上高地を散策/河童橋~ウェストン碑~田代池~大正池@長野県/安曇上高地
【前の記事より続き】
2020年10月26日(日)
オットと秋の上高地に向かいます。上高地が通年でマイカー規制しているのは有名なお話。
レンタカーの我らは沢渡(さわんど)駐車場に車を預け、沢渡バスターミナルへ。30分毎の路線バス、ちょうど出発してしまったところだ~(泣)
「秋の夕暮れは早い。午後の貴重な時間をバス待ちで費やすなんて勿体ないよ。タクシーで行こう」というオットのご英断でリッチにタクシー調達だ。いえ、基本ケチなんでバスがあるならバス派なんですけど。少しでも早く上高地に着きたいじゃないですかっ。
バスターミナル職員さんに教わったタクシー配車センターへ電話すると即来てくれました。路線バスだと2人で2600円です。タクシーは定額システムになっているのが安心要素で上高地まで4600円。価格の差云々言うよりタイムイズマネーだ。(上高地タクシー運営協議会サイト)
道中、我らのタクシーを見送ってくれるお猿さん。車道は危ないよ。右左、右って見てね!「上高地は猿が多いんですよ」(運転手さん)
まずは今夜の宿に荷物を預けよう。予約したのは上高地帝国ホテル。チェックインはPM2:00から可なのだけど、いかんせんまだPM1:00。それに夕暮れまでは目いっぱい上高地を歩きたい。
東京の帝国ホテルはお馴染みだけど、ここはまったく雰囲気が違うなぁ。いかにも山荘といった風情で唯一無二の重厚感もあるや。ただし、ランチ客にティータイム客、その他見物したい客等々で意外とごった返しているデイタイムのフロント周りです。正面のカウンターがフロント。この小ささと気取らないリゾート感も意外。
ホテル内もいろいろと気になるけどそれは後だ。穂高連峰が呼んでいる。早々に散策に行くよ。上高地は歩き回ってこそ楽しい場所だからね。
上高地バスターミナル。バス利用でやって来る人たちの拠点になる場所。マイカーは不可でも大型バスは進入できる上高地。けっこうたくさんの大型バスが駐車中。本気で環境を考えたら、たとえば…スイスのツェルマットのように一切のガソリン車の進入を禁止したらどうかしら?スミマセン、ムチャ振りです。
中日新聞上高地支局!辞令が出て、上高地支局赴任になったらどんな暮らしなんだろう?数年なら体験してみたいなぁ。支局員さん羨ましいぞ。
さて。上高地のシンボルと言えましょう、河童橋。橋のデザインが秀逸。
そして背後の穂高連峰の美しさ!ちょうどV字の谷が正面に来る場所に橋を架けた誰かさん、天才だな。
たくさんの人が連峰を眺め、川面を見つめ、写真を撮り合っている。平和だー。穏やかな世界だー。世はコロナなんだけど、この清らかな世界にはウイルスも棲み続けられないのでは?(そんなことはない)
梓川の清らかさにはうっとりです。オットは初めての上高地。ワタクシは今回が人生3度目の訪問。河童橋周辺の雰囲気は、過去2回と基本大きく変化していない。
両親に連れられて子供の頃に来た時もこうだった。ほぼ変わらないってスゴイ事だ。見えないところで環境は守られているということか?
変わったな~、と思ったのは梓川右岸の宿泊施設たち。オシャレなカフェみたいなの出来とる。
白樺荘。ロケーションは良いけど、ちょっと…な宿だったのに~。近年、リニューアルした模様。
河童橋を渡ったら、梓川右岸を歩いて折り返そう。川沿いの道は歩きやすくて快適。
五千尺ロッジがリニューアルしてた。THE PARK LODGE 上高地だって。山小屋感が薄まっていて驚き。
西糸屋山荘。そうそう、ワタシの上高地の宿の印象ってコレよ。コチラの宿は変わらずに山登りガチ勢テイストの模様。
ふぁ~!カラマツが黄金色だ。午後2時。傾き出したおひさまで輝く黄葉。
白樺、梓川、カラ松の黄葉。良い時間に遭遇したかもよ。修学旅行生には紅葉、黄葉なんて「は?」だよね。
ワタシだって子供のころ、どこまで上高地の良さが分かっていたか謎。今では雪を被った山、カラ松の黄葉、清い梓川の合わせ技だけで泣ける年頃だ。
そうそう、ウェストン碑。この先にレリーフがあるのを覚えているよ。
巨石の記念碑どーん!じゃなくて周囲と一体になっているところがイイな。ウェストンさんのレリーフ。
宣教師であり登山家。明治期の日本に滞在。スポーツ、娯楽としての登山を日本人に啓蒙した人ってことでいいかしら。職業か修行で山に入る人はいても、遊びで山に登る人はいなかった時代です。
