蟹御殿(夕食編)/竹崎かにの温泉宿@佐賀県/太良町
【前の記事より続き】
2019年2月24日(日)
竹崎かに。未だ食べたことが無いその蟹を食べてみたくて羽田空港から飛行機で佐賀まで来たのでした。
今回の宿「蟹御殿」ではフロントにてご生前の蟹ちゃんをお披露目しています。コレが竹崎かにカー!
期待のお夕食タイム到来。全22室の宿泊客たちはお食事処へ集結です。
案内いただいた我らのブース。大きなフィックス窓の向こうに有明海の干潟が見える、絶好のお席でした。素敵なお席をありがとう!
夕食は各種コースがあります。この「竹崎かに会席」はベーシックコース。更に上がお望みならば佐賀牛プラスのコース、あわびをプラスのコースとグレードアップできます。
目的は竹崎かに一択!のワタクシとオット。万が一、佐賀牛でおなかがいっぱいになってしまっては負け戦です。ここは敢えて定番コースで蟹勝負としました。まずは小鉢の提供。円錐形のおしゃれな器だわ。
4段のお重のようになっている面白い器。2段目にはお造りが収まっていました。
お造りでは平目が良いお品でした。厚目に切られ、もっちりした食感。他にはちぬ鯛(黒鯛)と勘八、鱸。左の小さい器は三角錐の一番下部分。有明海産海月の甘酢和え。
右は最上段の平皿。蒸しホワイトチキン。雑な盛り付けですなw 左はお重の3段目で、うみたけという貝の酒粕漬ですって。有明海周辺で食べられている、海茸という名の貝。ローカルフードとの出会いは旅の醍醐味。
旬の野菜の炊合せ、だったか。見た目同様、特筆するクオリティではなかったので記憶に残っていません。薩摩芋、椎茸、えりんぎ、蕪。
「有明海の旬の揚げ物」と題して芝海老のから揚げ。これもまた、見た目通りのソレ。出されたので淡々と頂きました。
「旬菜サラダ」れんこんチップが佐賀っぽい。以上。
さて。真打の登場。
きゃああぁぁ。コレが竹崎かに!おっきなワタリガニだなあ~。茹でたての良い香りと、ほの温かさが立ちのぼります^^「このサイズで8分。更に大きいと12分茹でます」(スタッフさん)
ひとり一杯の提供ですから十分なボリューム。料金プラスすれば大サイズの蟹にグレードアップできましたが、我らはレギュラーサイズでお願いしました。大サイズにしなくてもこの大きさならいいよね。
はじめまして竹崎かにさん。日本のあちこちで、または国外に旅した際にも、いろーんな蟹を食べてきました。が、佐賀県太良町の竹崎地区近海で獲れるワタリガニは初めまして!です。で?どーやって食べるの?
大丈夫です。スタッフさんが丁寧に捌いてくれます。ワタリガニの仲間ですから、慣れない人間には食べずらい蟹なのです。ありがたや。
わーい。おねえさんありがとう!「竹崎かには一年中食べられますが、卵を持つメスは冬季だけの提供で、夏季はオスです」(スタッフさん)
オレンジの卵のこってり旨味ったら!食感はねっとり。体積ちっちゃいのに放たれる旨味のデカさよ。これは素晴らしい体験。
身の旨さもインパクト大だったな~。謂わば「ホワホワ食感」の蟹身なのですね。タラバのように力強い筋肉質とは違う。花咲蟹のような濃厚な味の足とも違います。蟹身は蟹みそと和えてもいいね。
続いて蒸し牡蠣が提供されました。美味しかったはずです。大粒だし。が、そこは既知の蒸し牡蠣。牡蠣を食べつつも「蟹うまかったな」で脳内はいっぱい。
竹崎かにの余韻に浸っていると、〆の「蟹釜めし」が出来上がったとスタッフさんがよそってくれました。
昆布と蟹だけでこの味!驚愕の旨味です。使ったお米はさがびより+もち米を1割投下。有明海の海苔のお吸い物の香り高さと、蟹ごはんを邪魔しない浅漬け。蟹の身はほぼ入っていなくても香りと旨味で十分蟹ご飯です。残りは夜食用おにぎりにしてくれました。
今でも思い出す竹崎かにならではの旨さよ。「今日は蟹に集中」と佐賀牛もあわびも車エビも取っ払ったコースにしておいて、我が家的には正解でした。竹崎かにと真正面に向き合える夕食を楽しめたから。ごちそうさまでした!
竹崎かに以外は特筆すべき料理の提供はありませんでしたが、ひとり20520円の宿泊料金を思えば相応の内容だと思います。でも、記憶に残る1食でした。それは・・・通されたブースが最強の席だったのが好印象要因のひとつかも。窓の向こうで刻々と姿を変える有明海をながめつつの蟹ディナーだったからね。この景色と共に食べる食事は三割増しでしょ~?
窓がなく、ただただ仕切られた空間で食べるブースもあるわけですよ。ほぼ居酒屋ですかね。ここと我らの席の差は大きいと思うの。
我が家は4番602号室。窓に面したブースは1~4、そして6、7、17でしょう。(5は何故か物置に)「基本、お値段の高い部屋の方が窓アリのブース」とお宿の方。でも、窓有りブースは4名までなので、高い部屋の客でも2部屋に分かれてのグループだったりすると、中央の窓ナシ座敷になってしまうのだそうです。
この席割は大きな案件。1000円プラスで大きい蟹にグレードアップよりむしろ、1000円払ってでも窓ブース確保をしたいものだ、と(ケチな)ワタシでも思うほど、食事の印象に影響があると感じました。でも、我らと同じ料金の部屋603号室さんは窓ナシ居酒屋ブースなんだよなあ。どーいう御采配なのだろう?
竹崎かに?他店でも毎年食べるわ、って方や、有明海の干満の様子なんて当たり前過ぎて感動ナイわ、というロコの方。そして窓無し居酒屋ブースに割り当てられた!という方・・・等々の諸条件次第でこの宿の印象はまるで違ってくるかもね。
夕食後。エレベーター内に掲示されたアナウンスに引付けられました。ワインを含むドリンクがフリーですって?「お酒ならまだ入るね!」という酒バカ夫婦は談話室へ急ぎました。
「談話室」などという無粋な呼び方は相応しくないなあ、と思えるパブリックスペースが3階に。
置かれている家具、調度品もダサくないし、流れていたBGMも良いセンス。素敵なラウンジじゃーん。
置かれていたスパークリングワインがセイコーマートで売られているシエロ フリザンテ。びっくりの不味さだったわw(セイコマート:北海道民熱愛コンビニ)
これもセイコーマートのワイン。税込み500円くらいかな。不味くて・・・じゃなかった、お口に合わず。無料サービスとはいえ、この程度のアルコールなら置かない方がお宿のためでは・・・あわあわ。余計なお世話ですごめんなさい。
このテラスでまっとうなワインが飲めたら宿評価に加点アリだったのだけど、マイナス1ポイントですわ。
それでも、談話室から連なるテラスは広々と気持ちの良い空間。(ワインはクズだったけど)心に残る蟹ディナーでした。
【つづく:朝ごはんと宿泊雑感】
★★★☆☆3.55 ■予算(夜):¥30,000~¥39,999
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