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長崎

福田酒造/奥平戸と呼ばれる地で300年@長崎県/平戸市

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前の記事より続き】
2021年6月6日(日)
長崎県平戸を旅しています。平戸2日目の今日は、平戸の深層部までドライブ。
福鶴酒造と春日の棚田/奥平戸から春日集落まで@長崎県/平戸市
福田酒造。(公式HP)看板に『日本最西端造酒屋』と表記されています。その通り、すっごい西の果てにこの蔵はありました。『平戸藩御用酒』とも掲げられています。そこのあたりのお話を蔵の方に伺いましょう。

チェックアウトした平戸海上ホテルから約40分のドライブでした。平戸の最南端だよ。本州でも西の果てともと言える場所に日本酒蔵があるとはね。

福鶴酒造と春日の棚田/奥平戸から春日集落まで@長崎県/平戸市
町の名前は「志々伎」(しじき)酒蔵の前は志々伎漁港です。思い出した!昨晩居酒屋で平戸名物のひらめを食べたけど、ここ志々伎漁港は、ひらめの水揚げ漁港で名が通っているのでした。

福鶴酒造と春日の棚田/奥平戸から春日集落まで@長崎県/平戸市
海至近。漁港の町で日本酒が造られているのは何故?しかも「先祖が日本酒造りを始めたのは1688年です」と仰る蔵の方。300年も前から こんなところ ここで?!
※漁師さんが丁寧に並べているのはヒラメではなく烏賊でした

福鶴酒造と春日の棚田/奥平戸から春日集落まで@長崎県/平戸市
「その昔、我が家は捕鯨もやる網元でした。志々伎には「志々伎神社」という、創建5世紀とも言われる格式高い神社があります。平戸藩代々の殿様は年に一度、この神社に参詣に来ていました」(蔵の方)へー!平戸城からここまで車で40分でしたよ。40㎞の距離を歩いて毎年!来ていたのですか。

福鶴酒造と春日の棚田/奥平戸から春日集落まで@長崎県/平戸市
参詣の旅のお休み処、というか本陣がこの辺りだったそうです。なるほど。お休みになれば「お酒欲しい!」って殿様言いますよね。「毎年来るんだからお酒造って用意しておいてよ」ってことで酒造免許をいただいた、という流れかと。
蔵の一つを福田酒造300年の遺物が展示された博物館にしてあり、一般公開しています。殿様滞在時のお道具等が残っていて、福田家のハイソぶりに圧倒されました。

福鶴酒造と春日の棚田/奥平戸から春日集落まで@長崎県/平戸市
「じゃがたらお春」は福田酒造で造っている焼酎です。江戸時代に実在した少女(イタリア人と日本人のハーフでジャカルタに追放された)にちなんで名付けられています。「歴史的には日本酒造りの方が先ですが、焼酎造りも江戸時代からやっています」という焼酎蔵の歴史も併せ持ちます。(昔は焼酎が消毒液に使われていたって)

福鶴酒造と春日の棚田/奥平戸から春日集落まで@長崎県/平戸市
福田酒造の後継者であられる蔵の方。東京の大学を卒業して就職。でもやっぱり、これだけの歴史と伝統がある蔵を継ぐ決心をされて平戸に戻って来られたそうです。300年(もっとかも)の一族の思いというバトンを握る覚悟をされた後継者さんが手がけた日本酒「福田」は美味しい。日本酒界隈での評価は高いです。

福鶴酒造と春日の棚田/奥平戸から春日集落まで@長崎県/平戸市
日本酒、焼酎の他、みりんも造っています、と紹介されたのがコレ。スゴイみりんだった!使ってみたら、ワタシが作るいつものへっぽこ煮物料理の味が、化学反応でも起こしたかのように大変化して驚いたよ~ (°_°)

福鶴酒造と春日の棚田/奥平戸から春日集落まで@長崎県/平戸市
味醂という調味料はビミョーな商品だよな、とスーパーの棚を眺めていつも思っていました。「みりん風調味料、ってなんだよ」とか、原材料「タイ米使用」とかね。「本みりん」だと酒類になるから消費税軽減税率対象8%じゃなくて消費税率10%だしさ。飲まないっつーの。

福鶴酒造と春日の棚田/奥平戸から春日集落まで@長崎県/平戸市
福田酒造さんの本みりんは『もち米(国産)米麹(国産米)米焼酎』の3つしか使っていない本物の味醂です。(だから飲んでも旨い)大手メーカーは本みりんでも『醸造用アルコール(ベトナム製造)』が入っていたり、糖化の不足を補うため『糖類(タイ製造)』を加えていたりするもの。

福鶴酒造と春日の棚田/奥平戸から春日集落まで@長崎県/平戸市
料理作るのがスキな人は福田酒造の本みりんで、味の激変を体感していただきたい。裏ラベルのコメント『確実に料理の質を上げてくれます』は大げさではないぞ。ワタシは心から推せるわ。

福鶴酒造と春日の棚田/奥平戸から春日集落まで@長崎県/平戸市
この道中では佐世保の道の駅、SASEBOX99の銘品館でも売っていたのを見かけたわ。ご当地ならではの調味料との出会いは、旅のよろこびのひとつ。今使っている福田味醂が無くなったら…どこで買えばいいんだろ?オンラインショップを頼るかな…
【つづく:世界遺産の棚田へ

福田酒造

元禄元年(西暦1688)創業、現在14代目です。 今も現存する当時の酒蔵を利用して酒造りを行っています。精米からすべて自社で、しかも手作りでじっくり育てあげた商品ばかりです。 銘柄は、日本酒が「福鶴」「長崎美人」、焼酎が「じゃがたらお春」「カピタン」等です。 その他「あま酒」「もろみ酒」、焼酎粕をベースにした有機肥料の開発も行っております。

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2 Comments

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気になる・・・

ふわり  

2021-10-12 16:14

スーパーでも手に入る本みりんって、角谷文次郎商店の三洲三河みりんでしたっけ?あと、お酢だと富士酢だったかな?
評判を聞いて使っていた時期もあったんですけど、私には違いがわからなくて高いだけでした(恥)
でも、あれから年月も経ってちょっとは料理の腕も上がったはずだし、舌もちょっとは確かになったかも(と信じたい)、と思うと気になって気になって・・・
ただ、送料でほぼ1本分というのは抵抗があったので、一升瓶で買えるほかの銘柄を探して早速購入しました。
それに付随して「地あぶら」とか、気になるものがいっぱい出てくるんですよ~
こういうのに凝り出すと際限なくなりそう。

もし、今回買ったみりんで違いがわかるようだったら、こちらのも買ってみたいです。わからなければ・・・黙ってみりん風調味料に戻りますorz
刺激的で楽しい情報をありがとうございました。

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こにゃくう
To ふわりさん

こにゃくう  

2021-10-13 15:19

〉早速購入しました。
えっ!は、はやっ~
どちらの味醂さんを選ばれたんでしょうかね。ふわりさんのお料理に貢献してくれると信じます!
ワタシはせいぜいマンジョウ本みりんで生きて来たんですけど、福田さんの味醂が違い過ぎてびっくりでした。
ふわりさんもびっくり体験できるといいんだけどな。
三州三河みりんは、私も近所のスーパーでも見かけて気になっていたけど値段にびびって買えずにいました。
なのに福田さんのは迷わず買っちゃったわよw 日本酒をまじめに丁寧に造っているのが伝わったので味醂も間違いなかろう、と確信しました。

「地あぶら」ってカテゴリーは初めて知りました!菜種油の高級バージョン?日本人が知らない日本の調味料ってあるのね。その沼、嵌ったら深そう^^;

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