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九州のうまいもん

鮨匠 のむら@鹿児島市/天文館通りの鮨名手

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2020年3月某日
鹿児島市随一の繁華街、天文館に来ています。
鮨匠 のむら@鹿児島市/天文館通りの鮨名手
これは、まだ鹿児島県内の新型コロナウイルス感染者が0人だった頃の旅先食の思い出話です。

鮨匠 のむら@鹿児島市/天文館通りの鮨名手
多くの飲食店が集まる天文館通りから500mは歩きました。ここが今夜の予約店。

鮨匠 のむら@鹿児島市/天文館通りの鮨名手
「鮨匠 のむら」すし-しょう、ってお読みするのでしょうか?気合を感じるエントランスです。
毎度のことながら、ワタクシは店選びも予約もすべてオットに丸投げなので、予備知識ゼロでの来店です。おまかせコースのみ。お酒もコースに含まれて(!)28000円/1人。

鮨匠 のむら@鹿児島市/天文館通りの鮨名手
平成元年オープンで30年以上のキャリア。今では鹿児島NO1の寿司屋と高評価なのだそうです。
店主ののむら氏(70歳代?)とお若いお弟子さんたちがお迎えしてくれました。

鮨匠 のむら@鹿児島市/天文館通りの鮨名手
こんばんわっ。お店は9席のカウンターのみ。(後方にお座敷がありますが今は使っていないっぽい)人気店なので9席すべて予約で埋まっているのでしょう。やがて来る他のお客さまの席もすでに準備がされていました。

鮨匠 のむら@鹿児島市/天文館通りの鮨名手
最初のエビス生を飲みながら、目の前に置かれた小皿たちの説明を受けます。これら5皿は刺身や料理を食べるための、いわば薬味なのだそうです。胡麻は今や希少になった国産品(鹿児島産)、塩は鹿児島坊津産、醤油(中央の四角皿)はのむら大将の自作。各々こだわり抜いた「薬味」なのでした。

鮨匠 のむら@鹿児島市/天文館通りの鮨名手
鹿児島、紀州、大分の梅のブレンドと言われた気が。「梅に山葵をまぜて梅わさを作ったら白身に合うから」(大将)なるほど良質な梅ペースト。これだけで酒が飲めるなあ。トップバッターの出汁巻き玉子と屋久島飛び魚のさつま揚げをパクッとしながらワタクシ感心しています。

鮨匠 のむら@鹿児島市/天文館通りの鮨名手
1)天然ひらめ 「昨日締めて神経抜きした2.6㎏。一晩置いて甘味が乗ってきているよ」(のむら大将)

鮨匠 のむら@鹿児島市/天文館通りの鮨名手
そして、ひらめのエンガワ。超脂が乗っていてめちゃ旨のエンガワだ!塩やポン酢で。まあウマイこと。

鮨匠 のむら@鹿児島市/天文館通りの鮨名手
2)鹿児島産蛸 そこに京都の新物カボスがひらひらと散りばめられています。「温かいうちに一切れ食べてみて!」茹で立てなのでした(これは2人で1皿)

鮨匠 のむら@鹿児島市/天文館通りの鮨名手
薬味を組み合わせて、いろいろ試してます。楽しいゾ。マイベスト蛸は黒胡麻+山葵+梅ペーストだな~

鮨匠 のむら@鹿児島市/天文館通りの鮨名手
アルコール類はコース進捗の合間に挟まるように提供されます。このドリンクもコース料金に含まれているのだからお得です。最初は福岡・久留米の「花の露」純米

鮨匠 のむら@鹿児島市/天文館通りの鮨名手
3)天然かんぱち 「お醤油でどうぞ。一晩寝かせてあります。コレを食べたら養殖かんぱちは食べられないよ」(のむら大将)

