(24)アイスケーブ/氷河の中はブルーでクリスタル@アイスランド/Breiðamerkurjökull
【前の記事より続き】
2023年1月15日(日)
アイスランドツアー4日目最後は『天然の氷河洞窟、アイスケーブへご案内』というスケジュール。
現地の氷河探検業者のアテンドで。ツアーバスからBLUE ICELAND社のスーパージープ(※)に乗り替えます。ヴァトナヨークトル氷河にできた氷河洞窟(アイスケーブ)に潜入する、というアドベンチャーのはじまり。※スーパージープとは:アイスランド発の巨大改造ジープ
危険がいっぱいなので自力で行くのは無謀なんですって。何人たりとも現地の氷河探検専門のガイド付きツアーに参加するのが王道。我らのツアーもこのBLUE ICELAND社に委託したというわけ。(アイスケーブツアーは11月~3月限定)
ワタクシ、またも知らないで参加しているわけですが、冬のアイスランド観光ではオーロラ観察と並ぶ人気アトラクションらしい。ツアーの、ひとり参加女性は「オーロラよりもこの探検をしたくてアイスランドに来た」と仰っていたわ。
スーパージープは、氷河が削った荒地をガッタガッタと揺れながら30分ほど行く。さすがのスーパージープでも進めるのはここまで。ここからは徒歩でケーブに向かうのだ。で、ここはどこだ?『Breiðamerkurjökull』とガイド氏がもたれている看板にあるね。
ブライザメルクルヨークトル。(Breiðamerkurjökull)ああ、この国最大氷河のヴァトナヨークトル氷河の只中に立っているのか。改造ジープでなければ近寄れないのも道理だ。
ジープ往復1時間、徒歩往復1時間、洞窟内の滞在40分がおよそのスケジュール。約3時間はトイレ無しなのだ。さて、この荒地もかつては氷河に覆われていたのだろう。氷河はすでに溶け、地表が剥き出し。そんな道なき道を行く。
ガイド氏による解説。「入り込めるケーブはほぼ毎年変わる」こう見えてバンバン溶けている氷河。今冬は堅牢でも夏を越えれば溶けて変形してしまうのだろう。「可能なケーブは複数はあって、気候や状況で入れるケーブが違ってくる」ある日は巨大なケーブに行けたけど、今日は安全を考えてこっち、とかあるのだな。どのケーブに引率されるかは運次第ということか。
「たとえばあの穴は過去のアイスケーブ」と言ったように聞き取れた。なるほど、穴の跡が縮小されながらも残っているや。以前はあそこを氷河が覆っていた時期があったのだな。
これらも過去のケーブの痕跡。凹みが入口の跡を伝えている。で、そもそもアイスケーブって?「氷河の下を流れる地下水脈が凍り付き、一部が溶けてケーブを形成した」とパンフにある。伏流水で氷河が溶けた道ってことか?
進路はやがて、アイスバーン!ツルッツル(汗)ほぼアイスリンク。
安心してください。ここからはアイゼン装着。氷河ツアー社が貸してくれます。洞窟内で氷が落ちてくる危険があるのでヘルメットも被らされるのだ。おでこにカンテラ付。
トゲトゲが鋭利でイカツイ本格的なアイゼンだった。アイスの国ですから、日本から簡易なアイゼンは持参しています。けど、この氷河洞窟探検にはそんなヌルイ奴では話にならんの。
足元をガシガシいわせながら歩く。各人の体力差があり、隊列はずいぶんと長く延びているな。
そして…「あそこがケーブの入口だ」とガイド氏。
入口は地味だ。が、中は違った。
をををー!どよめくツアー民。言葉は不要に存じます。
美しい!ナニこのクリスタル感。
更に奥まで進むと20人ほどの我ら一団が余裕で動き回れる空間が広がっていました。アイスランド人ガイドR氏によると「ケーブの大きさはまちまち。最後に入ったのはコロナ前。3年前だけど、ここはその時より大きいケーブだよ」20人ツアーで狭かったら、自由に見れないし撮影も気を遣っちゃうよね。大きいケーブに導かれてラッキーだったな。
いったい、氷河の実態はどうなっておるんだ。接写してみたり、素手で触ってみたりする。手前の氷塊は、ワタシのカンテラの光が当たって白く。クリスタルブルーは天井部です。外の太陽光線が氷河を通過して、ワタシの網膜にブルーを届ける。
自然の驚異とか自然の芸術とか。己の語彙力なさに脱力してます、ワタシ。
このケーブにはもっと奥があった。広さは十分あるのだけど、天井がぐっと低くなる空間まで潜入。今こそカンテラが活躍する時。
そして、ケーブガイドさんが言う。「さあみんな、一斉にカンテラを消してみて!」
洞窟の中で漆黒のはず。なのに、氷河を通して青が届く。
目の前の光景に息を飲み、見まわし、撮影し、声を出さずに驚いています。氷河の純度が高くて気泡がないからこんなに青なのだね。
約40分ほどの滞在でした。不思議空間を堪能。こんな光景なかなか出会えない。
出口近し。スミマセン、感動で鬼のように写していますので画像多めです。
その時の太陽光線の塩梅、氷のコンディションで同じ場所でも日々、または時刻によってまったく違った光景になるそうです。太陽が高い位置にいる時間だとまた違った青色なのだろうな。
15時過ぎに潜入したので、ケーブの外は夕暮れというタイミング。これもアリだね。
満足感と共にケーブから這い出る。このアイスバーンの真下にいたのか。そしてこのバーンに太陽の光が当たった時に、内側から見るとブルーでクリスタルな世界になる、と。うーん、ステキ。
心地よい疲れを感じながら、30分かけてスーパージープまで戻る一行。
帰路、西を振り返った時の夕暮れ。今日も美しい!
アイスランドに11月~3月に行った人だけが体験できます。青い世界よかったわ!
【つづく:フォスホテルグレーシャーラグーンの夕食2回目】
アイスランドの氷の洞窟・アイスケーブ観光情報 | Guide to Iceland
アイスランドの冬といえば、オーロラと、青い氷で覆われた氷の洞窟・アイスケーブ。アイスランド東部にあるヴァトナヨークトル氷河にできる洞窟ですが、一体どんなものなのでしょうか。
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