岡倉天心史跡は日本のバルビゾン?@茨城県五浦海岸
【 前の記事よりつづき 】

せっせと螺旋階段を昇るとなかなかの眺め!てか、ここも震災の時は大規模な津波が来たはずだ。茨城県もかなりな被害が出ている。うっすらと海上に見える陸地。あそこはもう福島県いわき市だと思うわ。五浦まで北上すると福島県がすぐそこなんですよね。

この五浦岬公園は、五浦海岸の景観を眺めるのに最適なスポットなんだね。荒々しい海岸線は見飽きないわ。六角堂はこの風景に添えられた素敵なアクセント。

五浦岬公園に何か建造物。「日本美術院研究所」って?これは、2013年公開の映画「天心」のロケ用に造った岡倉天心の研究所のセットでした。映画「天心」の紹介だけでなくワタシのように「教科書でしか知らない」おバカさんの為に、ボランティアさんが岡倉天心とはね、と1から教えてくれる有難いコーナーになっていました。

1)江戸時代から明治になった日本。すべての価値観が一変する中、廃仏毀釈で国中の寺を焼き、仏像を壊す愚かな日本人。
2)日本の伝統を破壊するな~!否定するな~、と保護に奔走する天心先生(芸大の校長)
3)は?西洋画の方が優れているに決まってるっしょ!天心先生遅れてるよね。日本画なんて世界に恥ずいわw 天心先生もはやオワコンじゃね?
4)天心先生「キー!悔しい。東京なんて大嫌い!そうだ、お友達の飛田周山君に連れて行ってもらった茨城の五浦。あそこ気に入ったな。引越そうかな」

五浦岬公園から見えていた建物はコレだね。へえ、弁柄(ベンガラ)色をチョイスするとは天心先生、粋です。日本らしい草庵というよりは中国の香りもするデザイン。敢えてその辺りを狙って天心自らがデザインしたのだそうです。

天心先生は観瀾亭(カンランテイ)と名付けていたらしい。大きな波を見る東屋、って意味。(皮肉なネーミングだな~)流出してしまった旧観瀾亭だが、過去4回あった改修で、相当元の姿から乖離していたらしいです。いーかげんな改修作業だったんだねw東日本大震災で再建するにあたってはその辺をオリジナルに近い仕上がりにする、という努力までしています。せっかくのチャンスだからね。この際、元の姿に近づける好機よね。

ワタシのように予備知識ナシの人間が遠目から見ても安っぽくない、ちゃちくない、と見えたのは本気出して再建した物件だったからなんですね。中に入れないのは残念ですが。この荒磯の風景にオリエンタルな草堂の姿。天心先生の美的センスに感服しました!
2018年2月25日(日)
茨城県をオットとドライブしています。「岡倉天心って知ってる?」海沿いの国道6号を北上しながらオットが唐突に訊いて来ます。「オカクラテンシン?」日本史の教科書に載ってたな、位のお付き合いしかありませんけど?
茨城県をオットとドライブしています。「岡倉天心って知ってる?」海沿いの国道6号を北上しながらオットが唐突に訊いて来ます。「オカクラテンシン?」日本史の教科書に載ってたな、位のお付き合いしかありませんけど?

せっせと螺旋階段を昇るとなかなかの眺め!てか、ここも震災の時は大規模な津波が来たはずだ。茨城県もかなりな被害が出ている。うっすらと海上に見える陸地。あそこはもう福島県いわき市だと思うわ。五浦まで北上すると福島県がすぐそこなんですよね。

この五浦岬公園は、五浦海岸の景観を眺めるのに最適なスポットなんだね。荒々しい海岸線は見飽きないわ。六角堂はこの風景に添えられた素敵なアクセント。

五浦岬公園に何か建造物。「日本美術院研究所」って?これは、2013年公開の映画「天心」のロケ用に造った岡倉天心の研究所のセットでした。映画「天心」の紹介だけでなくワタシのように「教科書でしか知らない」おバカさんの為に、ボランティアさんが岡倉天心とはね、と1から教えてくれる有難いコーナーになっていました。

