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長崎

平戸城/悠々自適な御老公の城@長崎県/平戸市

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前の記事より続き】
2021年6月5日(土)
長崎県平戸に来ています。同行者はオットです。
平戸城/大改修でピカピカのお城@長崎県/平戸市
町のシンボル平戸城に行ってみよう。もちろん、天守閣は昭和に復元されたものだけど。で、城泊ってナニ?「なんかね、この城って泊まれるらしいよ」(オット)

平戸城/大改修でピカピカのお城@長崎県/平戸市
ヨーロッパの古城がホテルになってたりするけど、そーいうの?画期的だな、平戸城。
登城する石段が豪奢で広々。平戸藩は6万3千石という情報だけど、石垣と石段の様子からリッチな藩だった気配。

平戸城/大改修でピカピカのお城@長崎県/平戸市
肝心の天守の画像が無いや。つい最近リニューアルしたばかりのようで、ぴっかぴかな天守だったものだからカメラを向けることなく入城しちゃいましたよ。(2021年4月にリニューアル)

平戸城/大改修でピカピカのお城@長崎県/平戸市
お城が好き!とかいう人にはピカピカすぎで味気ないかもしれません。でも、天守閣の最上階(5階)からの眺めは誰もが感嘆すると思う。

平戸城/大改修でピカピカのお城@長崎県/平戸市
お城ってそもそも迫る敵が見通せる場所に建てるわけだから、眺望が良いのは当たり前なのだけど、湾の様子は感動的です。

平戸城/大改修でピカピカのお城@長崎県/平戸市
後年の民草どもは520円の入城料で殿様と同じ景色を堪能できてありがたや、ですよ。

平戸城/大改修でピカピカのお城@長崎県/平戸市
殿様といえば、どうやら平戸藩には名君がおられたらしい。知識ゼロの観光客にも平戸藩の歴史が分かるよう、美しい映像とゲームで解説してくれる展示内容。アトラクション的で飽きさせない工夫がある。520円の元は取れるお城よ。

平戸城/大改修でピカピカのお城@長崎県/平戸市
9代藩主まつらせいざん。文人大名、か。…ふーん、随筆・甲子夜話?は「かっしゃわ」って読むんだ。ふーん…あれ?この名前どっかで聞いたことあるぞ~。なんだっけ?

平戸城/大改修でピカピカのお城@長崎県/平戸市
この殿様は引退後は江戸に住んで、20年に渡って世の中の出来事をコラム風に書きまくったらしいんです。全278巻。19世紀日本に起きた大事件から世の噂話、眉唾モノの妖怪ネタまで。おかげで、江戸期研究資料として相当に役立っている甲子夜話。殿様ブロガー?コラムニスト御老公?大江戸ジャーナリストかも。

平戸城/大改修でピカピカのお城@長崎県/平戸市
殿様は「甲子夜話」第3巻で、ワタクシこにゃくうの先祖の事を書いてくれた人だった!
以前、島根県の図書館で自分の先祖の記録探しをした時に、行き当たった資料が「甲子夜話」だったことを、この時思い出した~。「このヒト誰だろ。江戸時代の儒学者かなー」って思い込んでいたけど、平戸藩の(引退した)殿様だったんかーい。

平戸城/大改修でピカピカのお城@長崎県/平戸市
ワタクシの先祖が絡んだ事件については、ご興味あれば過去記事にあります。(浜田図書館資料で先祖を発見 2018.5.31記事
俄然、松浦静山さんに興味が出まして、平戸城下にある「松浦史料博物館」に移動。↑ここは静山殿の末裔の屋敷跡を松浦家の博物館にした施設です。

平戸城/大改修でピカピカのお城@長崎県/平戸市
特に興味があったわけでもないのに平戸に来て、セルフファミリーヒストリー活動でお世話になった静山公を後追いできて嬉しいわ。殿が詳細に書き残してくれたから、ワタシは先祖の姿をぼんやりとでも知ることができたのだから。

