水戸 偕楽園@アンチ!都道府県魅力度ランキング
鮟鱇料理食べる旅in茨城。
苑の北側、周囲が寂しい場所に表門を造っています。

つづく「一の木戸」も渋い風情。
同じ苑の反対側ではお日さまが注ぎ、
紅白の梅が咲き誇っているのに。
そのことが、全く窺えない北側の佇まい。

さらに進むと
孟宗竹で森閑とした小道を進む事態になります。
杉林も現れてより一層、鬱&鬱。

そんな道中に突然、清水を吐き出す泉が現れて「へえ!」となります。
「吐玉泉」(とぎょくせん)
これ、ひとつの大理石でできてる、っていうから驚きます。

『このあたりは昔から湧水が多い。枡に集めた水を、土地の落差を利用して噴出させている』
との案内板。
つまり、動力じゃなくて落差の力で吐水させているんですね。
しかも巨大大理石かぁ。
(現在の大理石はオリジナルではなく昭和62年付替えの物)
斉昭公、やるな!
鬱蒼とした竹林と杉林の中、突然真っ白な大理石が輝く…という演出か。
考えたのは他の人かもしれませんけどね。
『毎月1回水質検査をしています。飲用水ではないので塩素消毒していません』という掲示が。
ワタクシ、チャレンジャーなので飲んどきましたw

やがて偕楽園のメインビルディング「好文亭」が現れます。
この木戸も質素。
徳川御三家の藩主様の別邸にしては、華やかさ排除のデザインですね。

たとえば、好文亭の渡り廊下「太鼓橋廊下」の窓。
「隠し窓」のスタイルです。
室内からだと外光と共に外の様子が見えるけれど・・・

外から見ると窓があることが目視し難いように造られている。
細い竹を使っているのも素敵。
機能性とデザイン性を併せ持っていて
センスいいですよ、斉昭公。
三階建ての好文亭。
てっぺんの「楽寿楼」へ登って行きましょう。

と、招待された客人にインパクトを与えたことでしょう。
そのプロローグとして、敢えて入場門を北に据え
道中を鬱蒼をした竹林&杉林にする、という演出だったんですかね?
(個人的な感想です)
へ~!
斬新なアイデアを持つ人だったのね。

さらに斬新なのは
自分の為にここ偕楽園と好文亭を造った訳じゃない、という点。
領内の家臣だけでなく庶民もいっしょに楽しむ為に造った、と!
封建時代の藩主なのに、当時に於いてはレアな発想をお持ちだったのね。

『斉昭は80才以上の家臣と90才以上の庶民をここに招き養老の会を催しました』・・・だそうです。

斉昭公オリジナルの好文亭は、残念なことに昭和20年8月の空襲で全焼。
奥御殿の襖絵も、昭和30年代の復元時に書かれています。
<以下、まんちさんに個人的にお伝え事項です>
まんちさん、好文亭のこの襖絵を描いた須田珙中(すだ きょうちゅう)さんですが、
好文亭の案内パンフに
『明治41年福島生まれ。 東京美術学校で松岡映丘に学ぶ』

上の画像「紅葉の間」と↑の「梅の間」(他に「萩の間」と「松の間」も)
が須田画伯の絵だそうです。
松岡映丘先生、お弟子さんもすばらしい絵をお描きですね。
(まんちさんへの私信以上)
※まんちさんのファミリーヒストリー記事、おもしろいですよっ
→ エキサイトブログ: 今夜も乾杯! 『ファミリーヒストリー、福崎町を訪ねて。』
でも、梅の香りはいっぱいに広がっています。

今回、水戸 偕楽園をこうしてブログ記事にすることには躊躇しました。
先週の台風19号で、茨城県も甚大な被害に遭っているから。
「楽しかった~」なんて記事を書いていいものだろか、と。

その氾濫と堤防決壊の被害規模はまだ全容が掴めない程ですから・・・

ちょうど今日、恒例の「都道府県魅力度ランキング 2019年」が発表されました。
6年連続47位の茨城県は、今年も安定の47位!
だけどね、「いや!茨城県魅力あるよ~」とワタクシは言いたいよー
そういう意味で力を込めて記事アップした次第です。
今回の茨城の旅は魅力度高かったですよっ
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