は透き通るブルーでしょ?これは朝イチでまだお湯がきれいだから。時間が経つと白っぽくなってきちゃう。朝イチが狙い目です」
などなど、常連さんならではの情報も教えてくれました。
お許しいただいて3枚だけ写させてもらったのが上記の3画像。焦ってワタシの指が写り込んでるわw
『泉質:アルカリ単純泉』って掲示されている以上の何か・・・地球からの栄養素+αが入っている感じすらする、極上の御前湯でした。
御前湯があまりに感動的だったのでこっちも行っとくか、と。
AM 7:00~PM9:30(受付終了9:00)大人400円という条件は御前湯といっしょ。
レトロなおばちゃまはこちらにはおらず無人。料金箱に投入するスタイル。
階段を降りるとロッカーがあり、狭いその先に浴室があります。表示を見ると泉温42.5度。
湯に手を入れてみて好みじゃないヌルイ湯温だったし、新湯注入量が少ないせいか、または直前に入った方の入浴マナーに問題があったのか。湯の汚れが見て取れる状態。
好みじゃなかったので、入浴せずに退出。御前湯では熱すぎる方にはやよい湯がいいかもね。
ご先祖さまも入ったかも?しれない島根県・有福温泉。
運営が難しいかもしれないけど、いつまでも残っていて欲しい名湯です。