2017年11月1日(水)
充実した秋田・乳頭温泉郷での旅を終えて、JR盛岡駅から東京に帰ります
盛岡駅発のはやぶさ号でね。今回は帰路もちょっと楽しみにしていました。
コレコレ!オットが予約してくれたのは
グランクラス車両。2011年3月からお披露目されました『旅客機におけるファーストクラスに相当するサービスを提供する座席』(wikiより)という立ち位置の車両です。
過去、北陸・福井や東北・二戸、仙台に行くときに、
グランクラス車両が接続された新幹線に乗っています。
「アレ乗りたーい」(こにゃくう)「乗るなら乗車時間がそこそこある所に旅行する時にしようよ。仙台程度の距離じゃ、もったいない」(オット)
そういうもっともな意見にしたがい、今までチャンスがなかったです。盛岡から帰京の今日は初グランクラスに相応しいお日和です。
ほうほう。皮張りのシート。高級感あっていいですね。2席の並びと、通路をはさんで1席のソロシート。観光客orお仕事客、両睨みでイイと思います。
この日の乗客は、ソロシートの男性(お仕事がらみのご乗車かと)が2名、夫婦で旅行カップル2組(うち1組は我ら)の計6名でした(全18席)
東京までメンバーは変わらず(18席あるのにたった6席って経営的に大丈夫なのかしらね?とも思う)
座席のピッチは(チビなワタシ基準でですが)十分あるし、アイボリーに近い白の皮張りシートは気分が落ち着く色調です。リクライニング操作もスムーズで、この辺はグリーン車両の上を行っている感がありますね。
なんか、スリッパが置かれていました。
『旅客機のファーストクラスに相当するサービス』を目指したらこーなったんだろうと思いますが、約3時間の盛岡→東京間でスリッパはいらねーだろ、と思います。くれたからもらいましたけどw
座席のアームレストにメニュー表が挟み込まれていました。コレ、我らにはナニよりも重要です。グランクラスは「軽食つき」&「アルコールをふくむ飲物フリー」がウリだからです。
缶ビールはプレモルだったものの、その後にお願いした白ワイン、赤ワインともにクズで
飲むものが無くなったからシードルなんて頼むハメに。
(メニューの「スパークリングアルコール」ってまさかのシードルwスパークリングワインじゃないんかい)
それも辛くなってきたので、最後はメーカーズマーク(バーボンです)を4本持って来させました。用意している酒がどれも低レベルすぎっ(旅客機のファーストクラス云々を言うならね)
さて、機内食よろしく軽食の提供があります。和と洋を選べます。ワタクシ、洋。コレね
開けた瞬間「わ~♪」じゃなくて「う・・・?」ってなる食事の提供って何でしょね(笑)
見た目通りの味で美味くもない。いったい、どこの業者に作らせているんでしょー
このしょぼい小片の鮭に「三陸産銀鮭のグリル タルタルソース添え」って堂々書ける勇気ってすごいな、と思う。
「安定」のはずが、そうはいかなかったのは見ての印象通り。お味も見たまま。お品書きとかイラネ。これで盛岡→東京、ひとり 約23000円ですよ。グリーン車 約18000円で十分だと確信しました。
座席のデザインや仕様、設備は大変がんばっていると思うけど、ソフトは「旅客機のファーストクラス」からは乖離しているよ、と思う。ファーストクラスに乗ったことないヒトの企画かしら?
