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群馬の温泉

積善館/5ヶ所の温泉編 @群馬県/四万温泉

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前の記事よりつづき】
2021年2月22日(月)
群馬県四万温泉の積善館に宿泊中。温泉施設のおはなし。
①元禄の湯 ②岩風呂 ③山荘の湯 ④杜の湯 ⑤貸切風呂」と「」以上の5ヶ所の湯処にはいりました。(②岩風呂はこの旅後に解体)
※浴室および脱衣所は撮禁。右下クレジット入り画像は積善館フォトギャラリーからの頂き画像です。

1.元禄の湯
https://www.sekizenkan.co.jp/gallery/
積善館の魅力のひとつがこの元禄の湯の存在。建てられた昭和5年当時に於いては最先端のデザインだったのでしょう。逆に令和の今、このセンスで浴室を造ることは不可能では。

積善館/5ヶ所の温泉編 @群馬県/四万温泉
外側から見た元禄の湯。アーチ型窓が並ぶ。洋風オシャレ風呂を目差したのだろうな。手を入れつつも、よくぞ90年も保持してくださったと思う。

積善館/5ヶ所の温泉編 @群馬県/四万温泉
四角い浴槽が5つ。手前だけが少々大きい。ちな、湯温は全て同じ。構造的にひとりで一枡を独占したいところだ。日帰り入浴利用ではそれはムリ筋だろうが、宿泊者なら可能よ。AM1:00~AM5:00以外はいつでもこの至宝の湯に入れるんだもん。温泉成分の結晶がアートのようでウットリだ。アートな蛇口から湯は出ない。浴槽底面の穴から噴出していた。ほんのり塩味、遠くて鉄の味がする源泉だ。

積善館/5ヶ所の温泉編 @群馬県/四万温泉
浴場の壁に、窓とお揃いのアーチ型引き戸が2つ並んでいたんだ。押し入れのようなその戸をガラガラ開けると90年前デザインの蒸し風呂が収まっていました。閉所恐怖症には折檻部屋でしょ(汗)白人女性が好奇心で開けて「Oh my…」 って絶句してたわ。恐いよね。ここに座って扉を閉めたら真っ暗かとw

積善館/5ヶ所の温泉編 @群馬県/四万温泉
積善館19代当主様のお話。「源泉の湯気で入る蒸し風呂は風呂の原点です。風呂という漢字の意味とは。蒸気=湯気の風だった。湯舟を造って湯を張るより、原始的な蒸し湯の方が簡単ですからね。」

積善館/5ヶ所の温泉編 @群馬県/四万温泉
「源泉は積善館前の新湯川上流の川底にあります。だから元禄の湯が一番源泉に近い。一番新鮮な温泉に入れるのがここ。ぜひ楽しんでください。」(当主様)元禄の湯入り口前にて。手前男性湯、奥が女性湯。

積善館/5ヶ所の温泉編 @群馬県/四万温泉
男女同型に造られており、男女チェンジはありません。混浴もフツウだった昭和5年に、この規模を男女別に2つ造るって大変な事だったと思う。「脱衣所に入ったら床を確かめてみて。ほんのり暖かいから。源泉を通しています。暖房と脱衣所の床を乾いた状態に保つため。昔の人の知恵ですね。」(当主様)

積善館/5ヶ所の温泉編 @群馬県/四万温泉
積善館に於いてはあったりまえだけど、循環・塩素消毒の加工湯とは無縁です。ワタシ同様な源泉至上主義者は、このレトロ空間で痺れていただきたい。

2.岩風呂
岩風呂は変わった風呂でした。岩風呂は2023年2月末で解体されています。2023年1月6日お知らせより)今はもう無い岩風呂。
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◆キホン混浴である。脱衣所から出た場合、ほぼ入浴者から見上げられる中、マッパで登場しないといけない構造。脱衣所に戻る際はもっと高難度なわけで、混浴偏差値高めだった。
◆男性専用時間、女性専用時間があり、女性専用時間は暗証番号を入力して入るシステム。
◆1959年築。60年以上経つ古い石風呂だからか利用者も少なく、私も1回入っただけ。『浴場での洗濯は固くお断り』のかすれた注意書きに、湯治利用者が多かった時代の風呂場を感じました。