平戸城/大改修でピカピカのお城@長崎県/平戸市
甲子夜話第3巻の一文です。『八月六日のことだけど、八重洲に佐藤一斎君を訪ねておしゃべりしたんだ。佐藤君が言うには「うちの下を毎日のように竹島事件の逮捕者が籠に乗せられて行くよ」だってさ。』(こにゃくうの雑な意訳です)これを読むと、大阪で捕まって江戸に護送されたひいひいひいじいちゃんは唐丸籠で運ばれたのかなあ…と想像して胸が痛い。

平戸城/大改修でピカピカのお城@長崎県/平戸市
松浦静山公の好奇心に感謝です。ありがとうございます。

平戸城/大改修でピカピカのお城@長崎県/平戸市
ちなみに気になる「城泊」。天守閣の中にホテルの客室が造ってあるのかしら?と思ったら、そうではなかったです。見下ろすと、城内の四隅に櫓が建っていて・・・

平戸城/大改修でピカピカのお城@長崎県/平戸市
そのうちのひとつの櫓を「ホテル」に改装してオープンしたものでした。コレ。↑ここかぁ・・・ビミョーですぅ。ちな、一泊二食おひとりさま335610円!(大人2人の場合)桁を見間違えたかと思ったw (平戸城ステイHP

平戸城/大改修でピカピカのお城@長崎県/平戸市
そもそもこの櫓は文化財じゃない。1962年に模擬天守といっしょに建てられた櫓。「城泊」は海外の裕福層を想定しての企画かしらね。オープンがコロナ禍に重なってしまって、当然使われている様子なく。デッキに海鳥さんの落し物が痛々しいぞ。コロナが終わったら泊まる人がいるといいね。ワタシはこの「城もどき」では興味ないケド。(そもそも金ないわw)

平戸城/大改修でピカピカのお城@長崎県/平戸市
『勝ちに不思議の勝ちあり、負けに不思議の負けなし』
負ける時はそうなる必然性があるものだよ、という教え。てっきり故野村克也元監督の名言だと思っていたわよ。この、しびれる教訓も松浦静山公が書いた「常静子剣談」の一節なんですって。
平戸城は、マルチな才能の殿様がおられた城なのでした。

平戸城

「平戸城」の情報はながさき旅ネットで。城の建築方法としては珍しい山鹿流によって建てられた城です。 2021年4月に平成の大規模改修として、外壁内壁の補修及び展示品の完全リニューアルオープンしました。 平戸の歴史をデジタルアートで体感できるアミューズメントを備え、最上階の平戸瀬戸を一望できる展望所では、登城記念としてご自身の遠隔写真撮影を楽しめるようになっております。ぜひご登城ください。 2階 デジタル映像で平戸の歴史、人物等紹介 3階 平戸藩主や築城の紹介 4階 平戸検定やデジタルアートを活用した体感型ルーム 5階 平戸瀬戸を一望する展望所

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2 Comments

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調べました

ふわり  

2021-10-06 12:04

前回の終わりに「城泊」の文字を見て、気になって調べました。
大胆なことを考えましたね~ でも、不発とは残念。PR不足でしょうか。
もったいないから頑張ってほしいわ~

ご先祖さまの気配をひょんなところで感じられたとは、さぞ驚かれたことでしょう。
まさに旅の醍醐味でしたね。

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こにゃくう
To ふわりさん

こにゃくう  

2021-10-07 00:05

1泊2食でひとり30万円ってね~
1万円札が千円札くらいの感覚の人向けの宿でしょーか。
私の私感ですが、日本人が期待する城とは違うな、と…
コロナ前は韓国と中国の旅行者が多かったそうですから、東アジアの裕福層に訴えた企画かもね。
せっかくゴージャスに造ったのだし、コロナ後は人気出るといいですよね。

松浦静山と平戸ことなどまるで考えもせず見学していたので、展示を眺めていて「あ!この人だー」とひとりで驚いていました。
竹島事件で偉い人の記録は多くありますが、下っ端武士のご先祖の成り行きまで言及してくれた資料はそう多くないのです。筆まめだった殿様には感謝です。
拙ブログも200年後に誰かに感謝されるかしらね(されない)

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