鮨匠 のむら@鹿児島市/天文館通りの鮨名手
小鉢で提供された葉山葵。(静岡市葵区産)口直しに、酒のツマミに、とうっかり大量摂取してしまうが、お代わりをいくらでも供給してくれます。のむらさんではガリと同じ存在なのかもね。

鮨匠 のむら@鹿児島市/天文館通りの鮨名手
4)鰆 「2晩寝かせました。寝かしたことで旨味が倍増しています。脂の質もいいし、自信作です」(のむら大将)ほんと!しっとりした食感で美味しい。鰆を刺身で食べた経験って、そう多くはないなあ。

鮨匠 のむら@鹿児島市/天文館通りの鮨名手
「切る前に写真撮りますか?」よそ者観光客にもご配慮くださる大将。これは?「蛸の卵です」と仰る。出汁と醤油、みりんで炊くこと2時間の蛸の卵ちゃん。

鮨匠 のむら@鹿児島市/天文館通りの鮨名手
5)海藤花 蛸の卵をそう呼びます。出汁を含んでやさしい風味がひろがる蛸の卵。口中での食感はじんわり、ふんわり。
併せて、2本目の日本酒が提供されました。黒龍純米吟醸(福井)

鮨匠 のむら@鹿児島市/天文館通りの鮨名手
6)真鱈の白子 黒い器に真っ白な白子。えへ、真鱈白子は大好物でしてよ♪

鮨匠 のむら@鹿児島市/天文館通りの鮨名手
んん?この白子、シャリと合わせてありますよ。ご飯と絡み合うことで、白子の旨味と甘味がぐっと引き立つのだなあ。

鮨匠 のむら@鹿児島市/天文館通りの鮨名手
7)茶碗蒸し デリケートな出汁の茶碗蒸でした。自分的には鰹と昆布の出汁がガッツリ効いている茶碗蒸しが好みなのでいまひとつ物足りなかったです。好みに合えば、繊細で良いと言える茶碗蒸。

鮨匠 のむら@鹿児島市/天文館通りの鮨名手
さつま芋とお餅が内蔵されていました。

鮨匠 のむら@鹿児島市/天文館通りの鮨名手
日本酒は3種目。福岡県若波酒造「蜻蛉」特別純米。酒代はコース料金内だしほぼ好きなだけ飲めちゃうのでありがたいのだけど、登場する銘柄がちょっと・・・
全てが旨味が無いタイプの、15~20年前くらいにもてはやされた銘柄ばかり。

鮨匠 のむら@鹿児島市/天文館通りの鮨名手
4種目の「清泉」純米吟醸 新潟久須美造 この銘柄、久しぶりに呑むわあ。焼酎文化圏にある鹿児島に於いて、日本酒中心に采配してくださるだけでも有難いのですけどね。
この後、5種目「惣誉」特別純米 栃木惣誉酒造、6種目「寒北斗」辛口純米 福岡寒北斗酒造、7種目「酔鯨」純米吟醸高育54号、8種目「一の蔵」特別純米超辛口、と最後までドライ酒縛りで途切れることなく提供してくれました。

鮨匠 のむら@鹿児島市/天文館通りの鮨名手
8)本かわはぎ肝和え 肝にポン酢、かぼすの皮を加えてバランスが非常に良い。下処理の丁寧さが伺えます。

鮨匠 のむら@鹿児島市/天文館通りの鮨名手
9)ハガツオ 「ふわふわふわ、トロトロトロ、でしょ?」と大将が仰る通り。よく冷えた小鉢にて供されました。

鮨匠 のむら@鹿児島市/天文館通りの鮨名手
10)あおり烏賊 ここから握りの部。14貫が連発されていきます。「寿司屋は烏賊で決まるね。ウチはこれが勝負の握り」(のむら大将)

鮨匠 のむら@鹿児島市/天文館通りの鮨名手
11)真鯛 「鹿児島産です。実は私は鯛が好きではない。でもこの漁師さんが獲る鯛は別格だよ」大将は漁師さんにまでこだわってらっしゃる。

