再びの松尾鉱山跡@秋田八幡平、温泉とトレッキングの旅(8)
【 前の記事より続き 】

いや~、とんだ無駄足踏んじまったねー。お、ちょうどいいところに公衆トイレがあるよ。こんな場所(失礼です)なのに立派でキレイそうだね!使わせていただこう・・・と偶然立ち寄ったこのトイレが、想定外に興味深かったのでした。

岩手県北バス「御在所バス停」のパブリック・トイレ。こんなに立派なので道の駅かしら?とも思ったが、売店すらないトイレのみの施設です。ご用事が済んだのでサッサと立ち去るつもりが、オットが腕組をして壁の掲示板に見入っていますよ。

「こにゃくう、コレ見てみろよ」(オット)アートギャラリーっぽく掲示されているけど、何だか興味無い写真・・・とワタシはスルーしていた。なのに、オットはちゃんと気づいた。「コレ、昔の松尾鉱山の写真だよ」(オット)
「赤沼神社ってナニ?」「遊歩道、って書いてあるよ」「気になる~。行ってみようよ」

それは「赤沼」または「五色沼」とも呼ばれる沼への道でした。張り切って下り始めたものの、木道が無い湿地帯に突入。これから新幹線に乗るのにドロドロの靴では迷惑になるので途中退却です。(涙)熊よけ鐘越し、奥に見える水面が「赤沼」でしょう。たぶん。

それは「赤沼」または「五色沼」とも呼ばれる沼への道でした。張り切って下り始めたものの、木道が無い湿地帯に突入。これから新幹線に乗るのにドロドロの靴では迷惑になるので途中退却です。(涙)熊よけ鐘越し、奥に見える水面が「赤沼」でしょう。たぶん。

いや~、とんだ無駄足踏んじまったねー。お、ちょうどいいところに公衆トイレがあるよ。こんな場所(失礼です)なのに立派でキレイそうだね!使わせていただこう・・・と偶然立ち寄ったこのトイレが、想定外に興味深かったのでした。

岩手県北バス「御在所バス停」のパブリック・トイレ。こんなに立派なので道の駅かしら?とも思ったが、売店すらないトイレのみの施設です。ご用事が済んだのでサッサと立ち去るつもりが、オットが腕組をして壁の掲示板に見入っていますよ。

「こにゃくう、コレ見てみろよ」(オット)アートギャラリーっぽく掲示されているけど、何だか興味無い写真・・・とワタシはスルーしていた。なのに、オットはちゃんと気づいた。「コレ、昔の松尾鉱山の写真だよ」(オット)
人口1万5千人。鉄筋4階建の住宅群が標高1000mの岩手県山中にすでにあった、という日本の高度成長期の驚くべきワンシーン。そんな過去の記録写真たちが、丁寧なパネルに仕上げられて展示されていました。

それほど栄えた鉱山でしたが、昭和40年代になると会社存続の危機が訪れます。石油精製の工程の副生成物として硫黄が採れてしまう時代がやってまいりまして、苦労して硫黄を採掘する必要が無くなってしまったのです。あっという間に硫黄鉱山は採算の取れない事業になり…閉山。

現在では木造建築物は跡形も無いのですが、鉄筋コンクリート製の構築物は廃墟となって今でも無言でそこに居ます。ワタシ廃屋好きという変人なので、以前このあたりの温泉に来た際に立ち寄ったことがあります(過去記事:松尾鉱山は廃墟マニアの有名スポット)
すぐ近くだ。久しぶりに松尾鉱山に寄ってみる?

アスピーテラインを盛岡に向かって下っていくと「学習院前スノーシェルター」という、雪囲いが現れます。トンネルにあらず。雪除けです。なぜ学習院か?それは松尾鉱山の敷地内に、あの学習院の宿泊施設があったから!

