2017年7月14日(金)
今は秋。
ですが、
すみません、自分の記録と記憶の為に夏の話。
(注:おまけに超長文記事です)
久しぶりに祇園祭の宵山が見たいなぁ!
そうだ京都、行こう。
・・・ということで
宿は大阪のムスメんちがあるし^^
東京駅なら間違いなく新幹線自由席に着席できるからね。
今日はひとりで祇園祭・宵山(前祭) 見物です。
17時30分過ぎには四条烏丸に到着するシアワセ♪
まずは鶏鉾との対面からスタートです。
惹き付けられるようにそちらへもイソイソ・・・
祇園祭の鉾や山は、釘を使わずに縄で木材を縛るだけで組み立てるのは有名なおはなし。
親切な案内板が出ているわ。
まずは外れにある保昌山(ほうしょうやま)から行ってみよう。
保昌山の場所は高辻町東洞院。
33基ある山&鉾の中、ちょいと外れたところにいらっしゃる。ほぼ孤立状態です。
見に来るお客さんも少な目でマイペースで眺められる良さがあります。
会所は祇園祭時のベースになる建物です。
うなぎの寝床。奥に長~い。この奥、どうなっているんだろうなー
気になる・・・
会所によっては山のパーツを格納する蔵があったりします。
保昌山会所で売っているちまきやお守りには縁結びのご利益アリ。
女性の参拝客が多いです。
このストリートには胡粉ネイルで有名な(だけど創業260年!)
上羽絵惣さんがあるよ。 まさに女子向けの保昌山。
アットホーム的雰囲気でいいなあ。
こういう町に暮らしたら、祭りの仲間に入れてもらえるのだろうか?
京都だし、それは無理かなーw
祇園祭にちなんだディスプレー。さりげなくて、センスよくて。気分がアガルわ。
10分ほど歩いて新町通あたりの山鉾密集地に戻ります。
岩戸山の前にある、この雰囲気の良い町屋には
山を飾るタペストリーが飾られていてそれを見ることができます。
右の「日月龍百人唐子遊文図」(にちげつりゅう ひゃくにんからこ ゆうもんず)
長っ!
山の見送り(後方) に掛けられます。
左に置かれたタペストリーは以前使われていた見送り。
こうして山鉾町のお宝を
一般公開、というかみんなにも見せちゃろ!という、尊い習慣があるのが祇園祭の魅力。
この町屋は元呉服商で、昭和7年築の商家をリノベーションしてカフェ&ギャラリーにしているみたい(ザ・ターミナル キョウト)
祇園祭で買える粽(ちまき)は玄関の軒下に掲げて厄除けにする護符であり
食べるものではないのだけど、ここ岩戸山では本物の食べる粽を売っています。
3本 1000円
5本 1500円
大阪のムスメ宅で食べてみたよ。
岩戸山町にある料理屋さん (元々は仕出し屋さんだった)木乃婦さんの商品だった。
(たぶん宵山の時だけ特別に作られるのだと想像します)
ういろう仕様の粽です。
巻き方の美しさ、程よい甘味、しなやかな弾力と軽快な喉ごし。
さすが木乃婦さん!
祇園祭仕様になってますな~
家紋入りの幕を張って檜扇(ひおうぎ)を生けてありますね
生け花の題材としてはお地味な檜扇ですが
祇園祭では厄除けのアイテムなのでよく生けておられるのを見ます。
鉾ごとに金額や対応はまちまちなのですが、岩戸山は300円で鉾に上がらせてくれます。
わーい!
これはなかなかの急角度。あせって登ると痛い目に遭いそうw
初めて登りました。鉾(岩戸山は山となっているが)ってこんなに高いのねー!
柵の高さが腰より断然低いので、不安定でスリリング
子供も含めたお囃子の人達が並んで笛を吹き、鐘を鳴らすのはこの幅狭いベンチなんだね。
これだけの構築物を手作業だけで、しかもたった3日ほどで組み立てる。
終われば速攻で解体して来夏まで格納する。
連綿たる伝統の引き継ぎが行われているんだなあ。
岩戸山って応仁の乱(1467年) よりも前からあるんだそうだよ。
ゆっくりと陽が落ちて岩戸山の提灯が灯ると
俄然、幻想的になってきました。
祇園囃子がコンチキチ~ン

と高らかに始まりました。
笛や鐘を叩くお囃子少年たちは中学生くらいかなー?
少年たち、半ケツはみ出し状態で演奏!
先ほど登って高さと不安定さを実感したワタシには
コレすごいわ!落ちないでよ~ 
後は体力の続く限り山と鉾を見続けるぞ~
これぞ、ひとり歩きの気軽さと醍醐味。
太子山
その名の通り、聖徳太子の人形が御神体の山。
中央奥に座っているお人形が、巡行の際に山に乗せられる聖徳太子のお人形。
山の前にはロウソクを燈す巨大灯篭があり、少年と少女たちがロウソクを売っています。
「ろうそくいっちょうけんじられましょう、しょうとくたいしちえのおまもりはこれよりでます・・・♪」
節が付いた長セリフを「せーの・・・」と小声で合せた後、5人で大合唱します。
オトナたちはズギュン・・・とやられてついついロウソクを買ってしまうのですw
これってナニ商法って言ったらいいのかしらねw
「ごしんじんのおんかたさまは うけてかえりなされましょう♪」
聖徳太子だけに知恵を授かり、学力向上を祈るロウソク。
心なしか、販売スタッフの少年少女はどの子も賢そうでした。
夜遅くまで、しかも正座よ!えらいわ~(涙)
檜扇を生け、家宝の屏風をセンス良く飾って道行く人に見せてくれている。
祇園祭、宵山限定の「屏風祭」という風習です。
一般人、よそ者にはとっても魅力的で憧れますね。
だから私はメインの山鉾巡行よりも宵山に魅力を感じます。
今回、久しぶりに宵山に来たら、有料で見学というお宅もあるのですね。
京都の観光客の数も質もどんどん変わってきていますから
こうでもしないとエライことになるんでしょう。
牧歌的だった屏風祭はもう望めないのは理解できます。
こうしたウインドー・ディスプレイでもOKよ。
これもイマドキの屏風祭として楽しいわ。
船の形が珍しくて人気の船鉾です。ふなぼこ、ではなく「ふねぼこ」と読みます。
今宵はこれくらいで終了。
今晩は大阪に泊まって明日、またつづきを見に来るぞ、と(笑)