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うちの猫・こにゃ&くう編

【時々連載】こにゃとくうの物がたり=その12

20 0
 長~い連載のおつきあいいただき、毎度ありがとうございます。
 久しぶりにつづきを書きました。

       2002年8月のおはなしです


       子猫のくう・ふうは生後5ヵ月に突入。

       かわいいうちに里子に出さなくては・・・と思いつつも、
       母猫・こにゃとの睦まじい姿を毎日みているとその決心も揺らいでいたワタシです。






 ■ちょっとマヌケなくうちゃん    ■美形にゃんこ、ふうちゃん      ■初産ながら立派な子育て、こにゃ

        こうなったら、3匹ともウチの猫にしちゃえ~~!


      こにゃは、もう手術済みだからこれ以上増えないし
      ふう・くうにも手術を受けてもらえばいい。

      1匹飼うも3匹飼うもいっしょじゃない?
       こんなに仲良しな親子を引き離しちゃいけないよね。
        (名案だ~~♪)

        夏も終わりに近づいたころになると
        常に子猫のそばに寄り添っていたこにゃなのに
        ちょくちょく、子猫を置いておでかけするようになってきました。

             片時も離れなかったのに・・・



 でも、この日は今までと同様に
我家の庭で3匹で寄り集まって
 ワタシの大好きな
 ほのぼの親子シーンを
 披露してくれていました。
 かわいい~。
 ワタシもいっしょに遊んで♪


         ・・・が、ワタシの目の前でこにゃがとった行動は、目を疑うものでした・・・


 子猫に爪をたてて引っ掻く
 それでも近寄ろうとする子猫に
 シャーーッ!!って
 容赦なく歯をむき出して威嚇する。
 「近寄るな!」と、パンチ。
 くうも、ふうも
 急変したこにゃに凍りついたようになって。
   ・・・ワタシもあまりのことに
     声も出なかった。



 まったり寄り添っていたのに・・・
 起き上がってこの変化。
 『キタキツネ物語』だったか・・・
 キタキツネの「子別れの儀式」っていうのを
 画面で見たことがあったけど
 ああ、今、目の前で起きている事は
 こにゃの「子別れの儀式」なんだ。
 と、真剣なこにゃの様子を見て悟りました。



 キタキツネは子狐をテリトリーから追い出すのだけど
 こにゃ流のやりかたは
 自分がテリトリーを出て行くこと。
    追いすがる子猫にパンチを食らわせて。
  さっきのまったりした添い寝は
  子猫への最後の置きみやげだったのか?



   そして、わざとワタシの目の前で
   儀式をやって見せたんじゃないか?
  「今後はこの子たちをヨロシク」って
   ワタシに託すため。
   そうじゃない?こにゃ。
   我が家の庭から出て行くこにゃを
   なす術なく見送るくう・ふう。
   2匹と同じくらい悲しい気持ちで
   ワタシも取り残された。
   だって、
   こにゃといっしょに暮したくて
   我が家を提供したんだよ。
   なのに、こにゃが出て行っちゃうなんて・・・
    こんなつもりじゃなかったのに。

    お産の時に
    一番の仲良し人間のワタシを頼らずに
    お隣の家で子猫を出産した理由、そして
    お隣から引越ししても、我が家を素通りして向こう隣の家に行って
    子育てしようとしたナゾが
    このとき、一気に氷解したような気がしました。
    ほんとは我が家は自分のテリトリーとしてキープしておきたかったのが
    こにゃの本音だったのではないだろうか。
    子育てが終わった時、その場を子に譲ることを決めていたから
    だから、ワタシのところで産まなかった。
    動物行動学など知らぬワタシですが、
    こにゃが心ならずも我が家を出て行ったような気がして
    不憫で不憫でなりませんでした。



 この時以降、
こにゃは全く姿を現さなくなったわけではなく
 朝夕のゴハン時間だけ
 食事にはやってきてくれたんですけどね。
我が家の庭で顔をあわせても
くう・ふうとは
太々とケジメの一線を引いて
二度とまったりと寄り添いあうことは
ありませんでした。


【 つづく 】
 
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20 Comments

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2007-05-18 02:37

こにゃさんは、立派な母だったんですね。 ずっと子供と一緒じゃだめだったのかなぁ。 こにゃさんにしかわからないことだろうけど。 人間の世界と較べると厳しいものですね。

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こにゃくう  

2007-05-18 08:51

Noriさん、ノラ猫だと獣の本能に従って行動する部分が残ってるんでしょうか。Noriさんところのニャンズは「部下」として信頼し切ってるから無理ですね。

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こにゃくう  

2007-05-18 09:06

なべさくさん、後に読んだ「猫の行動学」って本に「近親交配を避けるための本能だ」って書いてありました。くすん。そうならないために不妊手術をしたのになぁ。こにゃには通じなかったみたいです。毎度、読んでくださってありがとうございます!

