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兵庫の温泉

3.城崎温泉の泉源地/4つの泉源地点を探せ@兵庫県/城崎町湯島

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前の記事より続き】
※注※当記事、外湯を巡る話ではなく源泉を探す話です。たぶんフツーの人にはおもろくもなんともないチラウラの駄文です。しかも長いです。
2021年1月24日(日)
兵庫県城崎温泉に来ています。外湯めぐりが城崎温泉滞在のキホン。
城崎温泉の源泉地/4つ湧出地を探せ@兵庫県/城崎町
城崎温泉では7つの外湯にも約80軒の旅館にも同じ湯が注がれ、それは4つの源泉(27号、28号、29号、30号)のブレンドです。湯は地下埋蔵パイプで街を還流しています。ワタクシ、その湯の出どころを確認したくなりました。町はずれの鴻の湯の近くに湧出地のひとつがある、と外湯スタッフさんに教わっています。探したい!こんな企画は家族のだれも付き合ってくれませんからひとりで探索開始です。

1.27号泉源は城崎中学校
城崎温泉の源泉地/4つ湧出地を探せ@兵庫県/城崎町
小規模旅館や土産店が並ぶ中心地とは異なり、町外れは地元民の生活地区の模様。

城崎温泉の源泉地/4つ湧出地を探せ@兵庫県/城崎町
城崎中学校へ。校門がなくオープンな構造で助かりました。今日は日曜で授業が無い。スミマセンおじゃまします。「27号泉源は城崎中学の球場ネット裏やで」とスタッフさんが仰っていたんだ。

城崎温泉の源泉地/4つ湧出地を探せ@兵庫県/城崎町あ?アレ!塔のようなアレは…

城崎温泉の源泉地/4つ湧出地を探せ@兵庫県/城崎町
やぐら風デザインでカバーされていますが泉源揚湯ポンプが収まっているのでしょう。窓から覗かせてね。

城崎温泉の源泉地/4つ湧出地を探せ@兵庫県/城崎町
不規則に湯が蠢くような、くぐもった音がガラス越しに伝わります。酸化した温泉成分がイイ感じにアートしてますわ。

城崎温泉の泉源地/4つ泉源地点を探せ@兵庫県/城崎町
昭和30年代に掘った20号泉源と22号泉源を統合した井として27号泉源が活躍を開始したのが1989年とのこと。(「城崎温泉と城崎周辺の温泉/京都大学理学部西村進先生」参考)一見して温泉が出ているスポットと分かるデザインでいいですね。在校生諸君はここが4つの泉源のひとつと認識されておるのか否かが気になる。

2.28号泉源は観光スポット
外湯スタッフさんに「ロープウェイ乗り場近くの薬師泉源が28号や」と教わっています。
城崎温泉の泉源地/4つ泉源地点を探せ@兵庫県/城崎町
薬師泉源の綽名が付き、観光スポットになっているので即わかったわ。白く湯気が棚引いている。

城崎温泉の泉源地/4つ泉源地点を探せ@兵庫県/城崎町
ちょっとした公園として整備されているから、日中は多くの観光客が28号泉源界隈にやってくるのだろうな。足湯やジェラート屋もあったわ。

城崎温泉の泉源地/4つ泉源地点を探せ@兵庫県/城崎町
観光客がスマホを向けて撮るのはこの自然石よね。てっぺんからバクバクと高温の湯が湧き出て、映えますわ。でもワタシが見たいのはこれじゃない。後方の櫓の方なんよ。

城崎温泉の泉源地/4つ泉源地点を探せ@兵庫県/城崎町
をー。盛大に揚湯しとる。躍動感!