ウェストン氏の視線の先がコレ。すばらしい景色。左に大きな六百山(ろっぴゃく‐ざん)。雪をまとった霞沢岳。梓川が、意図したようにカーブを描いているのも最強よね。
ここからの景色が最高過ぎたので画像ダダ貼りしてます。夏にも来ているウェストンポイントだけど、秋は格別だと確信しました。
ウェストン碑のすぐ先にもホテル。を~、実家時代の家族旅行で泊まった宿はここだ。上高地ルミエスタホテル。いや、当時は清水屋というハード系登山民愛用みたいな宿でしたがな。綺麗になった姿に涙出そうw
そのルミエスタホテルと隣の上高地温泉ホテルの2軒だけが温泉を引いています。大きなアドバンテージだと思う。「次に上高地に泊まるなら温泉がある宿がいいな」(オット)清水屋時代を回顧しながらルミエスタに宿泊・・・やぶさかではないぞ。
次のポイントは田代池。
田代池へはふたたび梓川をまたぐ橋を渡る。梓川左岸へ。
木道を15分ほど奥まで進んだここが田代池らしい。池、というか浅い水場。
これが池?と多くの疑問に答えるべく、案内板が。「背後の山からの伏流水がここに湧き出して池を造ったのだけど、年月と共に堆積物が底に溜ったり土砂が流れ込んで」「1915年に5mの深さだった池はもはや湿地」と説明してくれていました。
これはこれで美しいと思うけどな。「上高地、変わらなーい」なんて呑気な感想を言っていたな、ワタシ。自然の作用で変化し続けているんだね。ここはやがて池の痕跡ない湿地になるのだろう。
最後は大正池。
散歩を始めてここまでで約2時間。梓川を下流へ、下流へ。
この散歩の最終スポット、大正池がここ。正面の大きな山は焼岳。「ええー。今日の午前中に新穂高ロープウェイに乗って見た山がここにあるの?」ワタクシ、幼稚園児以下の地図オンチですスミマセン。
コレ、今朝乗ったロープウェイ展望台から見えた焼岳。この裏側に今おめーはいるんだよ、とオットに教わる。へー、へー。
1915年大正時代、焼岳が噴火。その火山泥流が梓川をせき止めたのがこの池。だから大正池。
創成当初は枯れた木々が池に林立する様が「シュールだね」ってノリで観光スポットになったのだろう。『焼岳の斜面や、梓川からの土砂によって池はずいぶん小さくなり、枯れ木も倒れて残りわずかになっています』と、環境省の看板。
説明板のかつての大正池。たしかに、ね。枯れ木なんだからそりゃーいつかは朽ちるわ。自然の事。変わることやむなしやね。
上の説明画像とほぼ同じ角度を撮ってます。再生しようとする森もいいじゃん!
池の枯れ木が無くなっても、大正池と焼岳の風景は美しいと思うよ。これにて今日の予定は完了。
森の中を戻ってホテルにチェックインしよ!約2時間30分の散策でした。これは一般的な上高地さんぽの半分かな、と思う。
残りの半分は明日つづきを歩こう。上高地帝国ホテル(の裏庭)に戻って来ました。
【つづく:上高地帝国ホテル施設編】
上高地は、長野県松本市にある標高約1,500メートルの山岳景勝地です。中部山岳国立公園の一部として、国の文化財(特別名勝・特別天然記念物)に指定されています。
- 関連記事
-
-
上高地帝国ホテル/朝の山々と宿泊雑感@長野県/安曇上高地 2022/11/25
-
上高地帝国ホテルメインダイニング/アメリカンブレックファスト編@長野県/安曇上高地 2022/11/22
-
上高地帝国ホテルあずさ庵/和食ディナー編@長野県/安曇上高地 2022/11/20
-
上高地帝国ホテル/客室編@長野県/安曇上高地 2022/11/18
-
上高地帝国ホテル/施設編@長野県/安曇上高地 2022/11/16
-
上高地を散策/河童橋~ウェストン碑~田代池~大正池@長野県/安曇上高地 2022/11/12
-
分抗峠(ぶんぐいとうげ)は謎のパワースポット@長野県/伊那谷ジビエ宿&中房温泉の旅(5) 2020/05/27
-
ざんざ亭(朝食編)@長野県/伊那谷ジビエ宿&中房温泉の旅(4) 2020/05/21
-
ざんざ亭(夕食編)@長野県/伊那谷ジビエ宿&中房温泉の旅(3) 2020/05/19
-
ざんざ亭(施設編)@長野県/伊那谷ジビエ宿&中房温泉の旅(2) 2020/05/17
-
米澤酒造で試飲17種!@長野県/伊那谷ジビエ宿&中房温泉の旅(1) 2020/05/15
-