2019年8月24日(土)
表題の通りです。
この山、もうすぐ登山禁止になるのでその前に記事アップしとかないと~(汗)
とは言え、こんなミジンコブログが世の目に留まるとは思えませんが
ですが、今年2019年10月25日を最後に、この奇なる岩山への登山が禁止になります。そもそも先住民アボリジニ族の聖地たる山。彼らの「聖地に登るのは止めてほしい」の要請に応え、入山禁止が決定。
んじゃ、禁止前に登りたい!…でオットと二人で行ってきました
リゾートホテルエリアからバスで約20分。
エアーズロック登山口到着。山の形状を見る限り、確かにここが唯一登りやすい傾斜角度だわ。

稜線をアップにすると登っている人が見えます。
を~。ワイルド感マックス!ワタシあそこに登れるのか~?

登山口。いろんな言語で注意書。

日本語のワーニングはコレ。
エアーズロック登山のハードルは高めです。雨、強めの風、高温で登山口は即閉鎖。ひとり1L以上の水携帯を義務とし、時にはゲート管理人による水チェックも。
その他アボリジニの祭礼行事で閉鎖の日もあります。なんだかんだで登山口オープンは通年で30%の確率とか。
そこは晴れ女のワタクシ。くじ運皆無でティッシュしか当たらない体質だけど、ここ一番の晴天運は神懸かっているとも言われています(自己申告)

今回も、朝の飛行機で
エアーズロックに到着したばかりなのに、午後「登山口オープン!」の情報が。(午前中はクローズだったらしい)
着いていきなりOKとは♪ゆっくり寛ぐ暇も惜しみ、即、登山口に馳せ参じたわけです。

登り始めて最初の試練!大の大人が四つ這いになってますwいきなりな急角度に面喰い、思わず手で身体を支える事態。尚、髪の長い女性はこの状況を想定して縛っておいた方が良いです。
貞子になりますw

登山口から見上げた時、国籍、男女、年齢問わず多くの人が四つ這いになっている姿をみて「大げさな…」と舐めていましたが、足を踏み入れてみると納得。掴る所が無い急斜面では誰もが四足歩行w

地表はこんな感じ。鉄分を多く含む堅い岩盤です。足掛かりになり得るわずかな凸部に頼っても崩れない地質と分かってくると、ちょっと心に余裕が。尚、この四足歩行エリアで早くもリタイアという人も見受けました。

経路はやがて鎖場に。この鎖がかなり頑丈な品なのでその分、重量があります。頼りにはなるけど腕にもずっしり。

ペースを崩さず登れば意外とイケる!苦しいけど楽しいゾ。
登り始めて約30分。鎖場はおしまいで、ちょっとしたステップに到着。ここで一休みしつつ遠望を楽しみます。憩のスポット。

どうよ、この景色!遠くに見える奇岩群は
エアーズロック(現地語でウルル)と同じく世界遺産になっているカタジュタ。二つ併せて「ウルル・カタジュタ国立公園」です

誰もが無言でこの風景に見惚れています。尚、あまりの美しさにか「もうこれで満足だよね」とかなんとか言って、ここでリタイアする人も。ここはまだ往路の3分の1よ~
休憩終了。短い鎖で次のステップに上がります。この鎖場の斜度は…そうだな、48度くらいはあったぞw短い距離だけれど、自分の体を引き上げる腕力が必要。

残りの行程は白い破線を頼りに進みます。何の構築物も無い岩盤の面。
適度な風がそよぎ、汗ばんだ顔をクールダウンしてくれて気持ちいい。もし、この風が強風だったら恐怖しかないだろうな。
冬の今でこの暑さなのだから(日本の8月は豪州の冬)1~3月に登ったらジゴクを見るかも…って、10月で登山禁止だけどね。

デジカメ画像では、ほぼ平らな岩盤を楽に歩いて行けるかのように撮れていて悔しいなあ。ワタシにはこのゾーンの方が鎖場より緊張でした。
行く手にはいくつもの「馬の背」がつづき、素手でよじ登っては同じ分だけダウンする、を繰り返す。いくつもいくつも。もし力が抜けて滑り落ちてしまったら、後ろに続いている人を巻き込んで怪我を負わせてしまうかも知れないと思うと、手を掛ける岩、足を掛ける窪みを見極めルートを読まないとなあ、と。気分はスポーツクライミングのアスリートw

エアーズロック登山に挑むためこんなグローブを購入。DAIGOグローブじゃないですwウィッシュ!
登山用なのですがグリップが効くので前半の鎖場で活躍。馬の背越えでも自分の体を腕の力で引き上げる補助になり、実に安心感がありました。指先が無いのでカメラを取り出したりお水を飲んだりの作業も嵌めたままできちゃう(神田神保町の登山用品バッタ屋で1500円!)

