Welcome to my blog

京都

島原 角屋/新選組結成160年記念 特別公開@京都市/下京区

0 0
2023年9月1日(金)
1863年に結成された新選組。結成160年の今年、京都ではゆかりの施設で期間限定特別公開がいろいろと。
島原 角屋/新選組160周年記念 特別公開@京都市/下京区
島原の角屋が対象施設のひとつ。行きたいと思っていたものの、通年公開はしていない角屋。これはチャンスです。今回の特別公開は1階部分だけですが800円。(通常は1000円。2階は要予約で+800円。2階は撮影禁止)

島原 角屋/新選組160周年記念 特別公開@京都市/下京区
この全容。威圧感があり、江戸期はさぞ別世界だったことでしょう。花街・島原の中で、角屋の営業形態は「揚屋」です。

島原 角屋/新選組160周年記念 特別公開@京都市/下京区
揚屋とは。江戸期の営業スタイルで、現代に置き換えると「宴会場」「パーティルーム」かしら。尚、江戸パリピのマストアイテム、芸妓さん・太夫さんは揚屋にはいません。「置屋」(芸能プロダクション的存在)から派遣してもらいます。昔は分業だったので。

島原 角屋/新選組160周年記念 特別公開@京都市/下京区
この風格!この規模!並のお方ではここでパーティは開けませんわ。文化サロン的立ち位置でもあったそうですから。そんなクラスの角屋なのに始動まもない時期の新選組が顧客だったという。

島原 角屋/新選組160周年記念 特別公開@京都市/下京区
今回の「新選組結成160年」企画に角屋さんが入っている理由です。誰だ!刀を振り回して柱を傷つけた隊士は!座敷に上がる前に刀を預けるのがお約束だったはずなのにこんな狼藉。角屋さんのお怒りのほどが偲ばれます。

島原 角屋/新選組160周年記念 特別公開@京都市/下京区
新選組に嵌った小学生のころから、いつかは見たいと思っていた角屋さんの刀傷が目の前に。てか、大勢が撫でまわすからザックリ感がなくなっとるやないかーい。触りたくなる気持ちも分からなくもないが、台無しじゃ。

島原 角屋/新選組160周年記念 特別公開@京都市/下京区
当時、お客様をお迎えしたのは右手の玄関。現在、見学者は玄関からは入れません。左の土間・台所に繋がる元スタッフ通用口から入って見学コーススタートです。土間で履物を脱いであがります。こういったレベルの建物(または格式ある料亭や茶室、旅館)に上がるとき、素足orストッキングはNGだと思う。サンダルの場合はソックスを持参するといいと思うよ。

島原 角屋/新選組160周年記念 特別公開@京都市/下京区
広い台所!土間も広くて立ち働きやすそう。正面の階段箪笥のサイズが見事。これ食器棚だったと想像します。この広い空間で大宴会の配膳準備をしていたとすると、規模に驚きます。竈が5つも並んでいました。

島原 角屋/新選組160周年記念 特別公開@京都市/下京区
屋内を進んで行くと、当時のお客様をお迎えした玄関を内側から見るポジションへ。近藤さんや土方さんもここから上がったんだね。

島原 角屋/新選組160周年記念 特別公開@京都市/下京区
おや、ちゃんと刀掛けがあるじゃない。新選組さんはルール無視か。(新選組の刀傷は室内2階にもあるらしい)

島原 角屋/新選組160周年記念 特別公開@京都市/下京区
「網代の間」その名の通りみごとな網代天井だわ。その網代天井や襖絵は長年の燭台の煙で煤けています。陰翳あってこその日本家屋ですが、いっそう暗い。

島原 角屋/新選組160周年記念 特別公開@京都市/下京区
網代の間脇の中庭。丁寧に手入れされ、美を保っています。現在は京都府による公益財団法人が保存する角屋。重要文化財でもあるし、維持は大変そうです。

島原 角屋/新選組160周年記念 特別公開@京都市/下京区
角屋1階のメイン「松の間」。1985年まではこの部屋限定で営業していた!というのが驚き。パンフによると、1641年に島原で営業を初めて今の規模になったのが1787年。そして、1985年まで商っていた!ってスゴイわ角屋。

島原 角屋/新選組結成160年記念 特別公開@京都市/下京区
座敷前の庭にみごとな臥龍松が横たわっているから「松の間」。これまた、並のお手入れではケアし切れないほど立派な大松。ワタシにとっては、松の存在よりもこの「松の間」が新選組の大事なエピソードの舞台になった部屋であることがツボ。

島原 角屋/新選組結成160年記念 特別公開@京都市/下京区
1863年、文久3年9月18日。この松の間で新選組の大宴会が行われます。酔って屯所に戻った初代筆頭局長の芹沢鴨が就寝中に暗殺された事件。松の間宴会は芹沢さんを暗殺する為の近藤勇派のお膳立てだったというのは定説中の定説。うーん。この座敷か…。残念ながら当時の松の間は焼けてしまったので大正期に再建したもの。ついでに臥龍松も枯れてしまったので大正期の2代目です。

島原 角屋/新選組結成160年記念 特別公開@京都市/下京区
さあ、これからガイド氏の案内を伺おう。ワクワク…としたところで、ワタクシはタイムオーバー!この後、別件の用事を京都でこなしているオットと待ち合わせ。約束時間が近づいてしまった(涙)嗚呼また来るよ、角屋。じっくり見ていたから時間が足りなーい。

島原 角屋/新選組結成160年記念 特別公開@京都市/下京区
後ろ髪ひかれつつ退出。さいごに正面の網代の間の右サイドに木製扉を目視。開けると2階へ通じる階段があるはず。「揚屋」という営業スタイルがなぜ揚屋と呼ぶかなのだけど、江戸中期までは1階が住居でお客様は2階へあげるから「揚屋」になったのだとパンフ解説にありました。いつか予約して2階も拝見させていただこう。

島原 角屋/新選組結成160年記念 特別公開@京都市/下京区
今や花街の要素は少なく、ふつうの住宅街になった島原。『明治維新以降は大型宴会の需要がなくなるとともに、足場の悪さもあって島原の町全体が衰退した』とパンフ。確かにね。ワタシが行きたいな、と思いつつこれまで来なかった理由のひとつがアクセスちょっと不便、ということかも。
【つづく:壬生の旧前川邸へ

角屋もてなしの文化美術館 | 京都ミュージアム探訪

角屋もてなしの文化美術館 | 京都ミュージアム探訪

1641(寛永18)年に開設され、太夫を中心としたサロンの役割を担ってきた花街・島原。その華やかな江戸期の饗宴・もてなしの文化の場を今に伝えている美術館で、揚屋建築の唯一の遺構として国の重要文化財に指定されている。揚屋と …

関連記事
国内旅行京都新選組

0 Comments

There are no comments yet.

Leave a reply