仙台 いな穂/芹しゃぶ美味しい!@仙台市/名掛丁センター街
2023年2月某日

お久しぶりです、仙台。1年5か月ぶりネ。
今夜は名掛丁(なかけ‐ちょう)で美味しいものを食べて、東北の日本酒を飲むよ。
アーケードが掛かった仙台の中心部で、よそ者にも見慣れた仙台繁華街の姿。七夕祭の時は華やかなストリートのひとつでしょう、ハピナ名掛丁。
お店こっちだと思う・・・とオットがクイッと入り込んだ小路から先は雰囲気がガラリと変わった。細い!暗い!お店が昭和!
ここだ、とオット。いな穂。痺れる店先。不用品なんだか必要な商材なんだか分からん物品が通路脇まで押し寄せている。
この状態を見て「無理。ナイわー」と思った方、さようなら。ここまで読んでくださってありがとうございました。「なんか気になる店だー」と思った方、ようこそ。ワタシと同じ感覚のあなたにこそこの店の魅力をお伝えしたい。
店内入るとこのような。小上がりお座敷ぎっちぎちw カウンターもみっちりです。コロナ絶頂期の頃の運営方法は大変だったろうな、と心配になる密着度。
オットとワタクシ、狭いカウンターに着席です。カウンター6席、小上がりは10~12人といったキャパかしら。超人気店なので予約必須。そして予約困難店です。
今回の仙台行きが決まった3か月前のこと。以前、仙台で芹鍋を食べた侘び助(過去記事)を再訪しようとお電話したらすでに満席で(涙)週末の侘び助は3か月前でも満席の可能性があります。
どうしても仙台芹鍋をもう一度たべたいんだ!オットが仙台の知人に教えてもらったのがここ「いな穂」でした。ここも人気店ですが予約取れてよかったわ。実際、予約なしでやってきた方々は秒でお断りされておられた。
いな穂さんでは芹鍋ではなく「せりしゃぶ」と表記されておる。コレコレ。着席と同時にせりしゃぶ2人前押さえます。売切れては大変ですから。
ワタシとオットの場合、仙台芹が食べられるだけでなく、日本酒も充実していることが店選びのマスト案件でした。びろびろ~と短冊のように下がる日本酒ラインナップを見上げて、今夜の成功を確信した瞬間。
最初の生ビール(550円)と共にやってきたお通し。(逆算するとたぶん600円くらい?)春らしく独活に金山寺味噌ON。茹でほたるいか、鮟鱇にこごり。お通しが美味しい店にハズレはない、が自論です。
メニューをみた瞬間、オットとふたりで即決した下仁田葱焼き(550円)東北じゃないし宮城でもないけど、下仁田葱は大好き過ぎて素通りできん。
すりおろし生姜を乗せて塩パラリ。焼かれてトロリとなった下仁田葱。
生ビールを飲んでいる場合ではないので日本酒へ移行。グラス+溢れた分、という提供量です。
「お刺身盛り合わせを2人分。内容はおまかせします」とお願いした刺し盛り。うわーい。美味しそう。
平目、まぐろ、シャクシャク食感の活たこ。大きな北寄貝は噛むと旨味が溢れてうれしい!すべて高品質。仙台で刺身食べるシアワセを感じています。
芹鍋、もとい芹しゃぶを食べる以前に、すでに居酒屋としての当店に花丸印をつけているワタシですが、メインはこれから。
カウンター、まーまー狭いんですけどカセットコンロ登場。
芹しゃぶ用芹は2人前だとこの量よ。大皿にモリモリ。尚、売切れを恐れて入店してすぐにお願いしたのに、ちゃんと他の料理がひと段落ついてから提供してくれました。
1人前1650円で〆用の炭水化物付き。食べ終えたらラーメン(お麩付)、ごはん、お餅、うどんからチョイスするシステムです。
醤油ベースの鍋汁。合鴨肉が数切さいしょから入っています。「葉の部分は4秒、根本部分は10秒で十分」とお店の方のアドバイスを伺ったら後は各自で軽くしゃぶしゃぶしていただく、というお作法です。
仙台芹鍋の人気店「侘び助」は女将さんが付き切りで完璧に鍋を仕上げてくれて「さあ、召し上がれ」となる流れ。「いな穂」は自分で4~10秒数えてとんすいに移し、ハフハフして食べる。
侘び助もすばらしいが、自分ペースのいな穂スタイルも良いと思います。たしかに、この食べ方はしゃぶしゃぶに然も似たり。「芹しゃぶ」とはナイスな命名です。
芹の根の野趣を感じる香りたまらん。味って、素材そのものの味は当然、食感も味のうちよね。シャクシャクと芹を噛み締める時、歯も歯茎も、頭蓋骨に響く快音も含めて「おいしい」なんだなぁ。山盛り芹はすっかり胃の中。〆にラーメン(お麩付)とお餅を選んだよ。
ところで大将、このお醤油は経験したことがない味なのですが?「自分の足で探す中で、ここの醤油に行きつきました。」(大将)200年前から陸前高田にあって、震災の時は津波で全てを流された醸造会社だ、というお話をしてくれました。大将の育った地域の小学校に工場再建を果たし、復活した味噌・醤油会社だ。
八木澤商店…メモメモ。地の料理には地の調味料が合うということかな。見た目はめちゃくちゃ濃いのだけど、しょっぱすぎる訳じゃない。麺でも雑炊でも餅も美味しくまとめてくれる鍋汁でした。
〆にごはんをチョイスして雑炊にしていた隣席のお客様。添えられた生卵がアロウカナでびっくりよ。大将、気前いい!希少種でお高い、青い卵アロウカナじゃないですかっ。今度来たら雑炊にしよっと。
芹しゃぶは期間限定で10月中旬~5月上旬、と掲示があったわ。シーズン毎に旬の鍋があるのね。初夏シーズンの「みょうがたけ」ってナニ?気になるんだけど。(大将曰く実質6月中旬から3週間と短いらしい)
みょうがたけは茗荷竹。「ホワイトアスパラのように軟白栽培した茗荷(の茎部分?)なんです」と教えてくださる。へー!仙台にまたも未知の食べ物を知ってしまった。この店にシーズン毎に通える仙台民が羨ましい。(画像は麺の1本、芹のひとかけも残さず完食したぞ、の鍋)
お尋ねすると丁寧に教えてくださる大将。人気店なのに少しも偉ぶるところなし。分かった。だから店名はいな穂なのか。繁盛店は、実るほど頭を垂れるのだ。
<本日のお会計>明細出してくれなかったから内訳不明。約14000円。満足度高いのにお支払い額低いわー。

いな穂 (あおば通/日本料理)
★★★☆☆3.64 ■予算(夜):¥3,000~¥3,999
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