鯖湖湯(さばこゆ)/熱い湯への愛を試される@福島県/飯坂温泉
【前の記事より続き】
2022年1月16日(日)
山形県米沢市の白布温泉をチェックアウト。帰る前に立ち寄り湯を体験しよう。
米沢駅→<新幹線>→福島駅→<福島交通飯坂線>→飯坂温泉・・・のルートでやって来ました、福島県飯坂温泉。
乗車した飯坂温泉行き車両内。連結部に「ゆ」の暖簾だ。
この車両って、塗装はブラウンに変わっているけど元東急なんだって。「いい電」で飯坂電車、なのね。地元の人だけでなく、ちょっと温泉いこうか?みたいなグループも。福島弁が充満する車内である。ローカル線は楽しいな。
駅前に松尾芭蕉が居るくらい歴史がある飯坂温泉。彼は元禄期に浸かったのだろうけど、2世紀にヤマトタケルもご入浴ですって。すごいな、飯坂温泉。
歴史があって湯量豊富だけど、宿泊に魅力を感じることが無かったのでお初におじゃまします。高度成長期からバブル時代に賑わっただろう温泉地ですが、今は荒れた景色が点在している。泊まりたくなるお宿はどこかにあるのだろうか。
ただし立ち寄り湯に限っては、ワタシとオットのハートに響いたのでした。「温泉街の中に9つも共同浴場があるんだって。そのほとんどがザバザバの源泉100%掛け流しらしいよ」というオット情報です。をを、それは魅力的。
9ヶ所の共同湯のうち、よそ者にもハードル低そうな「鯖湖湯」(さばこゆ)に入ってみよう。ステキな建物じゃないですか!痺れる…(飯坂共同浴場HP)
古そうに見えますが、1993年に改築した物。明治時代の共同浴場の雰囲気を上手に再現しています。
源泉51℃、浴槽温度約47℃かー。受けて立とう。ワタクシ、温泉は熱い湯が大好きなのさ。
自販機で入浴代を払うのだけど、番台を思わせるコーナーが。共同浴場ムードありますわ。管理人さんが(鯖湖湯では監守人っていうのが面白い)座る。
脱衣所前のエントランス。うわわ~、見上げると豪快な吹き抜け。
木造で湯気抜きがある湯小屋建築だ。この天井の高さと横幅は見事です。
脱衣所前に注意書き。想定通り「撮影禁止」です。脱衣所と浴室が連続、という昔の湯屋スタイルを継承。建材が木で浴槽が御影石というコンビネーションのデザイン。クールでステキ!
コロナのせいか他に観光客はおらず、地元の入浴者もいません。
※飯坂温泉協同浴場HPからいただき画像※
吐露口からダクダクと湯が吐き出ていて、入った分の湯が上面からじゃんじゃん排出されています。贅沢な湯使いだ~。で、湯は入浴不可能か?と思える熱湯。まずは掛け湯50杯でしっかりウォーミングアップだ。
たぶん、浴槽温度45℃はあったと思う。ようやく浴槽に身を沈め、手足を延ばす瞬間が極楽だ。高窓から吹き込む冷たい外気が首から上をクールダウンしてくれるよ。連続して浸かれるのは3分が限界なんだけども。鯖湖湯、最高に気持ちいい。
『地元のお客様へお願い/湯温が高く観光客の方が困っている時は42~43℃になるようご協力ください』という掲示が玄関と浴室に。普通の人は45℃はイヤだろう。誰も居なかったのは幸いで、加水されることなく入れたのはコロナのおかげかも。熱い温泉、好きだなあ。
堪能して帰り支度中、地元女性(推定70代)がご来場。地元の方の入浴作法を学ぶチャンスだ。
1.地元パイセンは壁に掛けられたホースを手に取り、ためらいなく水道栓に接続。
2.浴槽端に座り込み、ホース先を自分の陣地近くに水没させたパイセン。
3.お湯を貯めた桶を重しにして、ホースが動いてしまうのを押さえたぞ。大事なコツかも。
4.水で湯温が下がった辺りの湯を繰り返し桶で汲み上げ、その場で体を洗うパイセン。
5.つづいて洗髪も桶に汲んだ湯を使い、浴槽端で。
(加水時に他人が居たらひと言仁義を切った方がよいでしょう。ホースは壁に掛かるベビーバスと一緒にあります)
浴室の角2ヶ所にお湯が貯まる槽(↑画像右端)があるのだけど、それは湯上り時の掛け湯専用なので、これを掬って洗う行為はNG。『体を洗う際や洗髪時のご利用はご遠慮ください』と掲示されています。混合栓のカランやシャワーが登場する前の入浴作法ってこんな感じだったのね。
加水が許される共同湯なので観光客にも入りやすい方かも。運が良ければアツアツの鯖湖湯に入れるでしょう。
鯖湖湯に感激したのでもう一ヶ所行っとくか、と駅前の波来湯(はこゆ)へ。こちらも湯小屋を思わせるステキな建物なんだけど・・・
元の波来湯は老朽化で解体。これは2011年に新築オープンしたもの。だからほぼそこら辺の日帰り入浴施設と変わりません。
シャワー栓付きの洗い場完備。ぬるい湯は加水ありです。まっとうな洗い場は必須という人もいるだろうから、こっちのニーズもあるのでしょう。が、ワタシの心には全く響かず速攻で入浴終了。
十綱橋(とつな‐ばし)大正4年造のこの橋、雰囲気があるなあ。摺上川(すりかみ‐がわ)と十綱橋を眺めるデッキに出てオットと待ち合わせ。「イマイチ…だったね」「これならもっと鯖湖湯に居ればよかった。あの熱い湯が良かったよね」で意見は一致。
てかさ、脱衣所にあった番付表見た?オットも「うん。驚いた!」という「飯坂温泉熱さ番付」がコチラです。我らが熱い熱い言って喜んでいた鯖湖湯。ほんの小結でございますよ。切り湯54.3℃、大門の湯69.2℃だってよっ。地元民といえど、そのままでなくそこそこ加水して入るのだろうけど。すごいな飯坂町民。
公園や町の足湯すらドバドバ湯量の飯坂温泉。熱い湯好きには楽しい共同浴場めぐりが出来ると思います。
宿泊した山形・白布温泉も熱々の湯温だったしね。今回は寒い真冬にちょうど良い温泉旅行でした。
【おしまい:山形白布温泉東屋と飯坂温泉】
2022年 鯖湖湯 - 行く前に!見どころをチェック - トリップアドバイザー
鯖湖湯(福島市)に行くならトリップアドバイザーで口コミ(83件)、写真(105枚)、地図をチェック!鯖湖湯は福島市で166位(166件中)の観光名所です。
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