Welcome to my blog

京都

旧前川邸 東の蔵/新選組結成160年特別公開@京都市中京区/壬生

0 0
前の記事より続き】
2023年9月2日(土)
今年は新選組が結成された1863年から160年目。関連スポットの特別公開が行われた夏の京都にいきました。第48回京の夏の旅/新選食い結成160年&世界遺産
旧前川邸 東の蔵と光縁寺/新選組結成160年特別公開@京都市中京区/壬生
昨日の島原 角屋につづいて今日は中京区壬生。この界隈は結成したばかりの新選組の屯所があったエリアです。今日は、新選組などほぼ興味薄いオットがつきあってくれます。

旧前川邸 東の蔵と光縁寺/新選組結成160年特別公開@京都市中京区/壬生
まずは、旧前川邸。両替商だった郷士でしたから武家屋敷のようだわ。広い家だったので新選組の屯所のひとつになります。…なります、っていうかされてしまった、の方が前川さんの心情に近いのではないかな?

旧前川邸 東の蔵と光縁寺/新選組結成160年特別公開@京都市中京区/壬生
今も前川邸が残っていることに感激。尚、所有者は変遷しています。昭和20年から現在の居住者に変わり、現況は(株)田野製袋所の事業所であり個人の住居です。それ故に今回のような一般的な大公開は一度も行われたことがありません。(ワタシが知る限りでは)

旧前川邸 東の蔵と光縁寺/新選組結成160年特別公開@京都市中京区/壬生
人数や対象者を限定した小規模公開はあったかと思いますが、「予約なし。行けば誰でもあの前川邸の、しかもあの東の蔵に入れる!」というのは、新選組好きなら驚愕の企画なんです。ハアハア←鼻息荒い

旧前川邸 東の蔵と光縁寺/新選組結成160年特別公開@京都市中京区/壬生
いざ、秘密のベール旧前川邸/東の蔵へ。オットにしてみれば「東の蔵って何なん?」だったと思います。オットよ、お付合いありがとう。

旧前川邸 東の蔵と光縁寺/新選組結成160年特別公開@京都市中京区/壬生
東の蔵あれば西の蔵もあり。まずは西の蔵の説明をしていただく。「天保8年1837年築です。主に味噌蔵でした」(ガイドさん)内部公開はしていません。外観の写真撮影は可でした。

旧前川邸 東の蔵と光縁寺/新選組結成160年特別公開@京都市中京区/壬生
「蔵入り口の正面や屋根の止め瓦が三重丸になっています。これは家紋ではなくて前川家が御所に出入りする時の門監(通行証的物)の印を使っています」(ガイドさん)

旧前川邸 東の蔵と光縁寺/新選組結成160年特別公開@京都市中京区/壬生
なるほど。前川家は格式ある商人さんだったってことですね。御公儀の仕事も承る家だからこそ新選組の宿舎も引き受けましょう、という心意気だったのかも。(西の蔵外壁を表通りから)

旧前川邸 東の蔵と光縁寺/新選組結成160年特別公開@京都市中京区/壬生
新選組刀傷が残る建材。長屋門の左側にあった出窓の格子。今は外して、ここに保持されています。触られまくった結果、刀の痕っぽくないですけどね。正面玄関で刀振り回してたんだなーと分かる2つの傷。

旧前川邸 東の蔵と光縁寺/新選組結成160年特別公開@京都市中京区/壬生
西の蔵とふたごのようなデザイン。(実は貴重品格納庫だった東の方が堅牢)これが東の蔵かあ。東の蔵は、新選組の池田屋事件の発端になった場所としてたくさんの作品に必ず登場する蔵です。(外からの撮影可。内部では禁止でした)

旧前川邸さんのX(旧Twitter)が充実しているので、蔵内部の画像はそちらで。とくに公式HPの『史跡紹介』→『拷問のあった蔵』の画像の丁寧さと情報量の多さは、新選組がお好きな方におススメ。2階に下がる荒縄。一直線に真下が地下金庫に繋がっている様子がリアル。拷問の様がイメージ出来ちゃうかと。

