美山荘/朝食と宿泊雑感@京都市/左京区花背
【前の記事より続き】
2019年5月27日(月)
夕食時同様、お向かいの母屋に出向きます。
案内いただいたのはお座敷。昨晩の夕食はカウンター席の部屋でしたから、変化があっていいわ。
母屋のお座敷は襖絵が素敵。日本家屋ですから、全部開け放って大広間にすることも可なわけですが、朝ごはん時の今は襖で仕切って4つの部屋に分けております。
欄間には鶴なのだ。襖は流水に桔梗ですから、ここは「秋の間」
反対側の襖。鶴のカップルが鳴き合っております。大胆なタッチ。
この襖の向こうのお部屋は「冬の間」になっているのでしょう。
使われていなかったこちらの部屋。朝顔が可憐。「夏の間」だね。前回宿泊時の夕食は、この朝顔の部屋でお食事したんだ。引き戸の細工まで朝顔なんだよ。
そんな空間でいただく朝ごはんです。
梅湯でスタート。朝にひと粒の梅干しを食べるがごとく、目覚めの身体にクエン酸を注入するのね。
お盆に乗って最初の3品。このお盆、徳力富吉郎氏作。部屋の襖絵も徳力氏です。この宿には徳力作品が其処ここに散らばっています。
新玉ねぎは「2時間焼いて煮た」と。天盛に柚子胡椒。玉ねぎの甘さだけなのに、とっても濃く仕上がっています。
生独活の木の芽和え。シャクシャク食感です。
大根おろしで食べるへしこ。京都もここまで奥だと若狭の食文化が香るのかも。
遅れて、大鉢にもりこまれた「茄子のオランダ煮」と「お揚げさんとしろ菜の炊いたん」
2人分盛られているので、大鉢からオットと仲良く取り分けるのだ。ああ、しっかり目の濃い味でオイシイ。
しろ菜の煮びたしはやさしい仕上がり。動物性たんぱく質はへしこだけ。野菜、山菜を滋味深く味わう献立です。
むっちゃごはん進むわー。土鍋で炊かれたご飯がおいしいし、適度なおこげも旨い。オカワリ止まらん。
木の芽の香りとお出汁に感激して、お味噌汁までオカワリしたったわ。
朝から優雅なひと時をありがとう。ごちそうさまでした。
客室(石楠花の間)にもどって、コーヒーと黒糖の焼き菓子を頂戴しながらチェックアウトのお手続き。今回も満足な一夜でした。(一泊二食45000円×2名/税とサービス料15%は別)
そうそう、お宿メイドのとり味噌と花山椒ちりめんも買って帰ろう。お宿代はクレジット可だけど、これは現金払いのみ。自宅で食べる度に、美山荘で過ごした時間を思い出すだろう。(とり味噌1700円、花山椒ちりめん2400円)
我が家はここが気に入ってリピートしたわけですが、すべての人にウケる宿ではないと思います。まず、アクセスが不便。
また、普通の旅館とは成り立ちが異なるので(元は寺の宿坊)機能的にできていません。
伝統的な日本建築なので防音のほどはそれなりです。風呂は共有だし、テレビなし。食事は母屋まで外を移動します。
周囲は山しかないのでレジャー目的の旅行にはなり難い。小学生以下のお子様の宿泊は不可です。大人であっても、食の方向がお子様な方には合わないでしょう。
そんな空間でも「いいね、ここ!」と魅力に共感してくれる方とご一緒にどうぞ。ここに似た宿をワタシは寡聞にして知りません。
美山荘がいつまでも美山荘でありますように。また違う季節に来たいです。
【つづく:美山かやぶきの里へ】
ぐるなび - 摘草料理 美山荘 (大原・鞍馬・貴船/懐石(懐石料理))
【ネット予約で楽天ポイントが貯まる】摘草料理 美山荘(大原・鞍馬・貴船/懐石(懐石料理))の店舗情報をご紹介。お店のウリキーワード:摘草料理 料理旅館など。ぐるなびなら店舗の詳細なメニューの情報やネットで直接予約など、「摘草料理 美山荘」の情報が満載です。小一時間も車を走らせると、山峡深くに至り着き、天離る鄙のあそび、いみじうも美しい鄙の都ぶりに出合う。
- 関連記事
-
-
伊根町さんぽ/魚屋がない漁師町@京都府/伊根町 2021/04/22
-
伊根の舟屋 雅(みやび)/泊まれる舟屋@京都府/伊根町 2021/04/17
-
舞鶴引揚記念館/海の京都へ@京都府/舞鶴市 2021/04/14
-
赤れんがパーク/海の京都へ@京都府/舞鶴市 2021/04/12
-
美山 かやぶきの里@京都府南丹市/美山町 2021/04/09
-
美山荘/朝食と宿泊雑感@京都市/左京区花背 2021/04/08
-
美山荘/花背の三本杉へ朝散歩@京都市/左京区花背 2021/04/07
-
美山荘/夕食編@京都市/左京区花背 2021/04/05
-
美山荘/お風呂編@京都市/左京区花背 2021/04/03
-
美山荘/石摘花(シャクナゲ)の間@京都市/左京区花背 2021/04/02
-
美山荘/新緑の時季に@京都市/左京区花背 2021/04/01
-