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滋賀のうまいもん

鳥新(とりしん)/天然鴨の鍋料理@滋賀県/長浜

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2020年11月21日(土)
滋賀県長浜に来ています。
鳥新(とりしん)/天然鴨の鍋@滋賀県/長浜
織豊時代は羽柴秀吉の城下町、江戸期は北国街道の宿場町で栄えた歴史を上手に整備した街並みでステキ、長浜。

鳥新(とりしん)/天然鴨の鍋@滋賀県/長浜
そういえば、長浜駅前に秀吉おった。隣でお茶碗を差し出すのは佐吉君だね。(石田三成の幼名)
グイグイ伸び盛りの頃の秀吉の有名なエピソード(三献の茶)の像です。羽柴姓時代の秀吉は、今も長浜のアイコンなのだなあ。

鳥新(とりしん)/天然鴨の鍋@滋賀県/長浜
長浜の町を散歩しながら歩けば、すぐに今夜のお店「鳥新」の前に到着。風格と歴史を感じるお屋敷だー。

鳥新(とりしん)/天然鴨の鍋@滋賀県/長浜
ガラス戸の内側でお店の方が正座して待機されているのが見えて、余計ビビリます(汗)アレ、ワタクシどもをお待ちくださっているのよね?正座とは申し訳な~い!

鳥新(とりしん)/天然鴨の鍋@滋賀県/長浜
正座待機されていた女性に案内を受けて2階の客室へ。年季が入った日本家屋です。そもそも、この鳥新さんの創業が天保年間だっていうのだもの。今年で186年よ。

鳥新(とりしん)/天然鴨の鍋@滋賀県/長浜
こちらのお座敷へ。天然真鴨の鍋をいただくのを目的に、オットと2名での予約です。

鳥新(とりしん)/天然鴨の鍋@滋賀県/長浜
鴨料理って時に食べるけれど、それは飼育した合鴨だ。ワタシは好きな食材なのだけど。じゃあ「真鴨」ってどんな味かなあ、と気になっていました。そして鳥新さんでは銃で獲った真鴨ではなく、網捕獲の真鴨のみを鴨鍋(鴨すき)にして提供している。捕獲の方法で肉質が違ってくるのだそうですよ。へ~。

鳥新(とりしん)/天然鴨の鍋@滋賀県/長浜
真鴨登場の前に先付だ。鮒のお造り+鮒の卵だと仰る。泥臭いことがまったくなく、噛むほどに甘みが湧き出す鮒に驚いています。卵のぷちぷちも楽しい食感。下処理の丁寧さで、鮒が刺身で美味しくいただけるのですねぇ。

鳥新(とりしん)/天然鴨の鍋@滋賀県/長浜
やがて、大皿に美しく盛り付けられた真鴨ちゃんが登場。うわ~、肉の色が合鴨とまったく違う。力強い赤銅色だあ。左官屋のコテで塗ったかのように美しく皿に張り付いているのは、鴨のつくねだと仰る。

鳥新(とりしん)/天然鴨の鍋@滋賀県/長浜
正肉以外にハツ等の内臓パーツも。これは、正しい投入順や各々を食す頃合いがあるに違いないと瞬で分かりました。お姐さんに全権を託すのがベストです。お姐さん、お願いします!

鳥新(とりしん)/天然鴨の鍋@滋賀県/長浜
「そうそう。まずはつくねからね。軟骨なども全てたたいて混ぜ込んであるから。最初に入れて良い出汁を出してもらうの」(姐さん)たっぷりの野菜をキレイに並べた中に、十円玉サイズに掬い取ったつくねを投入されました。

鳥新(とりしん)/天然鴨の鍋@滋賀県/長浜
追って投入された正肉パーツ。紫がかった赤い身が揺れながら食べごろに変化している最中である。ああ、葱の緑と鴨肉の赤って似合うよなあ・・・とかなんとか考えつつ、うっとりしています。
「今、ちょうど良いと思いますよ」姐さんのサインは超大事。食べごろを逃さない。

鳥新(とりしん)/天然鴨の鍋@滋賀県/長浜
狩猟した天然真鴨をまるまる1羽使うから、内臓パーツも食べられる。これは初めての食体験です。鴨のハツはコリコリ食感が美味しい。脂の質が良いのも天然鴨だからですね。鴨に芹を合わせるのが店のこだわり。芹のシャクッとした歯ごたえが残るうちにサッと食べるのがベスト、とお姐さん。