旧前川邸 東の蔵と光縁寺/新選組結成160年特別公開@京都市中京区/壬生
1864年6月。勤皇派の志士、古高俊太郎が捕縛されます。土方歳三によるこの蔵での拷問で供述した内容が「風の強い日に京都御所で火災を起こしそれに乗じて天皇を連れ去る計画(近年は諸説あり)」で、その打ち合わせ会場が池田屋旅館だったというのがご存知池田屋事件。供述を得るまで古高氏とガチバトルをする土方歳三が各作品の見せ所。

旧前川邸 東の蔵と光縁寺/新選組結成160年特別公開@京都市中京区/壬生
たとえば2004年NHK大河新選組のケース。けして白状しない古高に土方(山本耕史)が「あとは俺にまかせてくれるか」と1対1に持ち込む。子供と独楽あそびをしている斎藤一(オダギリジョー)に「一番痛い拷問って何だ?」と聞く土方。何が一番痛いの?と無邪気な沖田総司(藤原竜也)に「沖田君には言えないな~」とオダギリジョー。斎藤に耳打ちされて何かを手に蔵に戻って来た土方。「俺が出てくるまで誰も中に入るな」という土方の手には五寸釘と太目の蝋燭。閉められる蔵の扉を見つめる沖田と斎藤。時が経ち、夕方。疲労と汗にまみれた土方がよろよろと蔵の扉を開けて出て来た。唸るように言う。「みんなを…集めろ」…うろ覚えですがこんな映像だったかと。古高と土方、どちらが良い悪いじゃない。お互い自分の信念に従った真剣バトルの果てだったんだね、とずっと後の平和な世のワタシは思いました。蔵の中で行われただろうシーンは一切出てこないので一層、何やってるんだろう…となる三谷脚本。この作品でも東の蔵は印象深いのだ。

旧前川邸 東の蔵と光縁寺/新選組結成160年特別公開@京都市中京区/壬生
暑い京都にひるむことなく見学にきた人々も、ワタシ同様に新選組が好きでこの絶好のチャンスにやって来た方ばかり。たまたまかもしれないけど。「ほな、皆さんよーうご存知やな」とガイドさん。その時この荒縄は…みたいなレベルをすっ飛ばしてくれて話が早いw「へー。東の蔵ってそこが貴重な存在だったんだー」と初知り顔はオットだけだったと思うよ(笑)

旧前川邸 東の蔵と光縁寺/新選組結成160年特別公開@京都市中京区/壬生
拷問だけじゃなく、幾人もの切腹に殺害事件。超絶いわくつき物件を、丁寧に保存しつつ後世に残してくれる田野さまには感謝です。購入された時、この場所が新選組の屯所だったとはご存じなかったのだそうです。

旧前川邸 東の蔵と光縁寺/新選組結成160年特別公開@京都市中京区/壬生
通常見学不可ですが、平成15年からグッズ販売店を土日&祝だけ営業してくれています。一切の立ち入りが出来なかった時代を知る者には嬉しいです。

旧前川邸 東の蔵と光縁寺/新選組結成160年特別公開@京都市中京区/壬生
この一画だって当時の土間を丁寧に修復した部分。雨の日はここで剣術稽古をすることもあったというのだから、ただのグッズショップ以上の価値があるのだ。

旧前川邸 東の蔵と光縁寺/新選組結成160年特別公開@京都市中京区/壬生
新選組総長の山南敬助氏も歴女に人気ある方。この前川邸の座敷で切腹してお亡くなりになっています。大河の時、堺雅人さんの山南さんは称賛の演技で、もはや堺雅人≒山南敬助にしか思えなかったわ。

旧前川邸 東の蔵と光縁寺/新選組結成160年特別公開@京都市中京区/壬生
山南さんのお墓がある光縁寺はすぐそこ。お参りに行きます。
【つづく:光縁寺へ

第48回 京の夏の旅(2023年7月~9月開催)|【京都市公式】京都観光Navi

第48回 京の夏の旅(2023年7月~9月開催)|【京都市公式】京都観光Navi

第48回「京の夏の旅」では、新選組結成160年&世界遺産をテーマに、通常非公開の建築・仏像・庭園などの文化財が期間限定で特別公開されます。

関連記事
国内旅行京都新選組

0 Comments

There are no comments yet.

Leave a reply