城崎温泉の泉源地/4つ泉源地点を探せ@兵庫県/城崎町
最大400リットル/分も揚湯できるんだね。貯湯タンクの水位が減ったら自動的に揚湯するって書いてある。優れものだわ。

城崎温泉の泉源地/4つ泉源地点を探せ@兵庫県/城崎町
1994年に掘削成功したこの28号泉源。高温で湯量豊富なこの泉源をゲットできた時、城崎温泉の関係者さんたちはホッとしたのだろうな。

城崎温泉の泉源地/4つ泉源地点を探せ@兵庫県/城崎町
案内板にある『掘削深度500m』はワタシ的には「浅いな」という感想なのだけど、城崎温泉ではもっとも深いボーリングなのだそうです。豊岡市役所:城崎温泉の歴史より驚くことに、過去の泉源の深度は浅いと『1.3m』や『2.8m』という数字で、多くは20m前後の深度。()「掘ったらすぐ出る場所もある」と外湯スタッフさんが仰っていたなあ。浅くても高温の湯が出る。城崎温泉の特性に「へー!」です。※先述の「城崎温泉と城崎周辺の温泉」より東京大手町には1500mも掘ってムリクリ温泉出した旅館があるわねw

3. 30号泉源は駐車場に
「三木屋さんいう旅館の駐車場に30号がある」(外湯スタッフさん)
城崎温泉の泉源地/4つ泉源地点を探せ@兵庫県/城崎町
…三木屋さんの…駐車場。あったーー!山の際ギリギリのところを掘ったようですね。温泉櫓がっ。でも、駐車場は三木屋さんの私有地なので近寄るわけにはいきません。道路から遠望するのみ(涙)

城崎温泉の泉源地/4つ泉源地点を探せ@兵庫県/城崎町
最大の望遠にして写すことで終了。あの中どうなってるんだろーなー。遠くから櫓を参拝。

城崎温泉の泉源地/4つ泉源地点を探せ@兵庫県/城崎町
老舗感がダダ漏れの三木屋さん。温泉養生目的で三木屋に宿泊した志賀直哉が、経験に基づいて小説「城の崎にて」を書いたというエピソードで有名な旅館です。三木屋公式Webサイト

30号泉源がある駐車場はgoogleストリートでこの場所。
三木屋さんの微妙な過去の事情について、よそ者が失礼ないようにどう書いたら適切なのか測りかねるのですが、城崎温泉の独特なスタイルにも繋がる話なので避けられない。「城崎温泉内湯訴訟事件」というのがあります。詳細は城崎温泉wikiにも。

以下、ざっくり書きます。それでも長いのでスルーで結構です。(尚ざっくりすぎて間違っていたらご指摘を)
古来~大正期の城崎温泉では、湯は外湯のみで各宿は風呂を持っていなかった。(てか持たないのが不文律だったのかも)昭和に入って当時の三木屋当主さんが「敷地内に湯が出たよ。これで館内に風呂を設けよう」と考えたのは一般的には自然なことだと思う。一般的には。
でも「温泉は共有財産」という町の考えとは相容れず訴訟になります。訴訟が23年も続いているうちにやがて戦後。観光の時代がやって来て内湯設置はもはや時代の要求に。ここは「内湯訴訟」を解決しない限り次世代の城崎温泉は無いと訴訟人、被訴訟人が合意、和解。①温泉利用権は城崎町にある②その代わり城崎町は10年以内に内湯設置を実現すること(浴槽サイズの制限アリですけど)ーーーこの調停条項が城崎温泉が他所には稀なシステム「温泉集中管理方式」に舵を切った理由なんですって。

こういう経緯があったと知って、加水循環ろ過塩素消毒加工の同じ湯を町中に還流するシステムになっていった、と。理由と苦労は理解できました。(あとは各人の好みの問題)
城崎温泉の泉源地/4つ泉源地点を探せ@兵庫県/城崎町
この時の町長が旅館 西村屋の当主さんだったとのこと。大きな決断をされたのですね。西村屋さんも城崎を代表する老舗旅館です西村屋本館公式Webサイト

4.集めた温泉の貯湯タンクはここだ
さて、そうやって各泉源から噴き出た温泉が一ヶ所に集められるのが貯湯タンク。
城崎温泉の泉源地/4つ泉源地点を探せ@兵庫県/城崎町
鴻の湯の横にありました。まー、フツウの観光の方はこんなの見に来ませんよね。「やったー。見つけたー」と嬉々として拝見。

城崎温泉の泉源地/4つ泉源地点を探せ@兵庫県/城崎町
巨大な円筒形タンクが2基並んでいます。この2基で7つの外湯、約80の宿の湯を賄うのか…

城崎温泉の泉源地/4つの泉源地点を探せ@兵庫県/城崎町
定礎のプレート。昭和47年9月の施工だから例の和解調停から21年も後。このシステムに辿り着くまでにも年月を要したのかなと考える。

