2019年8月25日(日)
エアーズロック(ウルル)に来たらもうひとつのランドマーク、巨岩群・カタジュタも外せません。
サンライズ鑑賞後、そのままバスでカタジュタへ向かっています。近づくカタジュタ。
我々は某旅行社ツアーで豪州に来ています。ウルルカタジュタ国立公園滞在中のガイドをしてくれるオージー女子、M嬢がコチラ。
途中の展望台(Kata Tjuta Dune Viewing グーグルマップ)にて、これから向かうカタジュタを遠望。「カタジュタは36個の岩でできています。カタ、は頭。ジュタ、はたくさんの、という意味」(M嬢)M嬢の日本語はパーフェクト。知的な語り口だし、話題は好奇心を刺激する。AATkingsでも人気ガイドに違いない。「今でもアボリジニには3以上だと’ジュタ’と言う人いるね。兄弟何人?って訊いて8人だとしたら’ジュタ’って」(M嬢)ホンマかいなw
堅い岩山でも長い年月で浸食したり雨水の跡が筋になっていたり。荒々しい表面だわ。カタジュタもウルル(エアーズロック)同様、アナング族の大事な聖地です。「男性だけの聖地。アナング族の女性と子供はカタジュタには行けないの。ほとんど立入禁止。今でも、ね」(M嬢)
そんな現状ですから、我らも好きに散策というわけにはいきません。許されたトレイル2本だけが観光客に開放されています。
(地図は
ウルルカタジュタ国立公園HPより)VALLEY OF THE WINDS(風の谷コース)は周回コースになっていて、一周するのに7.4㎞で4時間所要。ワタシとオット的にはこっちだけど、ツアーなのでWALPA GORGE(ワルパ渓谷コース)の往復2.6㎞、1時間所要を行きます。
AM9:20出発~。夜明け前から活動しているのでまだこんな時間なんだ。
ガラガラの砂漠状態ながら、平たんなので歩き難いことはないわ。
しかし、谷を吹き抜ける風つよっ!そして両サイドの岩が巨大だー。今は水が無いけどクリークの跡?橋が設けられている。「雨は1年に40回は降るかな。岩の黒い筋?あれは雨の跡よ」(M嬢)水分あれば、そこに微生物が住み付いて黒くなったということか。
人々はこの大きさに神を感じたのかしら?そんな感覚も分かる気がする。恐ろしさすら感じますもの。もしひとりだったら怖いだろうなあ。
歩みを進めているのですけどね、岩が大きすぎて風景変わらない事態w 只今、wiki先生に教えてもらったのだけどカタジュタ546mですって。東京スカイツリーがムサシで634m、東京タワーが333m…余裕で高層ビルの高さあったか~
30分でデッドエンド。デッキが設けられています。達成感で写真を撮るみなさん。
終着点であり、この先は聖地だという地点はこんなスポット。ここまでの道中、右と左にそびえていた巨岩が重なり合う場所なの。その向こう側の景色を見たいのだけどな。それは叶わないね。
来た道のりを30分かけて戻り、カタジュタ歩きは終了。
バスに戻ると、お疲れさまドリンクを用意してくれていたドライバーさん。青いクーラーボックスの中には冷たいおしぼりが入っていたぞ。AATkingという会社はすごいな。日本の企業的気配りをする。この発想は他国ではなかなか出会わないよ。
さて。道中、オージーガイドのM嬢に教えてもらった現地植物のお話が面白かったので、ここに残しておきたい。
<マルガの木>
ウルルカタジュタではそこらじゅうに生えているポピュラーな樹。「ブロッコリーみたいな形」とM嬢は言った。
「ブーメランとか武器はマルガの木から作ります。焚火の木にもなる。実を粉にしてパンケーキ状の食べ物を作ったりね」(M嬢)アナング族には必須の樹なんですね。「根には虫が付く。それは食料になるね。蟻は甘いよ」(M嬢)「…(°_°)」(ワタクシ)「アハハ。虫だめ?蠅もいっぱい飛んでるでしょ?私は何とも思わない。こうしてガイドでしゃべっていると蠅、口に入るものw」M嬢、豪傑です!
<デザートオーク>
松の木にも見える樹がそう。オークというけど楢の木の仲間ではない(M嬢)
「地下水を求めて、根を深く深く延ばす。20m下の地下水にまで到達するほど」(M嬢)地上に見えている部分より地下茎の方がはるかに長いのね。細くてそうは見えない。
「デザートオークは燃えても再生する力を持っている木。雷で山火事があっても平気。アナング族も計画的野焼きをして移動生活をしていた。デザートオークは再生するの」(M嬢)
<スピニフェクス>
どこにでも生えている草がスピニフェクス。触ってみて。ツンツンしていて松葉のよう。痛いでしょ?(M嬢)ほんと!硬いし、刺さるわ。
トゲトゲしているからどんな動物も食べないの。でも、唯一ラクダだけはこんなのでも食べます。野良ラクダはそこら中にいるわ。昔、豪州内を探検するために中東から連れてこられたラクダの子孫たちよ。馬ではすぐに死んでしまって使い物にならなかったからね。探検が終わり他の移動手段もできると、必要がなくなったラクダは放置されたの。食べ物なくてどうせ死滅するだろう、とね。
ところが彼ら、あちこちに生えているスピニフェクスを食べることができたから大繁殖。今や、豪州では大問題になっています。ようやく、モロッコに移すという契約が成立したところ。どこにでも生えているスピニフェクス。でも、この草は砂漠化を防いでくれる役目も担っているのよ。(M嬢)
不毛な砂漠、アウトバックにしか思っていなかったけど、ただの荒野じゃなかったんだ。アナング族、植物や昆虫たち。そしてラクダのサバイバルストーリーを実感するカタジュタ体験でした。
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ワルパ峡谷(ウルルカタ ジュタ ナショナルパーク)に行くならトリップアドバイザーで口コミ(192件)、写真(348枚)、地図をチェック!ワルパ峡谷はウルルカタ ジュタ ナショナルパークで8位(20件中)の観光名所です。
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