積善館/5ヶ所の温泉編 @群馬県/四万温泉
混浴、男専、女専の入り組んだ時間分けが判別し易いように工夫したこの時計に感心したんだけどな。この文字盤を考えたヒト天才だと思うw いろいろトラブルがあったのかも?と想像できる文字盤の工夫。老朽化もあり、この岩風呂はリストラされるも已む無しだったか。

3.山荘の湯
山荘の湯は左右対称の浴室が2つ並ぶ。空いていれば何時でも施錠して利用できる無料の貸切り風呂だ。
積善館/5ヶ所の温泉編 @群馬県/四万温泉
意外と人気で、何度か空振りの目に遭う。ちょいちょいチェックして隙を突く。(11:00~14:00は清掃、1:00~5:00は利用不可)本館と山荘の一部の部屋に泊まっている方は客室に風呂が付いていないから、貸切りの山荘の湯に集結してしまうのかも。

積善館/5ヶ所の温泉編 @群馬県/四万温泉
フォトギャラリーより山荘の湯画像。2つ並ぶ浴室はほぼ違いが無い。ナゼ1室に浴槽が2つあるのだろう?貸切り風呂になる前はどんな使い方をされていたのだろう?いろいろ疑問が湧く山荘の湯。尚、壁に注意書きがあり『浴場での写真撮影はしないでください』とあったので貸切り湯ですが撮禁です。

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当記事アップの2024年1月現在、山荘の湯は改装中。2023年11月29日お知らせより)2024年3月末まで山荘の湯は利用ができません。どんな風呂に生まれ変るのかな。山荘の建物自体が1936年築の国登録有形文化財。折々のリニューアルは必要なんでしょう。(重要文化財と違って、登録有形文化財は基準を満たせば改築できる)

4.杜の湯
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杜の湯は、最も新しい佳松亭にあります。設備整っているし、何人も安心して入れる今どきの大浴場だね。

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「源泉ガ-とか掛け流しガ-とか興味ないし。そもそもシャワーが無いお風呂って原始人用ですか?」というご意見もあるでしょう。そういったお客様でも杜の湯なら安心して寛げます。

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ドレッサーもドライヤーも基本的なアメニティ(オールインワン美容液など)の用意もあって、貴重品用ロッカーも。シャワー栓は7つ並んでいます。元禄の湯から90年を時空移動。

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新緑や紅葉の季節の、この露天風呂はすてきでしょうね。ワタシ入浴時は冬枯れでしたけど。尚、ワタシにはフツーの大浴場で心に響かなかったから2回入っただけの杜の湯。

5.貸切湯「善」
今回、宿公式サイト経由で予約したのですが「貸切風呂/1回無料」の特典がついていました。
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予約制 貸切り風呂「積」「善」の2ヶ所は、ここから外へ出た中庭の中に建っています。

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通常だと1回45分の利用時間で3000円(税別)。ワタクシは基本ケチなので、お金払ってまで貸切り風呂を利用することはまず無い。でも、タダ!と仰るなら喜んで~w

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チェックイン時に時間を決めました。予約時間が近くなったらフロントに出向き、スタッフさんの先導で向かう流れ。

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右が予約した「善」で左が「積」。広さに差は無いようですし、景色も変わらないかも。違いは浴槽の形状くらいかな。

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善の脱衣所は大人だったら2人が快適人数。

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脱衣所にコスメ等は無くて、ドライヤーと綿棒、ティッシュだけの用意です。

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長方形の浴槽スタイル「善」。サイズはこの程度ですから同時に浸かるなら大人2名にがんばってプラス小さいお子様1名って感じ?(もうひとつの「積」の画像→こちら

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露天風呂ではない。が、ガラス戸は開きます。片側開け放って外気を取り込むと森の風が気持ち良いよ。尚、デッキは出る目的の物ではありません。