鮨匠 のむら@鹿児島市/天文館通りの鮨名手
12)のどぐろ(赤むつ) 鹿児島産。「鮨にするなら鹿児島産のどぐろ。山陰~北陸の赤むつは脂が強すぎて鮨にはどうかな、と思う」なるほど。そういう違いに向き不向きがあるのですね。

鮨匠 のむら@鹿児島市/天文館通りの鮨名手
13)ナミクダヒゲエビ、って初知りの海老ちゃん。並管髭海老と書き、日本で錦江湾だけで獲れるのだそうだ。甘エビ、牡丹海老・・・そのタイプの甘味が強い水分多目の海老。旅先で地元限定食材に出会うと嬉しいわー。

鮨匠 のむら@鹿児島市/天文館通りの鮨名手
ひとつひとつの食材に関して大将が解説してくれます。言葉だけでは伝わり難い部分に入ると、若いお弟子さんがすかさずサッとタブレットを開いて客に見せてくれるのです。大将との息もぴったりで微笑ましい。

鮨匠 のむら@鹿児島市/天文館通りの鮨名手
14)車海老 並管髭海老につづいて供されるのが車海老、しかも温かいというのがポイント。茹でて時間が経った車海老とは違う、身のソフト感と旨味。それを感じてほしくてベストタイミングになるよう、茹で立てを出してくれたのでしょう。

鮨匠 のむら@鹿児島市/天文館通りの鮨名手
15)こはだ キレイな姿です。鹿児島産。でも江戸前のビシッとした酢〆とは違うんだなあ、と思ったら「今日入荷したので。本当は酢で〆たら一晩置きたかったのだけど」と正直に仰る。

鮨匠 のむら@鹿児島市/天文館通りの鮨名手
16)真鯵 鹿児島産。蘊蓄、というのだろうか?大将は、客に向かって常に食材の解説をつづける。品質にこだわっていること、目を光らせていることが良く伝わるお話だ。

鮨匠 のむら@鹿児島市/天文館通りの鮨名手
17)天然シマ鯵  しかし、のむら大将のトークが上から目線でも鬱陶しくもないのはなぜだろう?
ちょうど、この「鮨匠のむら」訪問と前後して高評価の某焼鳥屋に行った時のこと。その西麻布の若い焼鳥大将も鶏と焼き方への熱い思いを客に丁寧に語る。酒を口に含むタイミングまで指示してくる。ふんふん、熱意は分かるし美味しいよ・・・が、だんだん聞くのが面倒くさくなってきたのだ(笑)「これ、付合い始めのカップルだったら最悪ディナーだな」と思った次第。

鮨匠 のむら@鹿児島市/天文館通りの鮨名手
18)筋子 のむら大将はダジャレを容赦なく飛ばす。「鰆はね、2日寝かせました。サワラないで!見るだけよ」「出汁の優しさがいいでしょ?出し惜しみしません」レベルのおやじジャグ。9人の客はその度に力なく笑うのだけど、もしかしたらこれがのむら大将の高度な接客テクニックなのかもしれないよ?と今、思うのです。

鮨匠 のむら@鹿児島市/天文館通りの鮨名手
19)唐津産あわび 「6時間かけて煮ました。直前まで良い餌を食べていた鮑は火を入れても縮みません」そう聞いて、鮑への期待がグンと上がる。

鮨匠 のむら@鹿児島市/天文館通りの鮨名手
20)ハガツオ 先ほど小鉢料理で食べたハガツオを今度は握りで。酢飯との相性がいいのね。
旅人が知らない町の寿司屋に行くのは緊張するものです。でも、のむら大将の駄洒落トークがハードルを下げ、聞きようによっては蘊蓄なのに、すべてが食材へのプレリュードに聞こえてくるのだとしたら?

