たでの葉/東京青山で熊が出る店@東京港区/外苑前
2021年3月某日(水)
〈自分のための記録メモ〉おまかせコース(熊)14000円×2、アルコール約8000円+サービス・税で43480円
東京南青山、外苑前。おしゃれなこの町で熊が出る。すっぽんも、イノシシも、出る。
カウンターの向こう側、炭火で焼かれた熊、猪、鴨に山女魚などを出してくれる店が「たでの葉」です。ワタクシとオットはジビエ大好き、ケモノスキー。(たでの葉食べログ)
場所は外苑前駅から246を表参道の方進んで、外苑西通りをちょこっと下ったあたりの雑居ビル2階。
予約担当のオット曰く「人気店でね、予約困難なんだ」でも絶賛コロナ中の今、競争率下がったという事情から入店できたのかも。通常の予約は鬼争奪戦なんだそうだ。
まずは「八寸」として前菜類が盛り合わせで。
料理はおまかせコース一択です。そして、提供される食材によりコースの価格は変動します。この日は熊肉の登場があるので通常よりも高く、15400円(税込)です。
アルコールメニュー。日本酒にしか興味が無いのでワイン等の値段は不明ですが、このようなラインナップと価格。
さて、うるいのおひたしからいただこうかしら。蛍烏賊には文旦を合せるという奇策です。
花山葵しょうゆ漬けの下には自然薯すりおろし。鮮やかなうすい豆の葛豆腐は春の鶯のようだ。蛤に新若芽はジュレ掛けスタイルです。
小型の新じゃが芋にあおさ海苔をまぶし、ゆり根で花見団子を作っている。セロリはぬた和えで。辛子も酢も強めで好きな味よ。
季節感あふれる美しい前菜たちはワタシのストライクど真ん中。これは日本酒だっ。ビールは終了、さっそく七田の65精米へ。コの字型カウンターの中に設えられた炉端で店主様が何かを焼いておられる。
肉。何の肉だろ?鶏のようにも見えるけど鶏肉じゃないナゾの肉。ゲンコツのようで、見るからに力強い肉質をしています。
すっぽん、でした。「長崎県産です。手前の塊はレバー部分」てりやき風味付けで甘辛く、誰もが好きな味。筋肉質の肉を噛み締めるヨロコビ。
ここで熱燗が1杯、皆さんに。「サービスです。山女魚を捕る時に一緒に釣れてしまうアブラハヤを炙って熱燗の酒に投入しました」ああ、河豚のひれ酒的な?このタイミングで熱燗もうれしいな。旨味が染み出て、スープのようでもある。
山女魚をプレゼンしてくれる店主様。10尾いますね。カウンターは通常12人着席できるのですが、今宵は10人のお客様でした。空席があったのではなく、コロナで客数を減らしているのかもしれません。
焼かれる山女魚たち。炭火って永遠に見ていられる~
カウンターにアクリル板の設置は無かったのだけど、間隔を開けてあったので気にはならなかったかな。
美しく焼き上げられた山女魚ちゃん。熊本県川辺川からやって来ました。しっとりした食感が残った焼き方に「ををっ」です。炭火焼きでもパサついていないテク、美味しい。
お酒は播州一献 超辛へ。ラベルの文字の色と錫の酒器が合ってる。
山女魚の天ぷら。小ぶりな天然の山女魚をまるごと1尾。先ほどはしっとり食感の山女魚で、こちらはサクサク。下には蕗味噌が添えられているのだけど、合う!酒の消費料が加速した瞬間です。
料理はこれで5品目。うなぎ(愛知県西尾市一色町産)は一度蒸してから炭火で焼かれ、タレにまみれてやってきました。ぶつ切りにされた鰻は初めて食べます。皮パリパリで身はホワホワ。鰻は開いて焼くだけじゃないんだね。こーいう食べ方大有りのアリです。食べ応えあり。嗚呼、白米が欲しい。
白米ナイから米の酒。3種目の日本酒は土佐しらぎく 斬辛。