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こにゃくう  

2007-05-18 09:12

のばふぐさん、こんなに仲よしなんだから3匹でまったり暮してくれるに決まってる、って私も簡単に考えてました。子育て期には滅私の気持ちで全力育児でかわいがる。育ったら「後は自力で生きよ」と立ち去る。メリハリのある、なんともクールな母猫でした。

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eri*nor*h  

2007-05-18 19:47

猫の行動学って本があるんですね。猫世界にもいろいろあるんですね。次回のお話も楽しみにしてまーす

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こにゃくう  

2007-05-18 22:47

岩崎るりは著の「猫のなるほど不思議学」っていう本なの。各章のタイトル・・・猫はグルメか味音痴か?、猫と人の社会学、猫の問題行動、猫はどんな色世界を見てる?・・・なんて内容なの。猫好きには気になる謎がアレコレ書かれています。

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ニモりん  

2007-05-19 06:38

ある日突然って衝撃的ですよね・・・。こういう場面って見たことがないんですが、やっぱり「こにゃくうさんに預けるわよっ!!」っていう思いで見てるところで取った行動なんでしょうね。こういうことって影でこっそり行われそうじゃないですか!?

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こにゃくう  

2007-05-21 22:55

ニモりんさん、そう思ってくれる?私も敢えて私の見ているところでやって見せたような気がするんです。ま、私がヒマ主婦で日がな一日、こにゃたちを観察してたっていうのも事実ですが~(=^_^=)でも。あの場面を見ていなかったら、「こにゃが勝手に家出しただけ」としか解釈しなかったかもしれません

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gol**log55*  

2007-05-22 18:19

初めて知りました!ネコもキツネと同じように。。。そうなんですね!それにしてもこにゃちゃんの頭のよさには脱帽です!そして、ネコという生き物の奥深さがひしひしと、伝わりハラハラドキドキ。。。傑作ポチ!!

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taka_M  

2007-05-22 21:02

我が家のにゃんこたちも母猫に置いて行かれました。でもちゃんと母猫は「ここのお家は子猫の面倒を見てくれるな~」って確認をして出ていくので、さすがだなと思いました。

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こにゃくう  

2007-05-22 23:11

ALOHAさん、いつも読んでくれてありがとうね!猫って人間に飼いならされて、獣らしいセンスは持ち合わせていないのかと思えますが、そんなことはなかったようです。猫の個体差もあるのかもしれないけど。こにゃは私の顔色をみて行動する、賢いニャンコでした。(息子の空太郎はオツムのゆるい子でしたけどねぇ。似なかったのね)

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こにゃくう  

2007-05-22 23:15

Taka Mさんも同じ経験をしてるんですね!猫ってなんとも賢く、かわいい生き物ですよね。そんな風に猫好き人間を上手に利用し、あやつるのね。私なんて、喜んであやつられちゃうのよ~。

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joc*la*at  

2007-05-26 10:36

飼い猫たちに「子離れの儀式」は廃止になったよって教えてあげたい!避妊手術の時その本能も取り除いてくれるといいのですが。。?!

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gol**log55*  

2007-05-27 18:43

追伸:こにゃくうさんの絵・大好きです!!感情がこもってて、特にネコの寂しげな後姿なんてもう・・・!!!;;絵本、だせますよ!!ここだけでとどめておくのがもったいないっ!!!

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こにゃくう  

2007-05-28 15:38

jocularatさん、そうなんですー。無知な私は不妊手術をすれば、次の妊娠をしないのだからこのまま、ウチに住み着いてくれるだろう・・・なんて思い込んでいました。妊娠するしないに関係なく、育った子と同居は彼女のポリシーに反していたのかもしれません。

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こにゃくう  

2007-05-28 16:06

ALOHAさん、ありがとー♪また次作を構想中です。お絵かきを楽しみつつ、思い出を書き残します。いやいや、絵本などとんでもないですー。私ひとりの記憶で留めておくのが惜しくてブログにして、皆さんにこうしてこにゃ・ふう、そして亡き空太郎の人生を知っていただけるだけで嬉しい限りですよ!

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asl*_*004  

2007-05-30 10:45

すごい、すごい、野生のネコの生体をまざまざと知ったような気がします。ほんとにすごいんだ。母親って。。。

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こにゃくう  

2007-05-30 21:52

aslcさん、私にはゴロゴロと甘えるこにゃの、本来の姿も見せてもらいました。きっと、彼女も同じ体験をして母猫に去られたんだと思います。ニートだ、友だち親子だ、っていうのは動物としてはどこか歪んでいるのかもしれません。

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kya*a9*1  

2007-06-12 20:28

子ネコが成長すると親はテリトリーから去っていく。わたしも今いるクロクロで体験しました。親がいなくなってから半年がたちますが、つい最近親が2回餌場に顔を見せました。

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こにゃくう  

2007-06-13 10:12

kyamaさん、ママ猫ちゃん再登場の記事にあった子ですね。ああ、元気でいてくれたんだ!ってすっごくホッとするし、我が家を頼ってくれたことにも嬉しくなりますよね!ママ猫ちゃん、もう移動しなくてもいいのに~。

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