前方にドラム缶!どうやらアレが山頂のようです。登り始めて約1時間。平均的なタイムだと思います。

圧倒的な達成感!
圧倒的な達成感!!
下山したくな~い

’ドラム缶’の上面は方位板になっていました。(ドラム缶じゃなかった^^)AYERS ROCK。ワタクシ、過去にAIR'S ROCKだと思い込んでいたというのはナイショだw(AYERSさんという人名です)
く~。下山したくないなあ!いつまでもここにいたい、と思う景色。登りに来てよかった(アボリジニの人達ごめんなさい)

ワタシ的には下山もかなり神経を遣いました。踏ん張り切れない所に足を置いてしまったら、うっかり滑り落ちてしまうのではないかと、足場の見極めに気を張る下山路でした。

今回のエアーズロックに備えて登山靴を新調したのですが、靴底が減っていないおニューの靴にしてホントによかった!と実感です。足裏のグリップ力があるので恐怖感が違ったと思います。座り込んで下っている人もいますね。お尻をついて、足を曲げ伸ばししつつ降りています。直立姿勢では怖いのでしょう。ワタシも一部では尻もち下山でした。

ちょっと滑稽な光景wそれでも皆さん無事下山できたので大丈夫です。が、恐怖感が有る無しでこの登山の印象は、個々人で違ってくると思います。靴底が剥がれてしまった人、靴擦れがひどくなり裸足になった人、お見かけしました。自然の中に入り込む時、道具は大事。

ワタシが登った時は微風、気温25℃、快晴、と好条件だったので印象が良いのですが、風が強かったら恐怖感ハンパないでしょう。30℃を越える日差しだったら体力擦り減ると思います。この地域はハエが多いのも有名な話。ワタシは下山後まで遭遇しませんでしたが、登山中ハエが顔面目掛けて飛来してきたらパニック不可避だわ(汗)
各人の登山スキルでも印象が違って来るかと。登山経験いっぱいのオットに言わせれば「思った程じゃなく楽勝な山」となるのでしょうが、岩山タイプの登山未経験でここに挑んだら「怖かった」「さっさとリタイアした」…となるのも当然だと思います。

17時20分。無事下山。楽しかった~!ワタシの感想は「チャレンジングで歯応えあり。楽しかった」です。直感ではリタイヤせず登頂成功するのは、およそ6割といった印象。
降りてくる人々を眺めていると不思議と日本人が多い。しかも30代の人多し。ナゼ?
後でハッ!と閃きました。もしかしたら彼ら彼女らは今から15年ほど前の映画(ドラマ、小説も)
「セカチュー」(世界の中心で、愛をさけぶ)に感動した人達で、いつかはエアーズロックに…と思っていたもののそうこうしているうちに入山禁止が近づいてきたので、滑り込みセーフで登りに来た人達なのでは?と。
ワタシとオットも滑り込みセーフ組ですが、ほんと無理して行ってよかったです。先住民さんの意向は尊重するべきだけど、今後登山不可になるのは惜しい山でした。

最後に、エアーズロックへの交通手段について。エアーズロックエリアには公共交通機関が無いので
(1)レンタカーを借りる(2)現地ツアーに参加する(3)'ULURU HOP ON HOP OFF'シャトルバスで行く
3方法ともリゾートエリア内のTours&Informationオフィスで申し込めますが自由度高くリーズナブルなのは(3)のHOP ON HOP OFF

現地ツアーだと2時間で登って戻って来いとか言われるらしいので、マイペース登山に向かないですもの。
Uluru Hop On Hop Off | Ayers Rock Resort - OFFICIAL WEBSITE | Uluru Accommodation & Tours
Uluṟu Hop On Hop Off shuttle service is a convenient way to discover the attractions of Uluru and Kata Tjuta. It provides you with the ultimate flexiblity to explore at your own pace.
登頂成功を祝う夕暮れ。エアーズロックを溶かし込んだシャンパンで乾杯!
2019年8月23日から
オーストラリア、エアーズロック&メルボルン旅行に出かけました。
登山以外のウルル(エアーズロック)の魅力、美しく美味な古都メルボルンのブログ記事はいずれまた改めて…
【つづき:
成田空港SAKURAラウンジ】
- 関連記事
-