鳥新(とりしん)/天然鴨の鍋@滋賀県/長浜
「時に自分でやらはると仰るお客様もおられますが、なんや煮過ぎてしもてるなあ、と思いますの」この店は、お姐さんのテクに頼らないと真にオイシイ鴨鍋は味わえないと思います。素直に全権を彼女らに託しましょう。

鳥新(とりしん)/天然鴨の鍋@滋賀県/長浜
鴨の旨味を吸い取った野菜。箸止まらんっ。野菜と共にワタシが気に入った鍋材は焼豆腐。上下に美しい焼目が付き、その表面がコーティングでもされているかのように硬い。これは店手造りの焼豆腐?(調理場に確認してもらったら、店で焼いているそうな)

鳥新(とりしん)/天然鴨の鍋@滋賀県/長浜
尚、我が家にとっての重要項目アルコールですが、ビールは瓶ビールのみです(700円)日本酒は、滋賀県木之本宿にある冨田酒造の「七本槍」純米吟醸。七本槍の生酒がメニューにあった!さすが地元です。(4合瓶4000円)

鳥新(とりしん)/天然鴨の鍋@滋賀県/長浜
これは全くの我が家の好みの問題なのだけど、火入れした七本槍はドライで固く感じてしまうので自ら飲むことはありません。でも、生酒の七本槍は好き!おかげで鴨鍋もいっそう美味しくいただけます。けっきょく2人で4合瓶2本オーダーw

鳥新(とりしん)/天然鴨の鍋@滋賀県/長浜
〆に餅が登場。鍋の間、煮詰まることが無いよう姐さんが適宜足してくれる出汁が入っている瓢箪形のとっくり。年季が入った徳利だなあ・・・。あ~!瓢箪って、ここにも秀吉がおったわ。長浜はやっぱり秀吉LOVE。

鳥新(とりしん)/天然鴨の鍋@滋賀県/長浜
丸餅だあ。西の丸餅は関東人には食べるチャンスが無いからうれしいな。鴨の脂と旨味、野菜のエキス。すべてを取り込んだかわいい丸餅。とろん、と美味しかった。

鳥新(とりしん)/天然鴨の鍋@滋賀県/長浜
「追加料金で雑炊もできますが?」というお姐さんの案内に即答で乗っかりました。だって、まだまだ鍋つゆが残っていて、コレなんとかして胃に収めたいじゃないですか~。

鳥新(とりしん)/天然鴨の鍋@滋賀県/長浜
刻んだ芹もトッピング。卵に火を入れすぎないテクによる鴨ぞうすい。

鳥新(とりしん)/天然鴨の鍋@滋賀県/長浜
天然の真鴨は猟期が決まっていて、毎年11月中旬~翌年3月末ごろまで。故に、鳥新で真鴨鍋がいただけるのはこの時期だけです。

鳥新(とりしん)/天然鴨の鍋@滋賀県/長浜
真鴨は全国から調達しており、選りすぐった鴨だけを調理に使っているそうです。(デザートに無花果の寒天寄せ。砂糖の甘さとはちがう、無花果の甘さでサッパリとした〆括り)

鳥新(とりしん)/天然鴨の鍋@滋賀県/長浜
ぜひ186年の歴史とその確かな技術を次世代にも伝えていただけたら。長浜の財産だと思う。(コースターと箸袋の鴨と鮒がかわいい。浅野竹二さんかなあ?確認しなかったけど)

鳥新(とりしん)/天然鴨の鍋@滋賀県/長浜
地元お姐さんとの会話も楽しく、わざわざ来た甲斐ある2時間でした。階段を下りながら・・・あ!ここにも「秀吉」の馬印がさりげなく。あの年代物っぽい瓢箪徳利を描いたのかもしれませんね。

鳥新(とりしん)/天然鴨の鍋@滋賀県/長浜
鳥新さん、そして真鴨さん、すばらしい食の体験をありがとう。

<記録メモ>鴨料理11000円×2、瓶ビール700円×2、七本槍(生酒)720ml 4000円×2、雑炊800円、税10% 3220円 合計35420円

鳥新 (長浜/割烹・小料理)

★★★☆☆3.39 ■予算(夜):¥10,000~¥14,999

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2 Comments

There are no comments yet.

YOSHIKAITI  

2020-12-10 15:47

滋賀に来ておられたとは驚きです!

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こにゃくう
To YOSHIKAITIさん

こにゃくう  

2020-12-12 12:44

滋賀について今までノーマークだったのですが、歴史的魅力ある寺社やお城址があって、今後は積極的に訪問していく予定です。食べ物も美味しいですね。

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