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カランは一ヶ所であることからも、おおよそのサイズ感がお分かりでしょう。

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森の中。孤立した風呂2棟。これも積善館の違った風情でヨカッタですよ。

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ただ、45分3300円の価格に見合うか否かは各々の価値観次第かも。そもそもワタシは源泉風呂付き部屋なので独占風呂は自室で堪能できてしまう。

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料金3300円なら予約しないな、というのが貧乏性の感想です。でも、部屋に源泉風呂無しの方なら気分が変わってアリかもしれませんね。

以上、5ヶ所が積善館の浴場。(ワタシの宿泊時)
各浴槽のどれもが自然湧出したピュアな源泉を浴槽に注いでいる。積善館の湯量ってスゴイんだな、と感心です。
積善館/5ヶ所の温泉編 @群馬県/四万温泉
各風呂に掲示されていた分析表。どこも同じでこの『明治の湯』となっていました。自然湧出なのがスゴイ。で、湧出量『測定せず』。川底が湧出地と仰っていたから測定が困難?「1分間に900~1000リットルが湧出しています」と19代当主様から伺った。

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元禄の湯前に飲泉所がありました。やや塩味あるお味でオイシイ。すぐ近くの四万たむらとは塩味の具合が違うのが面白い。たむらさんの飲泉湯の方が塩味が強く、薄いお吸い物のようだった。(四万たむらの玄関手前に飲泉所があり、宿泊者以外も飲めます)

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コロナのせいか柄杓等は無い。60℃越えの温度なので手で掬うのはキケンよ。ワタシは杜の湯前にある冷水器の紙コップで飲んだわ。

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飲めば胃腸の病に効く湯、が江戸期からの四万温泉キャッチフレーズ。胃腸薬など無かった時代の病気の治し方です。

積善館/5ヶ所の温泉編 @群馬県/四万温泉
また、江戸期の人が皮膚病に罹った時の治し方のひとつが草津温泉に浸かること。草津温泉の酸性の強さは行った人ならお分かりかと。湯治客は皮膚の菌や炎症がただれ切るまで3週間浸かる!という今にしたら乱暴な方法で治していたそうな。

積善館/5ヶ所の温泉編 @群馬県/四万温泉
で、治ったものの荒れてしまった肌を、次の温泉地である四万温泉(または沢渡温泉)に2週間浸かることで快復させるのが湯治お決まりコースだった、と19代当主様に教わりました。ナトリウムと硫酸塩がコラーゲンを活性化させる美肌の湯。「四万・沢渡は草津の直し(仕上げ)湯」と呼ばれ、草津→四万の立地が理にかなっていることに気づいた江戸期の人にも驚く。

積善館/5ヶ所の温泉編 @群馬県/四万温泉
積善館の湯はやさしくて、パンチとかガッツリといった入り心地はありません。それは、そもそもそういう歴史と個性を持った温泉地だから。

積善館/5ヶ所の温泉編 @群馬県/四万温泉
医療で病気を治す時代になったことから、温泉の目的が変わった日本。観光目的になったことで循環していても塩素消毒していても、それは温泉と呼ばれているのが今。「死んだ温泉」と19代氏は表現された。※明治37年の積善館図。建物配置が今といっしょ!※

積善館/5ヶ所の温泉編 @群馬県/四万温泉
ワタクシは当主さまが仰る「生きた温泉」にこそ魅力を感じる源泉至上主義者です。「残念ながら、温泉成分は地上に湧き出した瞬間から酸化して劣化が始まる。物質も変化する。温泉の効能は時間と共に劣化するのです。どうか新鮮な温泉に入ってください。」(19代当主様)

積善館/5ヶ所の温泉編 @群馬県/四万温泉
積善館の湯はそれが可能です。ブラボー!
※文中の19代当主様のお話は「積善館歴史ツアー」で伺った内容の一部。現在、19代当主様に替わってスタッフさんが曜日限定で運営されています※

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