2012年3月8日
こにゃくうとオットはちょっとおでかけしてまいりましたの。
ええ、パルテノン宮殿にね。漆黒の闇に浮かぶエンタシス。美しかったです。
闇に包まれても、鏡のように宮殿の大柱の姿を映す、静かな湖。静寂の中でギリシャ神話の神々と対話をしているかのようなひと時。夜のパルテノン宮殿は素敵です。
行ったことないけど(爆)
こにゃくうが行った「パルテノン宮殿」の最寄駅はコチラ 
南桜井駅。東武野田線といいましてね、その昔、野田の醤油(キッコーマン)を千葉県・柏市というところまで運ぶ為に引かれたショッパイ電車なんですわ。住所は埼玉県春日部市よ。で、宮殿はこの町にある。
駅から歩きます・・・なんだかとてつもなくカントリ~な雰囲気になってくるけど、この先にパルテノンあるからね。
ギリシャのカホリすらしない川っぺりをとぼとぼ行くわ。(江戸川です)
着いたー!ここが漆黒の宮殿よ。「国土交通省 首都圏外郭放水路管理支所」ってカタい名前の宮殿なのでした。
この施設の役割を一言でいうと「大雨が降ると洪水になりやすいこの地域の雨水を、地下に造ったトンネル経由でイッキに大量に排水する施設」なんです。
首都圏以外の人にはわかりにくいかもしれませんが、埼玉県と東京都を流れて東京湾に注ぐ中川と綾瀬川に挟まれた地域は土地が低く、水が溜まりやすいエリア。昔から、そして近年でも大洪水にすぐになっちゃう地域でした。それでも、都市化が進んで住宅は増える増える。危険なので、地面にトンネル掘って一定の水量が出たときはそこに雨水を集めて逃がす施設を造りましたとさ。 めでたしめでたし。
で、国交省が莫大な税金で造った施設なので、罪滅ぼしに 我ら平民にもその施設を見学させてくれるのです。この見学会が、まあ!大人気。募集するも、すぐに満員になるそうな。
(後日追記:現在はWEB申し込みもでき、ずいぶんハードルも下がりました)
ジオラマやら映像を30分ほど見せられて、みっちりとこの施設の有効性を叩き込まれた我々30名の見学者たち。たしかに、まあ・・・。血税の無駄遣いの「箱モノ行政」とは違い、首都圏の水害・洪水をくい止める為、必要な施設ということは理解できました
レクチャーが終わって、ようやく地下宮殿の異名を持つ、地下水槽の中に行きます
国交省の方が案内してくれます。この扉が地下宮殿入口。アトラクションじゃないので、まっさらに地味で素っ気ない鉄扉でございます。 内部の鉄製らせん階段を22m下り降ります。
すると…地下トンネルを流れてきた 大量の水を江戸川に流す前に一時集めておく巨大水槽があるわけです。
その巨大水槽(調圧水槽)がコチラ。 
誰が呼んだか、地下のパルテノン宮殿(笑)
水槽の大きさは177m(長)×78m(幅)×18m(高)林立する柱のボリュームは幅2m、奥行き7mの楕円形をしていて、18mの高さ・・・そう言っても比較するものがないと判り難いですね。
薄暗くて見にくい画像でごめんなさい。ほえ~っと見上げる見学者さん達。
人間のサイズから柱のボリュームがイメージできたら幸いです。
柱をよく見ると「ここまで泥水来たでしょ」と判るラインがあり、「ポンプ停止水位」なんて表示が見える。
この施設は当然、大雨の時期は見学できない。この水槽が満水になる日もあるわけだ。
そりゃもう、ドロッドロの泥とゴミですンごいことになるそうです。
【案内の職員さん談】
今日は床も乾いてキレイでしょ?これは定期的にブルトーザーを入れて、プラス人の手で掃除してるんです。雨のつづく頃は、この中もジットリ湿度が高くてムワ~ッときますよ(⌒~⌒;A
20分ほどの地下宮殿見学から地上界に戻ってきた見学者たち。地下宮殿は、このサッカーグラウンドの真下に広がっています。知らなきゃ気づかない、グラウンド直下のパルテノン。
パルテノン水槽の異様さが、戦隊ものロケにぴったりらしくて、いろんなメディアでロケ現場に使われてる。
なぜか水槽柱の前で腕を組む狂った科学者・宅見零児(香川照之氏)映画の鉄人28号だそーです。
ウルトラマンコスモス!緊張走るチームEYESの司令室。地球の平和は!?
地球だいじょぶです。操作室のおぢちゃんのんびりしていましたから。
【おしまい】
日本が世界に誇る「防災地下神殿」首都圏外郭放水路
地域の治水施設である「首都圏外郭放水路」の役割をもっと深く知っていただけるように、社会実験第2弾として新たな3コースの見学会がスタート。首都圏外郭放水路の壮大さをぜひご体感ください。
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