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和歌山

紀州 湯浅さんぽ/醤油が誕生した町@和歌山県/湯浅町

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前の記事より続き】
2022年2月13日(日)
オットと和歌山旅行。帰路の途中で紀州本線きのくに線のちいさな駅に降りてみたよ。
紀州 湯浅さんぽ/醤油が誕生した町@和歌山県/湯浅町
JR湯浅駅です。「湯浅って熊野古道の宿場町で歴史があるんだって」とオット。ちょっと覗いてみたい、というご要望。いいでしょう。おつきあいしますよ。

紀州 湯浅さんぽ/醤油が誕生した町@和歌山県/湯浅町
我らが降り立った駅舎はぴかぴかに新しいのだけど、使われなくなった旧駅舎が隣接して残されている。2019年まで使われていたかつてのJR湯浅駅だ。

紀州 湯浅さんぽ/醤油が誕生した町@和歌山県/湯浅町
新駅舎は蔵を思わせるデザインで「湯浅えき蔵」とすてきなネーミング。一日千人ほどの乗車客だそうだけど、3階建ての立派な新駅舎だね。どーいうこと?・・・と思ったら、この土地ならではの理由で。

紀州 湯浅さんぽ/醤油が誕生した町@和歌山県/湯浅町
屋上が避難所になっているのを見て納得です。大規模地震が起きた時、避難できる高層建物が少なそうな小さな町です。誰もが逃げ込める避難所が必要よね。図書館、カフェ、レンタサイクル、観光案内所、行政サービス出張所も内包の複合施設でした。

紀州 湯浅さんぽ/醤油が誕生した町@和歌山県/湯浅町
ドイツ破風のようなスタイルの屋根がノスタルジックな旧駅舎。ボロい 古い建物好きとしては、こっちの旧駅舎の方にジワる。この旧駅舎にも活躍の場が与えられるといいな。

旧宿場町エリアまで歩いてみたよ。
活魚と鍋料理 風車/朝食と雑感編@和歌山県/白浜町
古い道標。何て書いてあるのか令和人には分からないw 『きみゐてら』は『紀三井寺』で、この面(東)に進むと紀三井寺ですという道案内。北面には『すぐ熊野道』で『まっすぐ(行くと)熊野古道』って意味なんだって。1838年建立だけど、185年でこんなに日本語は変節するんだね。てか、案内が大雑把な気がするんだけどもw

紀州 湯浅さんぽ/醤油が誕生した町@和歌山県/湯浅町
熊野古道(の紀伊路ルート)が街中を通過する、古くからの宿場町。山道ばかりの熊野古道だから、旅人にとっては人家や宿屋でホッとできる町だったのかな。現在の湯浅町は、往年の面影を残そうと努力しているご様子。

活魚と鍋料理 風車/朝食と雑感編@和歌山県/白浜町
「熊野古道の宿場町」の他、湯浅町の大事なフレーズが「醤油発祥の地」。え?醤油って常にそこにあるから、いつどこで誰が発明したかなんて今まで考えたことも無かったのだけど?

紀州 湯浅さんぽ/醤油が誕生した町@和歌山県/湯浅町
非常にザックリ言うと…1200年代鎌倉期。僧侶・覚心によって宋から金山寺味噌の製法が日本に持ち込まれ、宿場で栄えていた湯浅でも作られるように。保存食・栄養食だった金山寺味噌。作る段階で野菜から出る液体は腐る元として捨てられていたのだけど、試しに食ってみたら意外と旨い。やがて味噌よりも液体の方を作るようになっていったのが醤油、なんだそうで。(安土桃山時代のこと)醤油って偶然の副産物だったんだー!(諸説あります)

紀州 湯浅さんぽ/醤油が誕生した町@和歌山県/湯浅町
そんな醤油知識を「醤油資料館」で教えてくれたコチラの角長さん。今でも伝統にのっとった製法で醤油を醸造している奇跡の醤油会社です。角長WEBサイト

紀州 湯浅さんぽ/醤油が誕生した町@和歌山県/湯浅町
お店先にいた方に伺ったら、今でも「仕込みは冬の寒い時だけ」「機械化していません」「燃料は薪」「蔵に棲み付いた酵母が醸造してくれる」と、1841年まんま!の作り方を固守しているそうです。日本酒蔵でもここまで昔の手法を固持していないよ。凄いな。

紀州 湯浅さんぽ/醤油が誕生した町@和歌山県/湯浅町
驚きながらショップに並ぶ商品を眺めていて「アレ?」と気付く。この紫&水色パッケージの醤油を売っているのを見たことがあるぞ。「規格外にお高いのだけど、この醤油ナニモノ?」と訝ったのを覚えているわ。もちろん、そこらのスーパーなどではなくデパートのグロッサリーだったかと。

紀州 湯浅さんぽ/醤油が誕生した町@和歌山県/湯浅町
そっかー。あの驚く価格の醤油って湯浅醤油やったんかー。知らんかったわ。尚、湯浅醤油と名乗っていても角長さんレベルの完全手作業生産を行っている会社は他に無いのですって。さらに、湯浅の旧宿場町の中で製造を続けている醤油蔵も角長さんだけ。他社は広い敷地が確保できる土地に移ってしまったそうな。

紀州 湯浅さんぽ/醤油が誕生した町@和歌山県/湯浅町
角長さんにとっては蔵付き酵母なしには製品は作れない訳で、移転や新社屋なんて論外なのでしょう。保存料、添加物なしの醤油です。感服しました。日本の大手しょうゆ会社といえば千葉よね。キッコーマンとかヤマサとか。「私たち、千葉から来たんです」と申し上げましたら「江戸時代に千葉で醤油醸造を始めた人は紀州から移住した人」と教えてくれました。そうだったんだ!

紀州 湯浅さんぽ/醤油が誕生した町@和歌山県/湯浅町
醤油って日本食を構成する最重要メンバーだと思う。日本人なのに醤油が湯浅発とは知らなかったわ。勉強になりまつ。

紀州 湯浅さんぽ/醤油が誕生した町@和歌山県/湯浅町
角長の近くに銭湯かな?幕末開業の銭湯で、昭和60年まで営業していたって。ここも古いな!無料で見学できます。

紀州 湯浅さんぽ/醤油が誕生した町@和歌山県/湯浅町
修理工事の手を入れているようだけど、廃業した時のままの空気感が満ちていてリアル。

紀州 湯浅さんぽ/醤油が誕生した町@和歌山県/湯浅町
桶がケロリンじゃない!アルミ製って初めて見たかも。湯浅を征服できなかったか、富山の薬売り。

紀州 湯浅さんぽ/醤油が誕生した町@和歌山県/湯浅町
2時間ほどの宿場町さんぽでした。関東人のワタクシ、西の文化には感服させられること多いです。観光地としての湯浅は整備の途中のようですが、ポテンシャルは高いと思いました。さあ、これにて東京駅に帰りましょう。
【おしまい:パンダとクエの和歌山旅】

海と山の小さなまちの湯浅さんぽ | 湯浅町観光公式ホームページ

海と山の小さなまちの湯浅さんぽ | 湯浅町観光公式ホームページ

湯浅町観光協会が運営する観光情報サイトです。「醤油醸造の発祥の地 紀州湯浅」でのんびりまち歩きはいかがですか。醤油醸造で栄えた古い町並みがあなたをお迎えします。イベント、グルメ、お土産物、宿泊施設など旬の観光情報をお届けしています。

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