そういえば・・・JR盛岡駅で乗り込んだ時に、アテンダントの女性が挨拶と共に不思議な事をアナウンスしたんです。
「本日はグランクラスへのご乗車ありがとうございます…(略)なお、この車両のお手洗い2ヵ所のうち1ヶ所は故障中です。皆さまご不便お掛けしますが何卒1ヶ所のお手洗いをお使いください」
このアナウンスに、同乗の男性(奥さま連れ)が質問された
「それはおかしいのでは?そもそも故障しているのなら他の車両を連結するべきだし、我々はそれなりの対価を払ってこのグランクラスに乗っている。しかも、男性だけでなく女性客もいるのに男性と同じ1ヶ所を使用せよというのは失礼だし、どう考えてもおかしい」
そーだそーだ!(ワタクシの心の声)
彼はグランクラスに常に乗っている方のようで、これはいつもと違う。変なことを言っている、と感じたのでしょう。
担当のアテンダント嬢は「申し訳ございません」と一言口にしたのみ。
しかもその言い方、表情に申し訳なさが1ミリも感じられません。それが、グランクラス初心者のワタシにも非常に違和感でした。
「私のせいじゃないし。そう言っとけって指示されたから言ってるだけだし」
顔の表情がそう訴えているようなのが不思議だったのです。その訳は後になって分かりました(↑画像は(株)日本レストランエンタプライズHPから)
提供された軽食がマズくて、反動でビールとバーボンをばんばん飲んでいますからワタクシ、頻繁にお手洗いに行くわけです。
お手洗いのあるデッキに行くと、JRのユニフォームの男性が立っていました。そして「故障」とされたトイレの方を開けないように、扉前をガードしていました。
ま、これは過去の経験から類推して有り得る事と考えました。グランクラスの指定席券を持っていないけど写真撮りたい、ひとめ見たい。そーいう乗客に「ここから先は立入りできません」と追い払うヒトがデッキに居るのを過去に見たことがあったからです。そのついでに故障中トイレをガードしているのかな?と解釈したのです。
さて、列車は順調に仙台駅を出発しました。
仙台駅を出て、さて、もう1回お手洗い…グランクラス車両からトイレに行く間には、非常に幅狭い連結部があるのですが、その狭い通路にダークスーツの男性が立っている
(通り難くてじゃまなんですけど
ナニ様?)グランクラスの乗客じゃないのは確かです。JR職員でもありません。
さらに、トイレがあるデッキの扉を開けると「え・・・?」ほろ酔い気分が飛ぶ、張りつめた空気になっていました。
スーツ姿の男性1名、JRの制服男性1名、黒スーツの女性1名。3人の人間が、トイレと洗面所しかないデッキに立って居るんですな。無言で。
何コレ(汗)ワタシのトイレ使用を監視してる?御用を足しながらしばし考えました。ヒントは黒スーツの女性ですね。
席に戻ってオットに報告。「この新幹線、誰かやんごとなき人が乗ってるよ。しかも女性」
アテンダント嬢が「1ヶ所のトイレは故障」と言ったのはウソ。そちらは同乗している「やんごとなき方」専用トイレにしたかったから、我ら一般乗客にウソをついたのでしょう(彼らは隣のグリーン車両を一行で貸切りにしていた。が、グリーン車のトイレはグランクラスと共用なのだ)
「本日は○○様がご乗車なのでお手洗いは1ヶ所でお願いします」そういうアナウンスでも理解を得られたのでは?いや、むしろトイレを分ける意味があるのかな?
テロ警戒して何か仕掛けられるとまずいからかもね。きっと、ワタシが使用した後を毎回毎回チェックしたのだろう・・・って、キモイわっ!
大宮過ぎて東京が近くなったので洗面所で歯を磨き、化粧直しをしている間もワタシの背後にピッタリ立つSP野郎。ヒトの化粧直し見んなっ
シャーッとカーテン引いてささやかな抗議。 軽食は美味しくないし、アルコールも低レベル。乗客に平常心でウソをつくのでもう乗りません、グランクラス。
翌朝のネットニュースです↓
ああ、やっぱりね。でもこれは、このご夫妻が悪いわけではない。彼らは何も悪くない。
JRは忖度し過ぎ。たぶん、ずーっと以前から(もしかして国鉄時代からだったりして)やんごとなき御一家が乗車される時マニュアルがこうなっているんだろう。
JRさん、宮内庁さん、マニュアルを見直した方がいいよ。御一家の印象が悪くなる。
以上、「JRでさる高貴な御一家に遭遇したら一般人はこーいう扱いを受ける」でした。
【秋田・乳頭温泉郷の記事はこれにておしまい 】
≪2019年3月16日 追記 ≫
だよねー。あの日本酒と軽食じゃねー。リニューアルは当然だと思いますよ。ついでにワインやスパークリングアルコールの見直しもお願いしたいわ。
やんごとなき方ご乗車の際のマニュアル見直しもヨロシク!
≪2021年3月27日追記≫
2021年4月1日からグランクラス提供の日本酒が勝山献(仙台)になります。勝山献なら安心して飲めるわ。