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京都

俵屋旅館/文月の献立@京都市/中京区麩屋町姉小路上ル

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前の記事より続き】
2022年7月15日(金)
京都の老舗旅館「俵屋」に宿泊中。夕食のお時間です。
俵屋旅館/文月の献立@京都市/中京区麩屋町姉小路上ル
食事は客室「翠の間」で。時間は17時から可能とのことで、17時開始の超っぱやディナーです。

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だって、夕暮れから徐々に夜に移っていく翠の間の庭を見ていたいんだ。さらに、今夜は祇園祭宵々山だからね。夕食後に山鉾町を歩きに行きたいんだもん。

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そういうわけで『文月献立』いただきまーす。最初の一献を受けるかわらけ盃が長刀鉾の真木の柄だ。食前酒は梅酒。

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<先附>魚素麺。賀茂茄子オランダ煮、海老艶煮、椎茸、おくら、喰出し、柚子。
蓋を外すと柚子香が爽やか。京都の夏は魚素麺だよね。しかも自家製の魚素麺だと仰る。自分とこでイチから作ってはるんやね。椎茸の風味がしっかりした喰い出しでいただく魚素麺。

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<小茶碗>玉蜀黍摺り流し。枝豆、胡椒。
ひんやり冷たい、とうもろこしスープ的な摺り流し。アレ?これってスプーン無しでイケと?しかも、かなりな粘度なので口元で傾けてもイッキに飲むことが出来ないんだがー (´・_・`)

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美味しかったけど、玉蜀黍冷製摺り流しとしてはフツー。しかも食い難い(困)部屋食でヨカッタね。他所様に見られたくない食べ方になっちまったぜぃ。

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<向附>鯛へぎ造り、鱧落し、栄螺湯振り。
三種三様のスタイルで登場。3つも嬉しいな。相対した三種の醤油でそれぞれを戴いてください、と。器もそれぞれに麗しい。

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7月の京都ですから鱧落しはマストで戴けるだろうと思っておりましたよっ。このひと鉢をオットと分け合うスタイル。梅肉醤油で。

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鯛へぎ造りは山葵醤油で。まず、この出汁醤油が旨い。浜防風の辛味がアクセント。長芋が枕になっていた鯛へぎ造りでした。

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栄螺湯振りはガラス器でと、器に変化を付けてるね。生姜醤油で。生ではなく湯振りなのでいわゆるコリッコリ食感のさざえじゃなく、適度なコリコリ。肝が苦すぎないから誰もが食べやすいと思う。肝の量がたっぷりだぁ、嬉しいな。

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こうなったらビールはおしまい、日本酒よね。俵屋オリジナルのガラス製酒器、グラス、コースターで提供してくれます。

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ところで、アルコールメニューがこれ。選択肢メチャ少なっ!そして「日本酒は俵屋オリジナルの吟醸酒のみです」と客室担当さん。記述されている『北山の地酒』の文字だけで「あ。羽田酒造だ^^;」と即分かってしまう酒バカ夫婦。(1012円にサと税が加わり会計時には1518円。サの%が不明)

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「あそこの吟醸ならワタシは呑まないよ。全部あげる」と冷淡なワタクシ。好みじゃないけど日本酒であれば止む無く呑むオットの日本酒バカぶりには畏敬の念を持つよ。ワタシは最後まで瓶ビールで押し通しました。

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只今俵屋のオンラインショップ見たら、やはり羽田酒造だったわ。羽田さんの無濾過生原酒は好きなのだけど、火入れのアル添吟醸は硬い味わいで口に合わないんだな。俵屋さんはアルコールと料理の関係に興味が薄いヒトなのかも。

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気を取り直して煮物椀へ。千鳥がかわいい塗椀だわ。

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<煮物>冬瓜饅頭 薄葛仕立て 針葱。
蓋をとったら翡翠色。冬瓜の色を美しく煮てあるね。天盛葱と柚子皮と共に涼し気な彩りだ。餡は鴨そぼろ餡なのだけど、鴨の野趣が勝ち過ぎです。においが×

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<焼物>鮎 笹焼 。
すばらしいプレゼンテーション。アガルわー。焼けた笹の香りが部屋に立ち込めます。夏の香りだ。

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ひとり2尾ずつね。手前の朴の葉型の器に取り分けるよ。この取り分け皿も予め温めてあるんだ。お庭にイイ感じの夏の夕暮れが訪れた、18:08。

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ねっとり感ある蓼酢でいただく。こういう粘度って他所では見ないのだけど?鮎に絡み易くて良いと思う。ここで私信です。「ふわりさーん、この朴葉の器って辻村塊さんじゃなかろうかと思うのだけど、違うかな?」私信以上。

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鮎笹焼と同時にもうひと皿焼物。蓮根 博多山椒焼=豆腐と木耳を蓮根で挟んだ/きごしょう辛煮=葉唐辛子煮/赤芋 栂尾煮=赤芋とは薩摩芋のこと。

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葉唐辛子を「きごしょう」、薩摩芋を「赤芋」、さつま芋を甘く煮る料理を「栂尾煮」と称するって初知りです。勉強になりまつ。この皿だけ京都のおばんざいやさんメニューのよう。尚、味の方は3点とも見た目通り。

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<温物>鱧鍋。結び湯波、 葛切り、 焼葱、 笹葱、 絞り生姜。
さすが祇園祭シーズン。鱧は鍋でも登場。鱧好き夫婦は大喜び。出汁が!滋味深いと言うのか…非常にやさしく、旨味ある出汁。

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澄んでいる鍋汁。見た目だけでなく、味わいも雑味がないんだ。

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「出汁、鱧の骨から取ってたりするのかな?」(オット)「旨いね~。生姜の存在が重要」(ワタクシ)出汁を吸った湯波や葛切りも旨っ。

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「まーぁ!きれいに食べてくれはりまして…」と客室担当さんが引くほど、葱の破片も残らぬ完食ぶりw そのころお庭はトワイライトタイム。三和土では魯山人の行燈が本領を発揮。

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<強肴>太刀魚 南蛮漬、 ずいき、 南瓜、 三度豆、 針茗荷。
南蛮漬にしては酸味がマイルド。好みの問題だがワタシには物足りない。その他、ずいきや南瓜の味の方向性も非常にトラディショナルだ。太刀魚に巻かれていたのは独活?牛蒡かな?

