2011年8月11日
小学校の修学旅行以来の日光をあちこち散策した旅。
最後の宿泊は日光からほど近い奥鬼怒温泉郷の湯宿で〆。その宿の評判はいろんなブロガーさんから聞いていました。
「徒歩でしか行けない宿」「でも魅力的な宿」宿の名前は手白澤温泉と申します。 車はここ、夫婦淵温泉市営無料駐車場に置いていかなくてはいけない。一泊に必要な荷物をリュックに詰めなおして、後方に連なる山の中に自分の足で乗り込むのだ。
「今度の旅行はこの宿に泊まりたい!」言いだしたのは、このワタシだ。「登山はかなり行ってるし」楽勝で行けるだろう、と。『山を甘くみないで!』と訴える看板。みてないよー。自信ありますもん。
けっこうなアップダウンのある登山道を一歩一歩、ゆっくりと進んでいきます。
実は「奥鬼怒スーパー林道」という名の立派な舗装された車道が貫通しています。
ですがスーパー林道は、自然破壊を引き起こすと危惧される。完成したものの、ついに観光用としては陽の目を見ず。今でも地元住民の車しか通行が許されていません
自然保護派の勝利ですね。よくぞがんばって計画中止を勝ち取ってくれたな・・・と、よそ者はそう思います。今から40年ほど前、高度成長期のお話です。
青葉の今も美しいし、紅葉の季節なんてすばらしいだろうと想像します。
本気で美しい風景が見たかったら、ラクに車で登って来るのではなく、汗を流して訪れるのが王道、という観光地があってもいいと思います。
この画像の↑のポイントまで歩きはじめてから約1時間。平地を1時間歩くのと違って、マジしんどくなってきました。「楽勝だとおもいます」っていったい、どこのどいつのセリフでしょうか?ムスメも心なしかムッツリしておりますし・・・何より、行きたいと言いだしたのはワタシですから、誰にも苦情を持っていけませんわー。
やがて、一軒の湯宿が現れます。
この宿が今晩の宿だったらシアワセなんですけど、目的の宿はもーっと奥地。コチラは、このエリアに4軒ある湯宿のうちのひとつ、八丁の湯です。
この宿も温泉好きには有名な山奥の湯宿です。
八丁の湯は宿泊者用の送迎バスがあるので、秘湯偏差値はやや低い。が、湯の質やロケーションは申し分ないすばらしい温泉です。
「えー。ここだったらよかったのに~ぃ。もう、ここにしよーよ」とムチャな泣き言をいうムスメを無視して、先へ進もう!
10分ほど歩くと、もう一軒の宿が現れる。加仁湯と申します。山奥にしては立派な加仁湯。コチラも送迎バスを出しているし、さらに団体客の受け入れもしているので秘湯度はグッと低い。でも、湯は良質。食事・施設に不自由がなく、快適な宿だったな。(2002年に宿泊したことがあり。ブログが世に登場する前のこと)
「コッチでもよかったのに~」と泣くムスメ。「ここは一回泊まったことあるでしょっ!」 ムスメは「記憶にない!」とおっしゃる。子供なんてそうよね。チビの頃の親との旅行なんて覚えてないよね。
<2021年10月追記>徒歩か地元タクシーか宿の送迎車での手段しかなかった八丁の湯と加仁湯、日光澤温、手白澤温泉に新たなアクセス方法が登場。(2021.10.12日経記事より)自転車!期間限定だけど、マウンテンバイク好きな人なら楽しいと思う。(加仁湯温泉HPに詳細があります) ≪追記以上≫
加仁湯の脇にグッと角度が急な山道が奥に向かって伸びている。
「手白沢温泉 1.7km」あー。あと1.7km、40分の辛抱だ。
2002年に加仁湯に宿泊したとき、オットに「この奥にある手白澤っていいらしいよ。いつか行きたいね」と言われてから9年。やっと実現したのでした。
送迎バス無し。徒歩でしか行けないのでは、ムスメが幼児の間は無理でした(ただし地元の個人タクシーだけは乗り入れ可)
日帰り入浴不可。客室数わずか6室。湯は毎分300㍑自家源泉かけ流し。
料理の質の高さも評判のひとつ。シンプルだけど新しい施設。山奥とは思えないセンスの良さらしい。ゆえに観光シーズンは予約困難な宿。
季節は8月の暑い盛り。ほんと、歩いていて暑かったっけ!車を置いて歩き始めて、この画像の時点で2時間半かかってます。
緑色の木しか見えない風景の向こうに、人工の構築物が見えたとき「やった・・・着いた・・・」と心からホッとしましたよ。
ムスメよ、ママの希望につきあってくれてありがとう。つかれたね~!
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