2019年4月6日(土)
4月はワタクシ、こにゃくうの誕生月。オットがお誕生日ディナーをセッティングしてくれました。大阪住まいのムスメも誘って3人でお食事です。
お店の場所は春盛りの京都、嵐山。
桂川沿いの歩道も花盛り。人の多さに辟易して近年まったく近寄らなくなった嵐山ですが、やっぱりここは華やかで美しいなあ、と再認識です。
今年のお誕生日夕食のお店はコチラ
吉兆の通常エントランスの様子。部外者、予約客以外が安易に近寄れないよう、さりげなくバリアーが置かれているのが常です。
予約者が来店する時間が近づくとバリアーは解かれ、こうして男性スタッフさんが門でお待ちしていてくれます。我らの予約時間は17:00。そろそろ入店してもいい頃かな~
※ちなみに秋の紅葉盛りの頃と春の桜満開時期の嵐山吉兆の予約は激戦。オットは11ヶ月前に今日の予約を入れたそうです
いつもいつも、バリアーの外側から覗き見るだけでしたからね。いよいよ今日はこの門の向こう側に潜入できるのかと思うと、ドキドキと共に期待感は最高潮ですよ。
我らの名前を告げると案内してくださるスタッフさん。吉兆に食べに行くときはタクシーで乗りつける…が正しい姿かな、と思ったのですが、桜満開の今日の嵐山。万が一、激混みで車が近づけなかったら困るな~と、天下の吉兆に徒歩で!ご来店の我が家ですよ(笑)
我らが通された部屋。美しい几帳がまず目に飛び込んできました。(この几帳の向う側からお部屋に出入りします)
焚かれた御香の良いかおりが部屋の空気を取り纏めています。我らの到着時間に合わせて焚かれていたわけです。
天井や照明器具の細工、襖の引き手の意匠も、ひとつひとつが繊細で美しいです。
席からの視線。これでお気づきかと思いますが、我ら敢えてテーブル席をお願いしちゃいました。座敷は、畳上に座った視線に合うよう設えられるものです。お庭も正座した時の視線がベスト。お軸や生けられたお花だってそうです。
正座が辛いのも我慢して設えを堪能しながらお食事したいところですが「いつかは吉兆」というワタシの悲願を叶えてくれたオット、それにつきあってくれるムスメ。
ふたりはワタシの為にこの席に付き合ってくれるのですからね。ふたりが食べ易い席にしてあげる方がベストかなと思い、数日前に改めて電話で相談してみました。
「足が痛くては美味しくお召し上がりいただけませんものね」と、理解を示してくださり、このようにテーブルを用意してくださいました。吉兆さんには無粋な客で申し訳ないことですが・・・
「お祝いのお席だと伺いましたのでおめでたい亀の掛け軸です」(お部屋担当の女性)
お席のテーマに合わせてお軸を選ぶ。お茶席ではお約束事ですが、自分たちの為の設えというのは嬉しいものです。
ムスメ「ん?亀と・・・鶴はどこ?」(このムスメの疑問はこの席の最後の最後に答えが出ます)
お花は吉兆さんに咲く枝垂桜でしょうかね。
初代の湯木貞一氏が嵐山のこの場所で料亭を商う契機になった九曜星灯篭(くようせい)がお庭に置かれた部屋でした。
嵐山吉兆さんには全部で7つの客室があるそうです。他のお客様が到着された足音や話し声は
その時だけ聴こえてきますが、それ以外は他のお客様の気配すら感じません。我らの為に設えられた空間で、我々だけの特別な時間を与えられたようで非常にリラックスできるのが不思議です。ええ、超がつく高級料亭ですが、ナゼかリラックスできるんですよー。吉兆マジックですかね?
ちなみにお手洗いさえ「待幸亭」の中に用意されていて、部屋の外に出ることはありませんでした。(女性用ブースの画像です。男性用も別途あるのかも)
「お祝いなので・・・」と、まず供された梅昆布茶。お料理の前に口中をスッとニュートラルにしてくれます。
さて、ここからお料理が始まるのですが、お部屋の設えや初めて踏み入れる嵐山吉兆の風格に圧倒され、すっかり長文になってもーたわwお料理はまた今度。
- 関連記事
-