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胡瓜と水茄子の香の物。お食事に移行して文月のお夕食は収束へ。この浅漬け美味しかったな。

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白米も秀逸。良いお米を上手に炊くとご飯はこんなにも旨いのか、って見つめてしまったお茶碗。無念だ。腹パンや!オカワリ出来へんかったんが心残りや~

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<水物>桃 甘味煮。
要らんのだが、デザート来てまう。おや。器がかわいい。コレ、ボンボニエールでしょ。お菓子入れ以外の使い方もアリなのね。

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オットのボンボニエールはもっとかわいいw 俵屋のオンラインショップで販売されていた。宿オリジナル品)

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蓋を取ると、桃のコンポートでした。あ…甘い…(涙)俵屋さんのことだから、生の桃を煮るところから作ったのだと思う。その手間が伝わらない甘味音痴でごめんよ。桃缶との違いが分からないバカです。ついでに、このスプーンで繊維が縦に走った桃を喰うのに難儀しました。切断できない^^;部屋食でオットしかいなくて助かったわ、という感想が出る喰い方しました。面目ねえw

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丁寧に淹れてくれた緑茶と俵型の和三盆でごちそうさま。当然だけど、「お食事が終わりましたら内線〇番へ」という一般の旅館的手段は取らず。配膳すべてそうだけど、当方の気配を察して進行。

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国産和三盆糖100%の俵型干菓子。美味しいし、かわいいぞ。

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俵屋の夕食感想。ほぼ満足です。宿泊代金に見合った内容とテクニックでした。魅せ方も器も愉しめた。鱧鍋のクオリティなどはさすがであると思う。ただ、食べ難い提供方法の料理が複数あったのと、塩梅または風味がストライクど真ん中じゃない品が複数あったのが惜しい。個人の嗜好の問題だろうけど。それよりも、貧弱な日本酒揃えが我が家には大問題かな。

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10代後半から、いつかは俵屋に泊まりたいと思っていた。ずーっと思っているうちに時が経ち、いつの間にかいろ~んな店で食と酒の経験値を上げていたようだな、ワタシ。旅館は無二の宿と首肯した。けど、夕食は高いレベルだけどマイベスト級ではないです。

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「こにゃくうが行きたいって言うから行った料理屋さんあるじゃん?それらよりもスタンダードな料理なんだね」(オット)そうか。季節の良い物を正統派に料理して、余計な演出無しで食べさせる献立なんだ。言うてみれば、この床の間に似合う料理。彩り豊かな皿はこの部屋らしくないもの。あらゆる備品が宿に合わせたオリジナル品であるように、夕食さえ宿の設えから浮かないように心得ていると推察しました。

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17時から夕食を始めたので、夜の宵々山を満足するまで徘徊できたよ。コロナのせいで3年ぶりの賑わいを取り戻した山町鉾町です。祇園祭記事は別記事に

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夜の俵屋正面。

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祇園祭シーズンなので家紋いりの門幕(かどまく)が張られた俵屋。夜になるといっそういい雰囲気です。

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お部屋には床が延べられ、すぐにでも眠りに付けます。

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オットがおやすみなさいしてもワタシは俵屋翠の間の陰翳をいつまでも眺めていたくて、長いこと三和土に居たわ。魯山人といっしょに。
【つづく:俵屋朝食

俵屋旅館 (京都市役所前/旅館)

★★★☆☆3.86 ■予算(夜):¥60,000~¥79,999

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2 Comments

There are no comments yet.
わ、わからん・・・滝汗

ふわり  

2022-09-05 09:57

ギャラリーを覗いたら辻村塊とあったので、ついでにもうひとりも調べておけば、こにゃくうさんが解説してくれるんじゃないかと丸投げ状態でございました。わかりやすい絵付けをした澤さんバージョンが、私がわかるマックスです~。土楽窯を継がれている道歩さんだったら、本を通して認識していましたけど。

これは確かに、酒飲みにはつらいですね。でも、食事のペースは早めになったはず。祇園祭も目的のひとつと置くならば、すぐそこだしいい場所でしたね。そして、俵屋に憧れ続けたこにゃくうさんが、三和土で灯りとともに座っている姿を想像すると、なんだかこちらまでしみじみしてしまいました。

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こにゃくう
To ふわりさん

こにゃくう  

2022-09-08 13:26

料理同様、器も気を配った食事はいいなと思います。食べているだけで「誰作品」ってまではそうそう判別できないんですけどねw ひっくり返して高台裏を覗くことはできないし~

この日本酒ではツライと同意してくれて嬉しいです!我が家はこうだけど、他のお客様も納得するのかしら?オリジナルのラベルを貼っただけで、中の酒は羽田なんだもの。手を掛けた料理たちとバランス取れる酒質も用意した方が味が引き立つと思うの。
日本酒オバケの夫婦が1合しか飲まなかったです。お陰でド素面で祇園見物に出かけられて返ってヨカッタのかもw
(宿に戻る前に日本酒BARに寄ってガッツリ呑んだわ)

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