2018年4月7日(土)
4月にオットと京都へ行った件。
こにゃくうの誕生日は4月。「お花見ついでに京都でお誕生日の食事しよう」ということになりまして。
この界隈は行くたびに気になるお店が出現しています。こちらも、そんな新進気鋭のお店。(オープンは2017年4月)
コンパクトな規模のお店でした。4人掛けテーブル1卓、2人掛けテーブル2卓、カウンター5席。一晩にここのお料理にありつけるのはたった13人。
こにゃくう、オット、ムスメの3人はカウンターで。店内の設えもカトラリーのチョイスもワタクシ好みのトーンで居心地いいなあ。
ディナーコースはこんなん。予約はオットがしてくれたから聞いてないけど、たぶん10000円コース。
一皿目 苔テラリウムと名付けられたアミューズだ。秘密のマッシュ フォアグラクリームとトリュフ塩・桜舞い散る美山。オブジェじゃないのよ、食べ物なのよ^^
ほえ~!とガラス内に設えられた「小さなお庭」に見惚れていると、店主さまが追加で「桜の花の液体窒素」を振り入れてくる。
液体窒素の霞が晴れると
苔の上に桜花が散っているのさ!ヲヲ、ブラボー
「わー。すごーい」と盛り上がる我ら。
演出だけでなく食べてもとてもおいしい!必死に記憶したのだが、フォアグラ入りのマッシュをベースに法蓮草パウダーを纏わせて苔に見立て、黒い砂は古代米。白砂はコーンスターチ。岩は胡麻の香りがしたけど、竹炭を使っているとか。ねっとりしていたり、カリカリしていたり。いろんな食感が楽しい庭園。
2皿目 先付:蛍烏賊 桜鯛のエイジング お出汁と酢味噌のエスプーマ。大きなほたる烏賊でした。新ごぼう、桜生麩。和えてある食材が春でいっぱい。
ドリンクについては、日本酒に興味ある人むけに日本酒のペアリングコースがあります。提供する容量で3コースに分かれるのだが「自分で飲みたいお酒選んでもいいですか?」(オット)と、ペアリング提案無視(笑)つまり、いつものように好き勝手に日本酒飲みました。(ワイン&スパークリング・シャンパンも充実しているようでした。ウチは日本酒マンセーなので)
京都ですから京都の酒から。澤屋まつもと 守破離 五百万石
前菜:美山の鹿肉生ハムとブラッドオレンジ カダイフに乗せて 。カレー風味のオレンジソース。これまた美しい。店主さまとおひとりのスタッフの2名だけで動いているのに、この丁寧なお皿。
カダイフって初しりでしたが、この細い麺のことらしい。(地中海方面の細麺)カレー味のソースが効果的。
我が家の日本酒ソムリエによるペアリング2杯目。百十郎 純米吟醸
次のお料理はスープなのですが、ゼリー状のキレイな色の玉とユリ根の花びらが添えられています。かぶらのスープとパン 桜の雫と共に。
キレイでもったいないけど、ビーツのゼりーを蕪のスープに投入して、ピンク色に変えていただくスープ。なめらかなスープではなく、敢えてザクザク食感が残っていてそれが良かった。
苔?のような物体は蕪の葉のパン!だそうです。自家製の蒸しパン(かな?)
季節の野菜料理:鶏の低温調理 空豆と彩り野菜を添えて。鶏ハム、ですね。ソースは実山椒。
アスパラガスがねー。しっかり和の出汁を含んでいて、このお店はフレンチであり和食店なんだな、と思う。ここでもマッシュが使われていて、やっぱり美味しい。
4杯目:オットは紀土 にごり生、ワタクシ&ムスメは作(ザク)
お魚料理:春菊の衣で揚げた鰆 白味噌のマッシュ 煙を閉じ込めて。なんだろ?煙が封印されている。瞬間燻製だ。
春菊ころものサワラの裏にある白みそのマッシュポテトすらおいしい。ピンクのソースは、しば漬けソース。
グラニテ。画像から香りが出ないのが残念だ。薔薇の香りふんだん。演出の花びらからも香る。「食べる香水」を目指して作ったのだ、と。薔薇のゼりーに白ワインのシャーベット、液体窒素仕上げ。香りにも「おいしい」って表現あるんだね。
肉料理:京都牛 フィレ肉 茄子と筍とレンコンチップス 雲丹のソース。きのこ、山椒、白味噌が使われフレンチでありながら和。
手毬寿司: 鮪 &アボガド、スモークサーモン&クリームチーズ 海老& からすみ。手毬寿司は見た目通り、フツーにおいしいって感じで。コース中、唯一凡庸だったのですけど個性だらけのお料理の中での手毬寿司ですからね。
この椀のクオリティの高さ!出汁はハイレベル料亭の味です。椀だねの白身魚すり身の按配も文句なし。
デザート。特に「たんじょうびで」と予約した訳ではないのですが、会話の中でその件が伝わったのでメッセージを入れてくれました。ありがとう。
ケーキとか洋物甘味に興味が薄いワタシにはありがたい、和のデザート。左:バニラアイスの上に桜のフィルムが被されています。右:自家製の桜餅 桜の粉末&桜の葉塩漬け
マカロンはクリームの含有量が少ないので食べられます!マカロンを提供するだけにもこの演出。気分上がりますよっ
最後のお茶は一保堂のほうじ茶。淹れ方が上手なのか、さすがの一保堂だからか、すっごくおいしい一杯でした。
オープンしてちょうど一年目。お若い店主さんとひとりのスタッフさんの2人体制なのにテキパキと手際よし。カウンター越しの会話にも気さくに付き合ってくださる。これはタイヤ屋さんの赤い本に載る日も近いのでは?
【おまけ】京都で食べて大阪のムスメんちへ。
大阪別荘、便利でいーわ♪ムスメがワタクシに誕生日プレゼントをくれた!
京都、出町柳商店街の「満寿形屋」の鯖すしだ~。こ、これはワタシの大好物~♪
どーしたの、コレ!予約しないと買えないし!一棹持ち帰ると重たいし!お値段高いし!
ムスメは、予約した鯖寿司を満寿形屋でピックアップしてから待ち合わせのKyo gastronomy KOZOに来てくれたのだそうです。(重たかったと思う)
「コレ、特上じゃん!いくらだった?」満寿形屋の特上は時価なんですけど、6000円だったそうです。ありがたいです。ひとりで食べるには多いし、もったいないので3人で食べましょ。
誕生日だからって安易にケーキを買っても喜ばない母であると知っていて満寿形屋の鯖寿司を買ってくる。センスの良いムスメに育ってくれて、かあさんはうれしいですよ。
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