Ji-Cube(ジーキューブ)/流麗な王道中華@東京/西麻布
2021年9月某日
〈自分のための記録メモ〉カウンターディナーコース11000円×2、キリン一番搾り生ビール800円×2、紅琥珀ボトル4500円、レモンサワー700円、シャルドネ1200円×2、税3120円、合計34320円のお支払い
オットと夕食。今夜は中華だ。
カウンター席。おしゃれである。箸が極細だったり、カトラリーやセッティングにセンスがあります。
中央の漢字はなんていう文字をデザインしたの?読めないんだけどw
ジーキューブは、フツーの住宅をリノベしたレストランです。場所は東京都港区西麻布3丁目。この界隈は昭和42年まで笄町(こうがい町)だったそう。「笄」が中国読みで「Ji」であること、この建物が立方体だからJi-Cubuと命名した、とNikkeiのレストランガイドが教えてくれました。
料理は11000円コース一択。18:00に予約者全員揃ってコースが始まるスタイル。
一皿目からおしゃれである。ずぎゅん…
おいしそう。いや、見た目だけでなくて実際美味しい。

ビーフンの酸辣仕立て。とんぶりや枝豆、大根おろし。たくさんの薬味と具材を取り混ぜた冷製ビーフンでした。辛さの後にやってくる酸味が…う、うまい。
ホタテと冬瓜のXO醤ジュレ。甘酢漬けにした帆立と冬瓜。これも美しい。料理と器の組み合わせをじっくり眺めてしまう。
美しいだけでなく、食べての美味しさもハイレベル。ジュレを纏ってキラキラ輝く帆立と冬瓜を、惜しみながらスプーンで掬いました。
生ビールから紹興酒にシフト。紅琥珀(べにこはく)ボトルでお願いします。
紹興酒、黄酒のメニュー。選択肢まあまあ。中国酒については日本酒ほどはこだわらない家庭です。
ウンパイルウ。雲白肉(ウンパイルウ)は四川中華の定番ですが、こんなに繊細なウンパイルウって初めましてだわ。茹で豚薄切りを白い雲に見立て、豆板醤ベースの秀逸なソースをON。胡瓜とセロリの極細千切を巻き巻きしていただきます。
松茸入りフカヒレスープ。松茸に香りは無いのだけど非常い良いスープ。干し貝柱の旨味が広がります。
鶏肉の唐辛子炒め。サクサクに揚げて唐辛子と山椒で炒める、四川中華の王道料理です。食べやすいように鶏肉に包丁が入っているのが嬉しい。(唐辛子は食べないよ)
海老のチリソース。辛いだけじゃない海老チリ。海老味噌の旨味が抽出されてます。小型蒸しパンを添えてくれたから、ソースを余すことなくスイープ。
あずきハタの蒸し物。山椒風味の九条ネギが天盛りで。つるん、とした食感のハタの身。醤油ベースのソースでしたから、ここまでと違った味の登場で変化があります。
茄子の揚げ物 黒酢ソース。ナニこのフォルム。3Dな揚げ茄子だw
タワーのようにそびえる茄子。切れ目が入っているので意外と食べやすい。奥深い味のソースは黒酢だけじゃないよね。「黒酢に豆板醤。山椒に胡麻ベースも加えています」って。
韮まんじゅう。ころんとしたフォルムです。丁寧な焼き目。美味しそうなキツネ色。
小さな体積の饅頭なのだけど、中に海老がごろごろ入っていて気前がイイ。とろりとした餡で纏まる海老と黄韮。皮はパリッ。もう1個食べたーい。
蓋つき椀の中にJi-Cube牛丼。「和牛をオイスターソースと紹興酒、中国産たまり醤油で漬けました。」ご飯と牛肉の間にジャンボなめこが挟まる。中国産溜り醤油の芳醇な香りとコクがたまらん。上品な牛丼でした。
料理は最後となりました。鮑の冷やし中華。鮑の肝ソースで和えた冷やし中華だ、と仰る。
鮑の貝殻に乗っている量ですから少量なんですけどね、具材や薬味に手間がかかっている。エリンギと平茸かなあ?焼いて香ばしさがプラスされていて、ゴーヤは塩もみしてごま油和えに。茗荷に紫蘇。カッペリーニよりも細い麺にそれらが次々と絡む。どんぶり一杯食べたかったぞ。
オープンキッチンのカウンターです。だけど、目の前に壁のような仕切りが迫り、まったくオープンではないのだけど。仕上がった料理は壁の上に乗せられ、フロア担当氏が客の手元に降ろしてくれます。
ディナーは18時一斉スタートだから遅刻は許されない感じです。実際、18時前には全員着席していたし。全員に同じ料理が配膳されてコースが進みます。同時に食べ終わらないと皆さんの次の料理提供の足を引っ張りそうで、食べるスピードを早くするのがツラい。こんなに美味しいのだからジワジワ食べたいんだがなあ。両サイドの人の食べ進み具合を横目で見て「ビリにはならないように」と箸を動かしたよ。何をサーブされても躊躇う素振りも見せず、ひとくちで飲み込む男子がおられてな。焦りが増したわ(汗)なんだか学校給食の時間の心境。給食で、後れを取らないようにと焦ったことを思い出したよ^^;
でも、そのシステムだから11000円という価格でこの内容が提供できるのでしょう。1品1品の手間と作業の緻密さに感心します。全品完璧に美味しい。
スイーツ苦手のワタシの記憶に残ったマンゴープリン。大量の生クリームか?とゾっとしたけど、そんな手抜きはする筈ない。ココナッツムースとココナッツアイスでサッパリと食べられました。
アルコール類。安いわけではないけど、高くない値付けでうれしかったです。生ビール800円とかレモンサワー700円とか。
都内レストランだと、時に「酒で儲けないで料理で儲けてほしい」と思うような値付けの店があるんだもの。タリー シャルドネ、グラスで1200円、ボトルだと6000円は良心的だと思います。
満足度高い11000円コースです。コスパがいい、なんて軽く表現したらお店の努力に申し訳ない気がするカウンター中華でした。(個室あり。料理、価格が異なります)
〈自分のための記録メモ〉カウンターディナーコース11000円×2、キリン一番搾り生ビール800円×2、紅琥珀ボトル4500円、レモンサワー700円、シャルドネ1200円×2、税3120円、合計34320円のお支払い
★★★☆☆3.50 ■食材に耳を澄ます四川料理 ■予算(夜):¥10,000~¥14,999
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