鮨匠 のむら@鹿児島市/天文館通りの鮨名手
21)天然スマ 「痣があるので星鰹とも。鰹と鮪の味わいの良いとこ取り。鮪の代用としてこれから注目の魚だよ。養殖も始まっているけれどウチは天然のみ」(のむら大将)

鮨匠 のむら@鹿児島市/天文館通りの鮨名手
ここでお椀が登場。をを、いよいよコースはおしまいか・・・

鮨匠 のむら@鹿児島市/天文館通りの鮨名手
22)たちうお 鮨匠のむらのスペシャリテなのだそうだ。「31年つづく店の看板」(大将)

鮨匠 のむら@鹿児島市/天文館通りの鮨名手
23)穴子がラストでした。「タレを使わないのがのむら流」(大将)大将自家製という薄口醤油で煮たのだそうです。白いルックスなのに、しっかり醤油味。

鮨匠 のむら@鹿児島市/天文館通りの鮨名手
最後にガリが登場するのは変わっていますね。お口直しにいただきまーす。7時に入店してごちそうさましたのが10時!3時間に渡るのむらワールドでした。

鮨匠 のむら@鹿児島市/天文館通りの鮨名手
これだけ食べて、これだけ日本酒飲んで1人28000円はホントだった!申し訳ないくらいの満足度だっ。おまけにお土産まで。のむらさんで使われている、大将の自家製醤油をひとり1本。後に家での調理に使ったのだが、食材の旨さを引き出し、美しい色に仕上げてくれる優れ物だった!この記事アップの今では、もう無くなっちゃったよ~(涙)

鮨匠 のむら@鹿児島市/天文館通りの鮨名手
そういえば・・・「この醤油が無くなる頃、またウチに来たくなりますよ」と、のむら大将はにやりと笑って言ったのだった。

鮨匠 のむら (天文館通/寿司)

★★★★☆4.37 ■鹿児島への郷土愛に溢れた握り、酒肴、そして日本酒。唯一無二の存在感で誘う”野村氏の世界“ ■予算(夜):¥20,000~¥29,999

国内旅行日本酒にこだわる寿司鹿児島

2 Comments

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す・すごい・・・

ふわり  

2020-08-03 11:03

こにゃくうさんが行かれたお寿司屋さんの中で、とりわけ銀座はっこくさんが印象に残っているのですが、そこを彷彿させる量ですね~ 私はかなり大食いな方だったんですけど、年々量が減っているようで美味しく間食できるか心配で踏み切れないことがよくあります。
レクチャー付きって難しいですね。食べることそのものを楽しみに行くのか、どう工夫されたかを楽しむか、目的にかなっていなければうんざりすることもあるかも! でも、もっと聞きたくなるときもあったりしますよね。
どこかへ行きたくなる意欲はすっかりなくしてしまってるけど、やっぱりお寿司は元気が出ます!

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こにゃくう
To ふわりさん

こにゃくう  

2020-08-04 16:55

はっこくも改めて見たら30貫も出ていたのですね。のむらもこれだけ料理が出てからの14貫ですからヤバそうに思えますが、意外と大丈夫でした。シャリの量を少なめで握ってくれることと、なにより3時間(!)かけて食べているので何となく消化も進んでいるのかも(笑)
たしかに、9人のカウンター面子のうち「悪いが、もう帰る」と途中離席したお客様が2名もいました。
たぶん、時間が押してしまった人と、お腹が一杯になってしまったらしき男性。
でも、2人ともきちんと28000円払って行かれました。(客筋が良い店なんですね)

私自身は作り手からいろんな話をしてもらいたがる、教えてちゃんなので丁寧な解説は楽しいのですけど、西麻布の鶏大将は熱意が溢れ過ぎている感じ?かも。客の方がおしゃべりを止めて大将のレクチャーを拝聴するタイムが都度都度挟まるので疲れたわw
そんなだから、焼鳥好きが1人で行ったらすごく楽しい店なのかな、と今は思います。
のむらの大将は長い経験で、その辺の塩梅が出来ている方なのでしょう。

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