ちな、学習院前スノーシェルター東サイドの開口部。ここから入り込むと廃墟群にぐっと近づける。けしておススメはしませんけどね。(スピード出して往来する車両が多いので開口部の出入りには注意が必要です)

本道はこっち。「学習院前スノーシェルター」を抜けて200m程。岩手県北バス「緑ヶ丘」バス停が現れたら右折。

やあ、4年ぶりだね松尾鉱山。変わらずに異彩を放つ廃墟っぷり。


それほど栄えた鉱山でしたが、昭和40年代になると会社存続の危機が訪れます。石油精製の工程の副生成物として硫黄が採れてしまう時代がやってまいりまして、苦労して硫黄を採掘する必要が無くなってしまったのです。あっという間に硫黄鉱山は採算の取れない事業になり…閉山。

現在では木造建築物は跡形も無いのですが、鉄筋コンクリート製の構築物は廃墟となって今でも無言でそこに居ます。ワタシ廃屋好きという変人なので、以前このあたりの温泉に来た際に立ち寄ったことがあります(過去記事:松尾鉱山は廃墟マニアの有名スポット)
すぐ近くだ。久しぶりに松尾鉱山に寄ってみる?

アスピーテラインを盛岡に向かって下っていくと「学習院前スノーシェルター」という、雪囲いが現れます。トンネルにあらず。雪除けです。なぜ学習院か?それは松尾鉱山の敷地内に、あの学習院の宿泊施設があったから!

ちな、学習院前スノーシェルター東サイドの開口部。ここから入り込むと廃墟群にぐっと近づける。けしておススメはしませんけどね。(スピード出して往来する車両が多いので開口部の出入りには注意が必要です)

本道はこっち。「学習院前スノーシェルター」を抜けて200m程。岩手県北バス「緑ヶ丘」バス停が現れたら右折。

やあ、4年ぶりだね松尾鉱山。変わらずに異彩を放つ廃墟っぷり。

ワタシがこの閉山した硫黄鉱山にシンパシーを感じるのは、オットと義両親も硫黄鉱山出身者だからかもしれません。昭和のこの時代の(ラストは昭和40年代)、日本には他にも大きな硫黄鉱山がいくつかありました。長野と群馬の境界あたりの高地に存在していた「小串鉱山」もそのひとつ。赤ちゃんだったオットと新婚だった義両親の最初のマイホームはそんな山頂にありました。
幼かったオットは記憶すら無いと思うけど、義父は就職した硫黄鉱山会社の将来を、明るいと信じて疑わなかったのだろうと思うよ。

ここ松尾鉱山とオット実家の小串鉱山はほぼ同時期に倒産しています。オット一家が住んでいた山中の廃墟を捜索したのも強烈な思い出です。過去記事コチラ→(生家、発見!★オットの生家を訪ねる旅・その5)この頃の日本って、今では信じられないところに突然の人口密集地があったのね。


ここ松尾鉱山とオット実家の小串鉱山はほぼ同時期に倒産しています。オット一家が住んでいた山中の廃墟を捜索したのも強烈な思い出です。過去記事コチラ→(生家、発見!★オットの生家を訪ねる旅・その5)この頃の日本って、今では信じられないところに突然の人口密集地があったのね。

この、渋めな建物は・・・

パネル写真にあったコレだよね!ああ、こんなにピカピカだったんだ!廃墟って面白い(←変な人ですごめんなさい)

尚、天皇陛下とその弟の秋篠宮殿下&妹の清子さまも学生時代に宿泊した、という学習院の宿泊施設跡がコチラ。建物の名残は何もありませんが。元鉱山病院を宿泊学習施設に転用していたそうです。宿泊学習がリアル肝試し?(汗)

さて。とっくの昔に倒産した鉱山跡に、なぜきちんとした道路が取り付けられていて、国道からのアクセスも容易なのか?
それは、松尾鉱山が残した負の遺産が巨大過ぎるから。倒産して約50年経つのだけど、汚染水処理を続けている現実があります。


パネル写真にあったコレだよね!ああ、こんなにピカピカだったんだ!廃墟って面白い(←変な人ですごめんなさい)

尚、天皇陛下とその弟の秋篠宮殿下&妹の清子さまも学生時代に宿泊した、という学習院の宿泊施設跡がコチラ。建物の名残は何もありませんが。元鉱山病院を宿泊学習施設に転用していたそうです。宿泊学習がリアル肝試し?(汗)

さて。とっくの昔に倒産した鉱山跡に、なぜきちんとした道路が取り付けられていて、国道からのアクセスも容易なのか?
それは、松尾鉱山が残した負の遺産が巨大過ぎるから。倒産して約50年経つのだけど、汚染水処理を続けている現実があります。

岩手県予算を使って、松尾鉱山跡から出てくる廃水の中和作業をやり続けているそうだ。
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