6品目。オナガガモ、と仰る。鹿児島県産天然。身の色が美しいロゼ色で野趣を感じます。塩もよし、また手前の味噌でも。味がしっかりしていて、レバーを食べているかのよう。力強い鴨さんでした。
7品目。いのししのロース炭火焼。これはいのしし感が無かった。ほぼ豚肉のようで、いつも口にする猪の風味や味わいと違うと思いました。切り方が豚ロース風だからかなあ。よく言えば、食べやすい猪か?唯一ワタシには響かなかった皿。
4種目の日本酒、加茂錦。日本酒が充実していてチョイスに困らない。オットがこの店を選んだのも、その点にもそそられたからでしょう。
8品目。月の輪熊さん、炭火焼。岡山からやってきた熊さん。わあ、おいしい。一口サイズで食べやすいし、しかも柔らかいんです。熊は硬い肉、というイメージを持っている人には食べていただきたい。粒マスタードがアクセントになります。
9品目。土鍋ごはんは筍と山椒の葉。美しいビジュアルです(千切りにした筍でたけのこご飯もありなんだね、メモメモ)
筍ごはんは一文字に盛ってくれました。特別感があって嬉しいな。女性はもうおなかがいっぱいでしょう、という配慮も含まれているのかもしれないですが。
10品目。添えられたお椀が、いのしし鍋。ゴロゴロとワイルドに刻まれた人参、里芋。芹は根も!仙台芹のように長い根っこです。
いのしし鍋には七味なども散らして。東京青山なのに、長野か岐阜あたりに旅行した夜のような気分だわ。
5種目の日本酒 五橋ファイブ。ごはんが出てきたというのにまだ飲んでやがりますw
いや、いのしし鍋が美味しすぎで、これは酒がなきゃいかんな、と(笑)
「たけのこご飯も猪鍋もお代わりOKですよ」とお店の方がアナウンスしてくれたので、迷うことなく汁もごはんもオカワリする強欲なワタクシw
11品目。〆は土鍋ごはんだけではなかった。手打ち蕎麦登場。うわっ。キラキラと輝く蕎麦。シャープな口触りで、かなりオイシイ。そして蕎麦つゆがめちゃ好みの味。ごはん2膳食べたというのに軽く喉を通過していきました。
日常で蕎麦を食べる機会はめったにないワタシが言うのもおこがましいのですが、店主様の打つ蕎麦は口当たり、咽喉ごし、硬さ、相当においしく、炭火焼のお店のはずなのにハイレベル蕎麦屋の域です。
余談ですが、記事アップの2021年5月2日現在たでの葉さんはコロナでアルコール提供できないので昼間営業で蕎麦を提供されているよ。この蕎麦食べたい!というお客様がいるのは納得。(OMAKASEサイトで予約するシステム)
「ソバウマカッタナ」などと余韻にひたっていると、店主様がお点前を始められたよ。先ほどまで猪鍋が掛っていた風炉。次にお釜が掛ったのでアレ?と思っていたのだ。
こっちサイドの席でラッキー。お点前拝見。炭火焼店主であり、蕎麦打ち名人。お茶もなさって、噂では中華料理出身とか。店主様は多彩な方なんだなあ。
お菓子は大粒イチゴが入った手作り苺大福。
丁寧なおもてなし料理の数々、大満足でした。ごちそうさま。
ぜひ季節を変えてリピしたいお店でした。すべてはコロナが終わったら。そもそも予約が取れたら、だね。
〈自分のための記録メモ〉おまかせコース(熊)14000円×2、アルコール約8000円+サービス・税で43480円
たでの葉(表参道/青山 和食)の店舗情報はきれいな料理写真と店内写真、詳細なお店情報を掲載のヒトサラで。料理を作る料理人の方の情報も掲載しています。炭火で炙り滋味を引き出す、鮎とジビエを中心とした天然素材
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