城崎温泉の泉源地/4つの泉源地点を探せ@兵庫県/城崎町
貯湯タンク→配湯の系統図が記されているようだけど、文字が劣化していて読めなーい。市役所温泉課の方の解説でもあったら面白く読めそう。(以前の物。今利用している4泉源が書かれているわけではない)

城崎温泉の泉源地/4つの泉源地点を探せ@兵庫県/城崎町湯島
すぐ手前の建物が「配湯所」。これが城崎温泉の心臓部ってことか。4つの泉源の温度はバラバラだけど、57℃に均衡にして流すらしいよ。

城崎温泉の泉源地/4つの泉源地点を探せ@兵庫県/城崎町湯島
タンクローリー?そっか!7つの外湯と界隈の旅館だけではなく、配湯パイプが届いていない場所に建つ宿泊施設には、温泉をタンクローリーで配達しているのか。即ぐぐる。驚くことに11軒もの宿に湯を届けているって。(円山川河口方面の大江戸温泉きのさき等)お湯足りるのかいな?(←大きなお世話です)

城崎温泉の泉源地/4つの泉源地点を探せ@兵庫県/城崎町湯島
城崎温泉は都市部の京阪神のお客様の支持が絶大なんですね。現況の4泉源で足りなくなったら…また地質調査して新たな泉を探すのでしょうけれど。1号泉源からナンバーリングして、最新の泉源が29号と30号です。

5.29号泉源はどこ?!
その29号泉源ですが、時間切れで見つけられなかったです(涙)「麦わら細工伝承館の横やで」と外湯スタッフさんに教わった通りに探索したのだけど。
城崎温泉の泉源地/4つの泉源地点を探せ@兵庫県/城崎町湯島
町の古老なら知っているか?と道行くおばあちゃんに訊く。「は?温泉なら町に7つあるで。源泉…そんなもん知らん」そうだよね。日常で浸かる温泉がどこから届くかなんて住民の方が興味ないよね。駅前観光案内所の女子も「はあ?」スミマセン、意味不明な質問でした。

2.城崎温泉外湯めぐり/7つの湯をめぐる意義@兵庫県/城崎町
町歩きガイドで「4つの源泉と貯湯タンクツアー」とかやったらどうでしょ?ワタシのような変人は少しはいませんかね?(どなたか29号泉源の情報ありましたらコメください)

城崎温泉の泉源地/4つの泉源地点を探せ@兵庫県/城崎町湯島
麦わら伝承館界隈の道路脇工事。このパイプ、温泉に繋がっているようで「ジャッ…ジャジャッ…」不規則かつ野獣の寝息のような「生き物」の音をたてていた。温泉は生き物です。そしてなまもの。生ものはフレッシュが好き、が自論です。タンクローリーは当然、いろんな加工も無い方がスキだな。(個人の感想です)
【つづく:城崎温泉 喜楽

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2 Comments

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こういう記事こそこにゃくうさん!

ふわり  

2023-11-26 21:14

こういうマニアックなこにゃくうさんの記事、大好きです。今まで興味もなかった分野に連れて行っていただいています。

掘り下げて何かを知りたいと思うものの、ベースになる知識が足りなさ過ぎて、一夜漬けが得意なだけで定期テストを乗り切ってしまった学生時代を悔いています。行った場所は調べるのですが、ピンポイントなのでなかなか繋がってこないし、そのうち忘れるしorz

この記事を読んだ後、NHKラジオの高校講座を思い出し、今、一番知りたい「世界史」を聴いたら面白い。記憶には残らなくても楽しめました。ポンペイ遺跡の居酒屋の壁の落書きの話まで出てきました〜

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こにゃくう
To ふわりさん

こにゃくう  

2023-11-28 14:22

どーでもいいことを綴ったこんな長文を読んでくださってありがとうございます!
温泉の出自にちょこっとでも「へー」と思ってくれたらうれしいです!
お時間泥棒してスミマセン!

ポンペイの落書きとはおもしろそうですね。
遺蹟として見たあの町がイッキに生身の人間たちが生きていた空間に思えて、リアリティ感じちゃうでしょうね。

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