1)江戸時代から明治になった日本。すべての価値観が一変する中、廃仏毀釈で国中の寺を焼き、仏像を壊す愚かな日本人。
2)日本の伝統を破壊するな~!否定するな~、と保護に奔走する天心先生(芸大の校長)
3)は?西洋画の方が優れているに決まってるっしょ!天心先生遅れてるよね。日本画なんて世界に恥ずいわw 天心先生もはやオワコンじゃね?
4)天心先生「キー!悔しい。東京なんて大嫌い!そうだ、お友達の飛田周山君に連れて行ってもらった茨城の五浦。あそこ気に入ったな。引越そうかな」
5)ワシに心酔する弟子たちもいっしょに五浦にカモーン!共同生活しながら一緒に日本画の新境地を開こうぜ~。かっこいい六角形の堂を造ったんだー。ここは芸術家の理想郷。そうだな、日本のバルビゾンって呼んでもいいかも!
・・・そういう流れでここに岡倉天心の史跡があるんだそうです。ザックリすぎて恐縮ですが。
・・・そういう流れでここに岡倉天心の史跡があるんだそうです。ザックリすぎて恐縮ですが。
で、五浦岬公園から車で3分移動して来ました。こちらが天心先生のお宅跡地です。
天心先生宅の門。武家屋敷の門かしら?ってほど立派ですね。オリジナルなんだそうですよ。この施設、天心の遺族から寄付を受けて現在は茨城大学の管理になっています。入場料300円也。(2019年10月1日からは400円に値上げ)

五浦岬公園から見えていた建物はコレだね。へえ、弁柄(ベンガラ)色をチョイスするとは天心先生、粋です。日本らしい草庵というよりは中国の香りもするデザイン。敢えてその辺りを狙って天心自らがデザインしたのだそうです。
海を眺めながら思考するのに最高の場所。だけど、それ故に東日本大震災の時は津波を受け、土台だけ残して流失してしまったそうです。先ほどの、映画「天心」の企画も発動済みの中でのできごと。
広範囲の寄付を集め、震災後たった1年で再建したのが現在の六角堂。このシンボル的庵が有るか無いかで五浦の景色はずいぶん淋しいものになってしまうものね。無事に再建できてよかったですね。

天心先生は観瀾亭(カンランテイ)と名付けていたらしい。大きな波を見る東屋、って意味。(皮肉なネーミングだな~)流出してしまった旧観瀾亭だが、過去4回あった改修で、相当元の姿から乖離していたらしいです。いーかげんな改修作業だったんだねw東日本大震災で再建するにあたってはその辺をオリジナルに近い仕上がりにする、という努力までしています。せっかくのチャンスだからね。この際、元の姿に近づける好機よね。
惨い反射の画像で恐縮ですw亭内の中央の六角は炉なんですって。雪見障子のように、海面が眺められる出窓がおしゃれ。ガラスはわざわざ当時の製法の板ガラスを英国からお取り寄せしたってベンガラは岡山の高梁から寄贈の本物。

ワタシのように予備知識ナシの人間が遠目から見ても安っぽくない、ちゃちくない、と見えたのは本気出して再建した物件だったからなんですね。中に入れないのは残念ですが。この荒磯の風景にオリエンタルな草堂の姿。天心先生の美的センスに感服しました!
有名な弟子、横山大観、菱田春草たちと濃密に創作活動をしていたのは「実質3年ほど」とwikiさまが教えてくれました。後に日本画の大御所になる横山大観他の大物ぶりしか知らないワタシには、明治当初の日本画の立ち位置ってそんなだったんだー、というのは初しりでございました。日本文化が今では世界から憧れられる存在になったことは感無量だわ。
岡倉天心遺跡の管理と、関連した日本の近代美術や内外の文化・歴史研究を行っています。
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